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  3. 自社EC運用代行とは?モール代行との違い・業務範囲・費用相場と選び方【2026年最新版・元Amazon出身者監修】

自社EC運用代行とは?モール代行との違い・業務範囲・費用相場と選び方【2026年最新版・元Amazon出身者監修】

2026 7/19
2026年7月17日 2026年7月19日

自社EC(Shopify・カラーミー等)運用代行の全体像を、元Amazon出身者が解説。モール代行との違い=集客が自前という難所、任せられる業務6領域、費用相場4体系、失敗しない選び方7チェックまで一気に整理します。

「自社ECを立ち上げたのに、モールと違ってお客さんが全然来ない……」
「社内にEC専任がいなくて、集客も受注対応もサイトの保守も手が回らない……」

元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、自社EC運用代行の全体像を解説します。ShopifyやカラーミーなどでECを立ち上げてはみたものの、モールのように待っていてもお客さんが来ない、集客を全部自前で作らなければならない——ここでつまずく担当者を何社も見てきました。本記事は、モール代行との決定的な違い(=集客が自前という難所)から、任せられる業務範囲、費用相場、そして失敗しない選び方までを一気に整理した実践ガイドです。読み終えるころには、自社ECのどこを外注し、どんな会社をいくらで選べばよいかを、自分で判断できるようになっているはずです。

自社ECの集客・運用が回らず、外注を検討している方へ

モールと違い、自社ECは集客も受注対応もサイト保守も「待っていても誰もやってくれない」領域です。LINK株式会社では、次の3点を横断してご支援します。

  • 集客設計(SEO・リスティング・SNS広告・メルマガ/LINE)
  • サイト運用・改善(商品ページ・カート/決済・表示速度)
  • KPIと原価から逆算した利益設計

支援企業100社以上、売上平均上昇率420%以上、1年以上の継続率90%以上の体制でお手伝いします。

【無料】自社ECの運用課題を相談する

この記事はこんな方におすすめ
  • 自社EC(独自ドメイン)の集客や運用が社内リソースだけでは回らないと感じている方
  • 運用代行に何をどこまで任せられ、いくらかかるのかを知りたい方
  • モール代行や内製との違いを踏まえて、失敗しない外注先を選びたい方

この記事のまとめ

  • モール代行との決定的な違いは「集客を自前で設計する」点。流入を全部自社で作る難所を任せられるかが軸になります。
  • 任せられる業務は集客・CRM・サイト運用・受注/CS・分析改善・商品企画の6領域。自社に残すべき判断も整理します。
  • 費用は作業代行型・包括運用型・フル代行型・成果報酬型の4体系。運用まで入ると月20万円〜が一つの下限イメージです。
  • 選び方は「集客を自前で設計できるか」「プラットフォーム実績」「誰が担当につくか」「広告費を%で握れるか」を軸にした7チェックで判断します。
目次

自社EC運用代行とは?モール運用代行との決定的な違い

自社EC運用代行とは(定義と、まず押さえる直接の答え)

自社EC運用代行とは、独自ドメインで運営する自社ECサイトの集客・サイト運用・受注対応・分析改善などを、外部の専門会社にまとめて任せられるサービスです。

ここで言う「自社EC」とは、Shopify・カラーミーショップ・futureshop・EC-CUBE・MakeShopなどで構築した独自ドメインのECサイトを指します。記事によっては「独自ドメインEC」「カートEC」と呼ばれることもありますが、いずれもAmazonや楽天のようなモールに出店するのではなく、自社の看板でサイトを持つ形態を指す同じ意味の言葉です。経済産業省「電子商取引に関する市場調査」でも物販系分野のBtoC-EC市場は拡大が続いていると報告されており、モールと並行して自社ECに乗り出す事業者は年々増えています。「運用代行」と「運営代行」も混同されがちですが、ざっくり言えば運用代行は売上を伸ばす“攻め”、運営代行は業務負荷を下げる“守り”に軸足があります。本記事では、この攻めと守りの両方を含めて解説します。

モール代行との最大の違いは「集客を自前で設計する」難所

自社EC運用代行とモール運用代行の決定的な違いは、集客をプラットフォームに頼れないことです。

Amazonや楽天では、モール内検索やモールが集めた膨大な来訪者という「土台」があり、その中でどう上位表示させるかが勝負になります。ところが自社ECには、その土台がありません。Google検索(SEO)、リスティング広告、Meta・TikTokなどのSNS広告、メルマガ・LINE、CRM施策——流入を生む導線を、すべて自社側で設計してゼロから積み上げる必要があります。だからこそ、自社ECの運用代行に求める役割の中心は「集客をどう自前で作るか」に置かれます。ここを設計できない会社に任せると、サイトはきれいに整っても人が来ない、という状態から抜け出せません。

細かい話ですが、呼称や仕様もモールと自社ECで違います。たとえば商品の一枚目画像は、Amazonでは「メイン画像」、楽天では「サムネイル」と呼び、設置場所もルールも異なります。自社ECではカートのテーマ次第で表示のされ方が変わります。私たちが支援に入るときも、モールと自社ECをまたいで運用するなら「それぞれの呼称・仕様に合わせて画像やページを作り分けられる会社か」を一つの見極めポイントにしています。モールの常識をそのまま自社ECに持ち込む会社は、細部で足をすくわれがちです。

両者の違いを「集客を誰が作るのか」という観点で整理すると、次のようになります。外注先を選ぶときは、この右側(自社EC)を自前で設計できる会社かどうかを見てください。

自社EC運用代行とモール代行の違いを集客の担い手で比較した図

「運用代行」「運営代行」「構築代行」はどう違うか(言葉の整理)

自社ECの外注は、「作る」「回す」「伸ばす」の三層で整理すると混乱しません。

構築代行はサイトを「作る」フェーズ、運営代行は日々の業務を「回す」(受注・在庫・カスタマー対応などの守り)、運用代行は売上を「伸ばす」(集客・CVR改善・分析改善などの攻め)フェーズを担います。実務では、運営(回す)と運用(伸ばす)をセットで任せるケースが多く、本記事もこの2つを中心に扱います。自社が今どこで詰まっているのか——サイトはあるが人が来ないのか、注文はさばけているが伸びないのか——を先に見極めると、どの層を外注すべきかが明確になります。

自社ECの集客と運用がどうしても社内で回らない、という段階に来ているなら、早めに専門家に相談してしまうのが結局は近道です。この記事の後半では費用と選び方まで踏み込みますが、まずはご状況を整理するところからでもお手伝いできます。

自社EC運用代行に任せられる業務範囲(6領域)

自社EC運用代行に任せられる業務は、大きく6領域に分かれます。まず全体像を一覧で押さえ、そのうえで「自社に残すか外注するか」を判断してください。

領域自社ECでの具体業務外注/自社の目安
集客Google SEO、リスティング広告、SNS広告、記事・UGC制作外注向き(設計ノウハウが要る)
CRM・リピートメルマガ・LINE配信、同梱物、定期購入設計外注+自社で方針共有
サイト運用・保守商品登録・ページ改善、カート/決済設定、表示速度、機能拡張外注+制作会社と分担
受注・カスタマー対応・物流受注処理、問い合わせ対応、出荷・在庫連携物量次第で外注(運営代行寄り)
分析・改善KPI分解、CVR改善、広告費の最適化外注向き(判断基準が要る)
商品企画・開発市場分析、商品選定、開発伴走一部の会社のみ対応
自社EC運用代行で任せられる6領域(出典:LINK株式会社 支援実績データ)

集客(SEO・リスティング・SNS広告・記事/UGC)

集客は、自社ECの運用代行で最も価値が出る領域です。ただし、施策を並べる前にやることがあります。

売上は「セッション(流入)×CVR(購入率)×平均単価」に分解できます。私たちが施策を選ぶときも、まず課題が流入にあるのか、CVRにあるのか、単価にあるのかを切り分けます。流入が足りないならSEOや広告で入口を増やし、流入はあるのに売れないならページや商品側を見直す——同じ「集客強化」でも、課題が違えば打つべき手はまったく変わります。ここを飛ばして「とりあえず広告を回す」と、広告費だけが増えて利益が残らない状態に陥りがちです。

集客の入口を増やすうえで、SNS広告や商品ページの動画クリエイティブは効果的ですが、「制作費が高い」と身構える必要はありません。既存の画像をAIツールでスライドショー動画に仕立てる、フォロワー数万人規模のマイクロインフルエンサーにギフティングしてUGC風の縦型動画を作ってもらう、クラウドソーシングで外注する——こうした手段を使えば、支援現場の実感としておおむね数万円程度から用意できることが多く、作り込んだ動画と比べてパフォーマンスが大きく劣るわけでもありません。キーワード設計にはラッコキーワードのようなツールを使い、狙う検索語を洗い出してからページと広告に落とし込みます。「安く早く試して、効くものに寄せる」のが自前集客の基本姿勢です。

※ 自社ECの集客そのものが伸び悩んでいる方は、原因とチャネル別の打ち手を整理したECサイト集客できない?原因と「チャネル別施策」完全解説もあわせてご覧ください。

CRM・リピート施策(メルマガ/LINE・同梱・定期購入)

自社ECの最大の強みは、顧客リストが自社に残ることです。ここを活かすのがCRM・リピート施策です。

モールでは購入者データの多くがモール側に留まりますが、自社ECならメールアドレスやLINE友だち、購入履歴が自社の資産になります。メルマガ・LINEでの再訴求、同梱物によるリピート導線、定期購入の設計を積み上げれば、広告に依存しない売上の土台ができます。新規獲得の広告費が高騰しても、リピート比率が高ければ事業は安定します。運用代行に任せる際も、単発の集客だけでなく「2回目・3回目をどう作るか」まで見てくれる会社を選ぶと、費用対効果が長く続きます。

サイト運用・保守(商品ページ・カート/決済・表示速度・機能拡張)

モールにはない、自社EC特有の領域が「サイトそのものの技術運用」です。

商品登録やページ改善に加え、カート・決済の設定、表示速度の改善、セキュリティ、アプリ・機能拡張の管理まで、サイトを健全に保つ作業が発生します。特にカゴ落ち(購入直前の離脱)対策は、自社ECの売上を左右する重要ポイントです。決済手段が少ない、フォームが長い、表示が遅い——こうした技術的な要因で、集めたお客さんを最後の一歩で取りこぼしてしまうことが少なくありません。制作会社が別にいる場合は、運用代行と制作会社の役割分担(どこまでが運用、どこからが開発か)を最初に整理しておくとトラブルを防げます。

※ カート・決済まわりの離脱が気になる方は、カゴ落ち対策の10原因と9施策で売上を底上げで具体的な対策を確認できます。

受注・カスタマー対応・物流(バックオフィス)

受注処理・問い合わせ対応・出荷や在庫連携といったバックオフィスは、運営代行寄りの守りの領域です。

売上を伸ばす業務ではありませんが、ここが回っていないと現場は疲弊し、レビュー悪化やクレームにつながります。判断の目安は物量です。注文件数が増えて社内で対応しきれなくなってきたら、受注・CS・物流をまとめて外部に切り出すことで、社内リソースを集客や商品企画といった攻めの業務に振り向けられます。逆に、物量がまだ少ないうちは自社で回したほうが顧客の声を直接拾えるメリットもあります。

分析・改善(KPI分解と、広告を触らず効率を上げる打ち手)

分析・改善は、施策の成果を「次の一手」につなげる領域です。ここでも軸になるのが、セッション・CVR・平均単価の3分解です。

覚えておきたいのが、広告効率は広告の外でも上げられるという発想です。たとえば商品ページのCVRが2倍になれば、広告費を1円も増やさずに同じ広告予算から得られる売上が2倍になります。広告アカウントの中だけで効率を追うと、いずれテクニックの限界に突き当たります。流入はあるのに売れていないなら、原因はページや商品画像の側にあることが多い——ここを切り分けて着手すると、広告を触らずに費用対効果が改善します。なお商品画像は、一枚目の主画像がクリック率と購入率の両方に効き、追加のサブ画像は主に購入率に効きます。「まず入口の画像から」と考えると打ち手を選びやすくなります。

※ EC全体のSEOやアルゴリズムの考え方から整理したい方は、EC SEOで売上を伸ばす9施策とモール別アルゴリズム完全ガイドが参考になります。

どこまで任せられるか/自社に残すべき業務

実務のほとんどは外注できますが、ブランドの意思決定、原価・価格の設計は自社に残すのが原則です。

「どんなブランドでありたいか」「いくらで売り、どれだけ利益を残すか」は事業の根幹であり、ここを外部に丸投げすると軸がぶれます。一方で、会社によっては商品企画・開発から一気通貫で任せられるところもあります。私たちも、市場分析から商品選定、工場選定を含む開発、そして販促までを伴走する支援を行っており、順調に進めば構想からおおむね8ヶ月程度で新商品を立ち上げたケースもあります(食品や日用品などのカテゴリーで、支援実績の一例です)。「サイト運用だけでなく、次に売る商品から一緒に考えてほしい」という段階なら、対応できる会社かどうかを確認しておくとよいでしょう。

自社EC運用代行の費用相場と料金体系

自社EC運用代行の費用は、料金体系によって大きく変わります。まず4つの型と相場観を押さえましょう。

料金体系4タイプと月額の費用相場

自社EC運用代行の料金は、任せる範囲に応じて次の4体系に分かれます。

料金体系(自社EC運用代行)月額の目安向くケース
作業代行型5〜15万円商品登録・広告入稿など定型作業を切り出したい
包括運用型30〜60万円集客〜改善まで運用をまとめて任せたい
フル代行型80〜150万円戦略から実行まで一気通貫で伴走してほしい
成果報酬型固定+売上料率初期費用を抑え、成果に連動させたい
自社EC運用代行の料金体系と月額相場(出典:市場相場およびLINK株式会社 支援実績データ)

相場の芯を私の体感でお伝えすると、コンサルティングと運用代行をセットにした支援の月額は30〜50万円のレンジが多く、体制が厚くなると100万円を超えることもあります。下限はコンサルティングのみなら15万円程度、実際の運用まで入ると月20万円以上が一つの目安です。戦略から実行まで丸ごと伴走するフル代行型は、市場の相場観として月80〜100万円程度を見ておくとよいでしょう。見積もりを取るときは、この4体系のどれで、業務範囲一覧のどこまでを含むのかを必ず突き合わせてください。

自社EC運用代行の料金体系4タイプと月額相場をまとめた図

※ ROI試算や隠れコスト、内製との金額比較まで踏み込んで確認したい方は、EC運用代行の費用相場|ROI試算と内製比較で詳しく解説しています。本記事では自社ECの相場観をつかむところまでに留めます。

成果報酬型と「広告費の握り方」の注意点

成果報酬型は、報酬が売上に連動する形が多く、「広告費が膨らんで利益を圧迫するのでは」と不安に思われがちです。ただ、この心配は設計次第で解消できます。

報酬形態は、固定報酬と成果報酬を掛け合わせる形がほとんどです。「売上ベースの成果報酬は広告費が青天井になって危険」という一般的な注意喚起は、必ずしも正しくありません。ポイントは、広告費の上限を“金額”ではなく“%”で握ることです。たとえば月商100万円に対して広告費は10〜20%まで、と売上に対する比率で上限を決めておけば、成果報酬型でも利益を守れます。

逆に、広告費を「月10万円」といった固定金額で握ると、支援現場ではおおむね2つの失敗が起きます。売上が伸びている好機には、追加投下すればさらに伸ばせるのに予算上限に縛られて機会を逃します。売上が落ちている局面では、同じ10万円を消化すると売上に対する広告費比率が跳ね上がり、赤字で売上を作ることになります。もう一つ大事なのが、広告費は「広告経由の売上」だけでなくサイト全体の売上に対する比率で見ることです。広告経由だけを見て「効率が悪い」と広告を絞ると、広告が支えていた自然検索の売上まで連鎖的に落ちることがあります。契約前に「広告費を%で管理してくれるか」を必ず確認しましょう。

内製(EC担当を雇う)との費用比較

「外注より社員を雇ったほうが安いのでは」という比較は、必ず通る道です。ここで見落とされやすいのが、人件費の“見えにくさ”です。

EC担当者の人件費は、給与だけでなく社会保険料・採用費・教育コストまで含めると想像以上に膨らみます。しかも複数チャネルを兼務していると、どのくらいのリソースを自社ECに割いているのかが曖昧になり、利益構造から漏れやすい費用です。業務委託で補う場合の相場観は、アシスタント業務でおおむね時給1,200〜1,300円程度、実務を担うディレクター層で時給2,000〜2,500円程度が一つの目安ですが、稼働が想定を超えて費用が膨らむこともあります。これに対して運用代行の最大のメリットは、採用費や教育コストをかけずに組織を安定させられることです。人を採る・育てる・辞められるというリスクを外注費に置き換えられます。

もう一つ、内製・外注のどちらでも失敗の温床になるのが広告費のフェーズ設計がないことです。立ち上げ・投資フェーズは広告費比率を20%程度まで強く踏み込み、利益を残すフェーズでは10%前後(粗利の厚い商材ならさらに低いレンジ)へ切り替える——この設計がないと、投資期が終わっても赤字を踏み続けてしまいます。そしてそもそも原価が薄い商品は、どれだけ運用を磨いても利益が残りません。利益=売上−原価−販管費という構造上、原価が高すぎる場合はOEMメーカーとの仕切り値交渉など、原価から逆算する見直しが先です。運用の巧拙で挽回できる範囲には限界がある、という前提で外注の是非を判断してください。

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自社EC運用代行のメリット・デメリットと向くケース

メリット(組織の安定・プロのノウハウ・スピード)

運用代行の最大のメリットは、採用・教育のコストをかけずに、プロの運用体制を即座に持てることです。

EC担当を一から採用・育成するには時間もコストもかかり、育った人材が辞めればまた振り出しに戻ります。運用代行なら、その不確実性を外注費に置き換えて組織を安定させられます。さらに、複数の事業を横断してきた運用ノウハウをすぐ使える点、施策のスピードが上がる点も大きな利点です。運用が安定してくると、広告費比率は安定期でおおむね10〜15%程度に収まるのが一つのイメージで、ここを目安に「今は投資期か、利益を残す期か」を判断していきます。

デメリット・注意点(丸投げは失敗しやすい)

一方のデメリットは、丸投げすると成果が出にくく、社内にノウハウが残りにくいことです。

ありがちな失敗が、課題がページや商品側にあるのに「集客だけ」を外注してしまうパターンです。流入を増やしても、ページのCVRが低いままでは売上は伸びず、広告費だけが出ていきます。先ほどのセッション・CVR・単価の3分解で、自社の課題がどこにあるのかを外注先と共有したうえで任せるのが鉄則です。また、施策の意図や数値を定期的に共有してもらい、社内にも判断基準が蓄積されるような関わり方を選ぶと、将来的な内製化や交渉力にもつながります。

自社ECの運用代行が向くケース・向かないケース

運用代行が向くのは、集客・運用のリソースが不足していて、伸ばしたいのに人を採れないケースです。

逆に向かないのは、①商品や価格の設計そのものに課題があるケース、②利益構造がすでに赤字で運用では挽回できないケース、③単なる定型作業の物量問題(この場合はツール導入も検討)です。利益が残らない事業には、支援現場で見てきた共通点があります。原価が高い・広告費をかけすぎている・人件費が見えていない——この3つです。運用代行はこのうち広告費と人件費(体制)には効きますが、原価構造の問題は運用の外にあります。外注を検討する前に、自社の詰まりがどこにあるのかをこの3点で棚卸ししておくと、依頼すべき範囲がはっきりします。

失敗しない自社EC運用代行の選び方(7チェック)

自社EC運用代行は、次の7点を確認すれば大きな失敗を避けられます。中でも自社ECでは「集客を自前で設計できるか」「プラットフォーム実績があるか」が最重要です。

  • ① 誰が実際に運用を担当するか(営業担当と実務担当が同一か)
  • ② 何名体制で支援するか(1名か、チームか)
  • ③ 代表・担当者の経歴と「事業者目線」があるか
  • ④ 広告費を「%」で握れるか・成果報酬の設計は妥当か
  • ⑤ 自社ECのプラットフォーム実績・業務範囲の合意ができるか
  • ⑥ レポートの透明性・報告頻度は十分か
  • ⑦ 契約期間・解約条件は無理がないか

この7項目は、そのまま面談の質問票として使えます。回答が具体的かどうかで、会社の実力を見極めてください。

失敗しない自社EC運用代行の選び方7チェック項目の一覧図

外注先の良し悪しは、言葉だけではイメージしづらいものです。LINKがどんな体制で運用を支援しているのかは短い動画でも紹介しているので、依頼先を選ぶ際の参考にしてください。

Amazon・楽天の運用代行サービス紹介|LINK株式会社

※ 自社ECでの具体的な進め方は、後述の無料相談で個別にお答えします。ここからは特に重要な項目を掘り下げます。

①誰が実際に担当するか(営業担当と実務担当が同一か)

発注前に、「実際に運用を担当するのは誰で、どんな経歴か、品質管理者は入るのか」を必ず確認してください。

営業担当と実務担当が別人、というのは非常によくあるパターンです。商談では知識も印象も良い優秀な営業に魅力を感じて発注したのに、いざ運用が始まると経験の浅い担当がつき、コミュニケーションが噛み合わないまま数ヶ月を無駄にする——これが発注者にとって最大の損失です。トラブルというより「思ったように売上が上がらないまま3〜4ヶ月が過ぎる」時間の損失が怖い。ここを質問して回答を濁されるようなら要注意です。LINKでは、フロントのコンサルタントの下に実務メンバーを置き、代表や役員がクライアントのチャットに入ってレスポンスの質とスピードを社内で品質管理する体制を取っています。

②何名体制で支援するか(1名か、チームか)

「何名体制で支援してくれるのか」も必ず聞きましょう。個人1名か、組織のチームかで、対応スピードとリスクが変わります。

フリーランス1名の場合、能力が高い人ほど複数社を掛け持ちしており、対応が後回しになりがちです。支援会社でも、フロントのコンサルタント+アシスタントの2名というケースが多く見られます。私が理想と考えるのは3名体制——品質管理者、フロントを担うディレクター/コンサルタント、実務を担うアシスタントの構成です。案件規模が大きくなれば、ディレクターやアシスタントを追加して4名体制で支援することもあります。もちろん体制が厚いほど費用は上がるので、費用とのバランスで判断してください。

③代表・担当者の経歴と「事業者目線」があるか

中小規模の支援会社では、代表・担当者の経歴とケイパビリティがサービス品質に直結します。ただし肩書きだけでは判断できません。

たとえば「大手モール出身」といっても、どの部署で何をしていたかで身につく能力はまったく違います。私が重視しているのは「事業者としての目線があるか」です。売上だけでなく、PL上の利益がどれだけ残るのか、セールを打ちすぎてブランドイメージを損なわないか、在庫リスクをどう見るか——こうした論点を一緒に考えられる相手かどうか。自社ECは特に、集客からブランド、利益設計までを自社で背負うチャネルなので、ここに意識を向けてくれる担当者・代表かを見極めると、外注の満足度が大きく変わります。これは私自身のポジションもある見方ですが、発注者が確認すべき観点として持っておいて損はありません。

④広告費を「%」で握れるか・成果報酬の設計

費用の章でも触れましたが、選び方の視点でもう一度強調します。広告費を売上に対する「%」で管理してくれる会社を選ぶことです。

広告予算を固定金額で握る会社は、売上が伸びる好機に踏み込めず、落ち込み局面では赤字を垂れ流します。面談では「広告費は金額と%のどちらで管理しますか」「サイト全体の売上に対する比率をどう見ますか」と聞いてみてください。成果報酬型を検討する場合も、広告費比率の上限を握ったうえで報酬を設計できるかを確認すれば、売上連動型でも安心して任せられます。ここを明快に答えられる会社は、利益まで見て運用している証拠です。

⑤自社ECのプラットフォーム実績・業務範囲の合意(+レポート・契約条件)

最後に、自社ECのプラットフォームでの支援実績と、業務範囲の合意を確認します。自社ECは集客が自前という難所がある分、ここが選定の肝になります。

Shopifyやカラーミーなど、自社が使う(または使う予定の)カートでの運用実績があるか、そして集客を自前で設計してきた実績があるかを具体的に確認しましょう。見積もりは必ず、先ほどの業務範囲一覧のどこまでを含むのかを突き合わせて取ります。あわせて、レポートの透明性・報告頻度(何を、どのくらいの頻度で共有してくれるか)、契約期間・解約条件も見ておきます。自社EC+モールの両方を運用している場合、基本的には1社にまとめたほうが効率的なことが多いものの、任せた結果どちらかのチャネルが伸び悩んでいないかは定期的に確認してください。なお、近年は「AIで全自動運用」をうたうサービスもありますが、現時点では成果の報告が限定的なケースもあり、導入前に自社の課題と合うかを検証することをおすすめします。

※ Shopifyに絞って費用相場や選び方を確認したい方は、Shopify運用代行の費用相場と失敗しない選び方7軸もご覧ください。

自社EC運用代行に関するよくある質問(FAQ)

自社EC運用代行とモール運用代行は何が違いますか?

最大の違いは「集客を自前で設計する必要があるか」です。Amazonや楽天などのモールは、モール内検索やモールが集めた来訪者という集客基盤があります。一方、自社EC(独自ドメイン)はその基盤がなく、Google SEO・広告・SNS・メルマガ/LINEなどで流入をすべて自社側で作らなければなりません。

そのため、自社ECの運用代行では「集客をどう自前で作れるか」が支援の中心になります。モール運用のノウハウだけでは補えない領域なので、自社ECでの実績を必ず確認してください。

自社EC運用代行の費用相場は?最低いくらから頼めますか?

料金体系により幅がありますが、運用まで任せると月20万円以上が一つの下限イメージです。作業代行型なら5〜15万円程度、集客から改善までの包括運用型で30〜60万円程度、戦略から実行まで伴走するフル代行型は月80〜100万円程度が市場の相場観です。

コンサルティングのみであれば15万円程度から依頼できるケースもあります。見積もりは料金体系と業務範囲をセットで突き合わせて確認しましょう。

何をどこまで任せられますか?自社に残すべき業務は?

集客・CRM・サイト運用・受注/CS・分析改善の実務はほぼ外注でき、会社によっては商品企画・開発まで任せられます。一方で、ブランドの意思決定と原価・価格の設計は自社に残すのが原則です。

ここを丸投げすると事業の軸がぶれるため、方針は自社で持ち、実行と改善を外注する形が失敗しにくい切り分けです。

丸投げしても成果は出ますか?

課題の切り分けをせずに丸投げすると、成果は出にくいです。売上はセッション(流入)×CVR×単価に分解できます。課題がページや商品側(CVR)にあるのに集客だけを増やしても、広告費がかさむだけで売上は伸びません。

自社の課題がどこにあるかを外注先と共有し、施策の意図や数値を定期的に報告してもらう関わり方にすると、成果が出やすく社内にも判断基準が残ります。

内製(EC担当を雇う)と外注、どちらが得ですか?

採用費・教育コスト・退職リスクまで含めると、外注のほうが組織を安定させやすいケースが多いです。EC担当の人件費は社会保険料や採用費を含めると見えにくく膨らみがちで、複数チャネル兼務だと自社ECにかかっている費用も曖昧になります。

運用代行はこれらを外注費に置き換えられる点がメリットです。ただし原価構造そのものに問題がある場合は、内製・外注どちらでも挽回できないため、まず原価から見直す必要があります。

成果報酬型は広告費が膨らんで危険ではありませんか?

広告費の上限を「金額」ではなく「%」で握れば、成果報酬型でも利益を守れます。「売上ベースの成果報酬は広告費が青天井」という注意喚起は必ずしも正しくありません。売上に対する広告費比率の上限を決めて運用すれば、売上連動でも問題ありません。

契約前に「広告費を%で管理してくれるか」「サイト全体の売上に対する比率で見てくれるか」を確認しましょう。

Shopifyやカラーミーなど、カートが違っても頼めますか?

多くの会社は主要なカートに対応していますが、実績のあるプラットフォームは会社ごとに異なります。自社が使う(使う予定の)カートでの運用実績を必ず確認してください。カートによって機能拡張やカスタマイズの勘所が違うためです。

Shopifyに特化して検討したい場合は、Shopify運用代行の個別ガイドもあわせて参考にすると選びやすくなります。

契約期間や解約条件の目安は?

運用代行は成果が出るまでに数ヶ月かかるため、一定の最低契約期間を設ける会社が一般的です。短期で成果を判断しにくい業務のため、期間の縛りそのものは珍しくありません。

重要なのは、期間・解約条件が一方的でないか、レポートで進捗を確認しながら継続判断できるかです。契約前に条件面を書面で確認し、無理のない範囲かを見極めましょう。

まとめ:自社EC運用代行は「集客を自前で設計できる会社」を選ぶ

自社EC運用代行を選ぶうえで最も重要なのは、集客を自前で設計できる会社かどうかです。モールと違い、自社ECは流入をすべて自社で作らなければならないからこそ、ここが成否を分けます。

任せられる業務は集客・CRM・サイト運用・受注/CS・分析改善・商品企画の6領域。費用は作業代行型から成果報酬型まで4体系あり、運用まで入ると月20万円以上、フル代行なら月80〜100万円程度が相場観です。選び方は、誰が担当につくか、何名体制か、事業者目線があるか、広告費を%で握れるか、そして自社ECのプラットフォーム実績があるか——この7チェックで見極めてください。課題を切り分けずに丸投げせず、自社の詰まり(原価・広告費・人件費)を棚卸ししたうえで、任せる範囲を決めるのが失敗しないコツです。自社ECをどう伸ばすか迷ったら、まずは無料相談で現状を整理するところから始めましょう。

自社ECを「集客を自前で設計できる体制」で伸ばしたい方へ

集客が回らない、広告費が利益を圧迫している、外注先の選び方が分からない——そんな課題に、LINK株式会社が次の3点で伴走します。

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  • 広告費を%で管理し、原価から逆算する利益設計
  • Shopifyなど各プラットフォームに合わせたサイト運用・改善

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参照した一次情報・公式情報
  • 経済産業省「電子商取引に関する市場調査」(BtoC-EC市場規模・物販系EC化率)
記事監修
  • 公開日: 2026年7月17日 / 最終更新日: 2026年7月17日
  • 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
  • 本記事は経済産業省の公的統計、およびLINK株式会社の支援実績(100社以上)データを基に作成しました。

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