Amazon Pay導入の手順を5ステップで解説。手数料3.9%と審査の目安、判断基準を元Amazon出身者が整理。
「自社ECのカゴ落ちが多い。Amazon Payを入れれば改善すると聞くけれど……」
「手数料も審査も開発も必要で、判断できない……」
元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、Amazon Payを自社ECに導入する方法と判断基準を解説します。入力の手間は減らしたくても、手数料と審査と開発の負担が読めず、判断が止まるケースは少なくありません。Amazonに払う固定費は0円で、かかるのは決済手数料3.9%だけですが、カート側の費用は別に発生します。利用できるのは日本に拠点のある法人で、Amazon出品とは別のアカウント登録と審査が必要です。本記事は、費用の内訳と判断基準、申込から公開までの手順、審査で止まる原因、効果の測り方までを整理した実践ガイドです。
この記事のまとめ
- Amazon Payは自社ECサイトに置く決済手段で、Amazon出品とは別のアカウント登録と審査が必要です。
- Amazonに払うのは決済手数料3.9%(デジタルコンテンツは4.5%)だけで、初期費用と月額費用はかかりません。カート側の費用は別に見ます。
- 効果が出やすいのは、新規購入の比率が高く、入力項目が多いサイトです。CVR(購入率)を上げる施策として位置づけます。
- 申込から公開までは5ステップ。審査はセラーアカウント登録の完了から1週間弱程度が公式の目安です。
Amazon Payとは?自社ECに導入すると何が変わるか【仕組みと出品との違い】

Amazon Payとは、Amazonアカウントの住所と支払い情報で、自社ECの購入を完了できる決済サービスです。
購入者から見れば「入力の省略」、事業者から見れば「決済手段の追加」です。まずは仕組みと、Amazon出品との関係を押さえます。
Amazonアカウントの住所と支払い情報で、自社ECの購入が完了する仕組み
購入者は、自社ECのボタンからAmazonにログインするだけで購入に進めます。
Amazonアカウントに登録済みの配送先と支払い方法が、そのまま引き継がれます。そのため、住所やカード番号を打ち直す必要がありません。購入者が使える支払い手段は、公式の事業者向けページに次のとおり掲載されています(確認日は2026年9月23日です)。
- クレジットカード
- Amazonギフトカード
- あと払い(ペイディ)
- メルペイ
- パートナーポイント
事業者側では、注文は自社ECの管理画面に入ります。受注処理や配送は、これまでどおり自社の運用です。
Amazon出品とは別サービス【アカウント・審査・費用が分かれる】
Amazonに出品していても、Amazon Payは使えるようになりません。
公式FAQは「Amazon Pay専用のアカウント登録と審査が必要」と明記しています。Amazon Payは、Amazon上ではなく事業者のECサイトに導入するサービスだからです。申込には、出品アカウントで使っていないメールアドレスを用意しましょう。(出典:Amazon Pay FAQ「既にAmazon出品サービスを利用しています」。確認日は2026年9月23日です)
| サービス | 売る場所 | アカウントと審査 | Amazonに払う費用 | 購入者の氏名・住所の扱い |
|---|---|---|---|---|
| Amazon出品 | Amazon.co.jpの商品ページ | 出品用アカウントの登録と審査 | 販売手数料、大口出品の月額登録料など | Amazonが保有(出品者は配送に必要な範囲で確認) |
| Amazon Pay | 自社ECサイト | Amazon Pay専用のアカウント登録と審査 | 決済手数料3.9%(デジタルコンテンツは4.5%) | 自社ECも注文情報として受け取る |
社内で稟議を回すときは、出品の審査実績があっても別審査になる点を先に共有しておくと、スケジュールの読み違いを防げます。
注文内容でAmazonに渡るのは決済金額だけ【顧客データの扱い】
Amazonに出品している事業者が特に気にするのが、顧客データの扱いです。
公式FAQは、Amazonは注文内容について決済金額以外の情報を取得しないと回答しています。マーケティング等に利用することもないとしています。(出典:Amazon Pay FAQ「注文内容・商品情報はAmazonに提供されますか」。確認日は2026年9月23日です)
一方、購入者の氏名と配送先は、自社ECの注文情報として受け取れます。ただしどの項目が自社の顧客データベースに入るかはカートの実装で差が出ます。メルマガ配信や会員登録と連動させたい場合は、カート側の仕様説明で受け渡し項目を確認してください。
Amazon Payの導入費用はいくら?決済手数料3.9%と入金サイクル
Amazonへの支払いは決済手数料3.9%のみで、これとは別にカートや開発の費用を見込みます。
この2つを混ぜると、「導入費用ゼロ」という誤解のまま稟議に出してしまいます。順に確認しましょう。
初期費用・月額費用は0円、決済手数料は3.9%(デジタルコンテンツは4.5%)
Amazonに払う固定費は0円で、売れたときの決済手数料だけがかかります。
| Amazon Pay 導入でかかる費用 | 金額 | 条件と確認先 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 無料 | Amazon Pay公式ヘルプ「手数料について」 |
| 月額費用 | 無料 | 同上 |
| 決済手数料 | 3.9%(デジタルコンテンツは4.5%) | 販売事業者用アカウント単位で設定 |
| 振込手数料 | 無料(Amazonが負担) | 支払いサイクルに関わらず無料 |
| カート側のオプション料金・開発費 | カート・開発会社により異なる | 各カートの公式情報で確認 |
公式ヘルプには、前提条件も書かれています。決済手数料は販売事業者用アカウント単位での設定で、複数の種類を扱う場合は主たる商品・サービスが基準です。またAmazonは、主たる販売商品の変更やチャージバックの多発などを理由に、裁量で手数料を見直せるとしています。
対応カートのオプション料金や開発費は別にかかる
「Amazonに払う固定費0円」は、「導入費用ゼロ」ではありません。
公式FAQは、対応カート(ソリューションプロバイダー)経由の導入に触れています。「月額使用料が発生する場合があります」という記載です。金額はカートごとに異なります。
見積もりの段階で、利用中のカートの公式情報とプラン表を必ず確認してください。(出典:Amazon Pay FAQ「自社ECサイトに組み込む方法」。確認日は2026年9月23日です)
自社開発の場合は、開発会社の実装費と社内工数がここに入ります。費用の全体像は「手数料3.9%+カートまたは開発の費用」で見るのが正確です。
入金は14日周期【初回はアカウント作成から16日後】

入金のタイミングは、資金繰りに直結するので先に押さえます。
公式FAQによると、入金対象は事業者が売上請求したもので、手数料を差し引いた残額が振り込まれます。初回はアカウント作成から16日後、2回目以降は14日周期です。処理開始から着金までは約2〜5営業日を要します(出典:Amazon Pay FAQ「売上金の入金」。確認日は2026年9月23日です)。
運用上の注意も2点あります。銀行口座を追加・変更すると決済が3日間停止します。周期の短縮を希望する場合は、アカウント情報にクレジットカードの登録を求められることがあります。既存の決済代行と入金日がずれるため、月中の資金繰り表で並べて確認しておくと安全です。
決済手数料3.9%を価格と利益に織り込む計算方法

決済手段を足すときに抜けやすいのが、価格側の調整です。
新たに自社ECを立ち上げる場合は、既存チャネルより送料込みでやや高めに設定することを私たちは勧めています。目安は既存価格の110〜120%程度です。販売手数料や決済手数料が乗るため、既存価格をそのまま持ち込むと利益が残りにくいからです。これはLINKの支援現場で置いている一つの目安で、商材や送料条件によって変わります。
すでに販売中のサイトに足す場合は、増分だけを計算すれば判断できます。手順は次のとおりです。
- 現在使っている決済の契約料率を、契約書または管理画面で確認する
- 3.9%との差を出す(例:現行3.2%なら差は0.7ポイント)
- 差にAmazon Pay経由の想定注文金額を掛け、月の増分コストを出す
- 増分コストを1注文あたりの粗利で割り、何件多く売れれば回収できるかを見る
具体例で見てみましょう。税込5,000円の注文なら、決済手数料は195円です。現行決済が3.2%なら160円なので、差額は1注文あたり35円になります。Amazon Pay経由が月100件なら、増分は月3,500円です。1注文の粗利が2,000円なら、月に2件多く売れれば回収できる計算になります。
他社の決済サービスの料率を並べても、自社の交渉済み料率とは一致しません。自社の契約料率を入れて比べるのが、ぶれない比べ方です。
決済手数料を載せたあとの利益が読めない、という方へ。
LINK株式会社は、Amazonを中心としたEC事業支援の中で、価格と利益の設計をご一緒しています。
- 販路ごとの価格設計と、手数料を織り込んだ採算の確認
- 商品ページ・広告・在庫を含む売上の伸ばし方の整理
- Amazonと自社ECの役割分担の設計
ご相談では、手数料を含めた自社ECの採算の考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
Amazon Pay導入のメリット3つと、事前に確認すべき注意点4つ

ここではメリット3つと、その裏返しで確認すべき注意点4つを整理します。
メリットは効く条件がそろって初めて出るものです。注意点は4つとも対処までセットで示します。
メリット1 入力の手間が減り、カゴ落ちを抑えやすい
最大のメリットは、購入直前の入力を減らせることです。
住所とカード情報の入力は、スマートフォンでは特に離脱が起きやすい工程です。Amazon Payは、この工程をAmazonアカウントの登録情報で置き換えます。公式サイトには、テーラーメイドゴルフ株式会社の事例が「CVR 2倍+顧客ロイヤリティを向上」として掲載されています。これは公式に掲載された1社の事例で、どのサイトでも同じ結果が出るという意味ではありません。
メリット2 初めて訪れた購入者でも、Amazonのアカウントでそのまま買える
2つ目は、会員登録の壁を下げられることです。
初めて訪れた人にとって、会員登録は購入より重い作業です。Amazon Payなら、既に持っているアカウントで購入まで進めます。支払い手段の選択肢が増える点も見逃せません。Amazonギフトカードの残高やあと払い(ペイディ)が使えるため、カードを使いたくない層にも届きます。
メリット3 支払い保証とカード情報の非保持で、不正と情報管理の負担が減る
3つ目は、決済まわりのリスクと管理負担が軽くなることです。
公式サイトは、要件をすべて満たす場合に支払い保証ポリシーで事業者をチャージバックのリスクから保護するとしています。チャージバックとは、カード名義人の申し立てによって売上が取り消される仕組みです。あわせて、購入者向けにはマーケットプレイス保証が用意されています。
決済処理はAmazon Pay側で行われるため、自社でカード情報を保持する必要もありません。一方、支払い保証には事業者側が満たすべき適用要件があります。申込前に、公式のポリシー規定を読んでおいてください。
注意点4つと対処【手数料・定期購入の上限・対象外の事業者・カート側の制約】
導入前に確認すべき点は4つです。
- ①現行の決済より料率が高くなる場合がある → 対処:自社の契約料率と3.9%の差を出し、費用の章の手順で回収ラインを確認する
- ②定期購入には上限がある → 対処:継続課金は月額10万円までのため(詳細はよくある質問を参照)、高額の定期やまとめ買いは、カートの定期機能の対応状況とあわせて確認する
- ③利用できるのは日本に拠点のある法人だけ → 対処:個人事業主や禁止商材の扱いは審査の章で原因と対処を確認する
- ④カートによって申込方法と対応範囲が違う → 対処:オプション申込の要否、定期・頒布会への対応、ボタンを置ける位置を、導入方法の章の項目で確認する
4つのうち①と②は採算と商材の設計、③と④は導入可否そのものに関わります。先に③と④を確認してから、①の計算に進むと手戻りを防げます。
自社ECはAmazon Payを導入すべきか?効果が出やすい条件と判断基準

ここからは、3つのメリットが自社で効くかを判定します。
決済手段の追加は、サイトの状態によって効き方が大きく変わります。数字で確かめられる条件に落として見ていきましょう。
導入効果が出やすい条件【新規購入の比率・入力項目の多さ・不正対応の負担】
効果が出やすいのは、入力の負担が大きく、初回購入が多いサイトです。
| 確認する自社ECの特徴 | 見る数字 | 当てはまるときに効くメリット |
|---|---|---|
| 購入フォームの入力項目が多い | 入力欄の数、スマートフォン経由の注文比率 | メリット1(入力の省略でカゴ落ちを抑える) |
| 初めて買う人の比率が高い | 新規顧客比率、広告経由の初回訪問数 | メリット2(会員登録なしで購入まで進める) |
| 不正注文やチャージバックの対応負担がある | 月あたりの不正・取消の件数 | メリット3(支払い保証とカード情報の非保持) |
リピート商材なら、初回の入口を販路ごとに分けて設計すると噛み合います。支援の現場では、Amazon側で、初回オファーだけ価格を下げて定期おトク便へ誘導できる定期クーポンをよく使います。自社ECでは、定期購入の仕組みとAmazon Payを組み合わせ、初回の入力を軽くする形です。リピートしやすい商材ほど、初回の摩擦を減らす設計が効きます。
効果が出にくいケース【集客がまだ無い段階・既存会員中心】
逆に、決済を足しても数字が動かないケースもあります。代表的なのは次の2つです。
- 集客がまだ立ち上がっていない段階:決済手段を増やしても訪問者は増えません。この段階では、販路と集客の設計が先になります。
- 既存会員のリピートが中心のサイト:カード情報を保存済みの会員が多い場合、入力省略の余地は小さくなります。新規購入の比率が低いサイトでは、効果は限定的だと見ておくほうが安全です。
立ち上げ期は、流入をすべて自前で作る自社ECより、商材に合うモールを1つに絞るほうが現実的な場合もあります。
Amazonに出品している法人が、自社ECに入れるときの考え方【販路の役割分担】
Amazon出品者の場合は、販路の役割から決めると判断が早くなります。
LINKが支援する事業者には、悩みを解決するタイプの商材が多く、そうした商材はAmazonとの相性が良いと感じています。検索から「悩み→解決商品」を探す購買行動と噛み合うためです。そこで、販路の役割を次の順番で考えます。
- Amazon:まず需要を確かめる場
- 自社EC:ファン化とリピートの受け皿
- Amazon Pay:自社ECの入口の摩擦を減らす手段
これはLINKの支援実感で、すべての商材に当てはまると断定できるものではありません。
すでに多販路を持つ法人なら、運用の任せ方も論点になります。1社で対応できるなら、複数のモールはまとめて任せるほうが効率的だと考えています。Amazonと自社ECの担当会社が分かれた場合も、販路ごとの役割分担がばらけやすくなります。ただし特定の販路が伸び悩む場合もあるため、販路別の数字は分けて確認してください。
※自社ECの運用体制は、「自社EC運用代行とは?モール代行との違い・業務範囲・費用相場と選び方」もどうぞ。
Amazonと自社EC、どちらに力を入れるべきか迷っていませんか。
LINK株式会社は、Amazonを中心にEC事業の成長をご支援しています。ベストセラー1位多数獲得、売上向上実績100社以上。サービス満足度97%以上、1年以上継続率90%以上(※お客様実績に基づく参考値)。
ご相談では、Amazonと自社ECの役割分担の考え方から一緒に整理します。
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Amazon Payの導入方法は2パターン【対応カートの設定と自社開発】
導入方法は、自社ECの作り方で決まります。
公式FAQが示すのは、対応カートを使う方法と、自社開発の2つです。必要な作業も費用も体制も変わるため、先に自社がどちらかを確認しましょう。
| 導入の進め方 | 必要な作業 | Amazonの手数料以外にかかる費用 | 社内で必要な担当 |
|---|---|---|---|
| 対応カートの設定 | 管理画面での設定切り替えとオプション申込 | カートの月額使用料が発生する場合がある | EC担当者(設定とテスト) |
| 自社開発・スクラッチ構築 | APIを使った実装、テスト環境での決済テスト | 開発会社への実装費、社内の開発工数 | 開発担当または開発会社、EC担当者 |
対応カートなら設定とオプション申込で導入できる【確認する3項目】
対応カートを使っていれば、開発なしで導入できます。
公式の導入ページには、対応するソリューションプロバイダーの一覧が掲載されています。一覧には、futureshop、makeshop、ecbeing、カラーミーショップが含まれます。ecforce、BASE、STORES、EC-CUBE、WooCommerceも掲載されています。掲載社は入れ替わるため、自社のカートが対象かは必ず公式一覧で確認してください(確認日は2026年9月23日です)。
カート側で確認するのは次の3項目です。
- オプション申込が要るか、月額使用料が発生するか
- 定期購入・頒布会にAmazon Payを使えるか
- ボタンを置ける位置(カート画面・商品ページ・ログイン画面)
自社開発・スクラッチ構築はAPI実装とテストが必要
自社開発の場合は、開発者向けドキュメントに沿った実装が必要です。
登録直後はテスト環境の権限だけが付与されます。テスト環境での確認手順は、手順の章のStep4で扱います。定期購入を扱う場合は、2回目以降の課金処理も実装範囲に入ります。
見積もりで抜けやすいのが、社内の人件費です。EC担当者や開発担当の工数は見えにくく、利益構造に効いてきます。支援の現場では、担当者の人件費を販路ごとに按分することを勧めています。売上に対してどれだけのリソースを振るかを、先に決めておく考え方です。実装だけでなく、公開後の保守と問い合わせ対応の工数も含めて見積もってください。
Amazon Pay導入の手順【申込から本番公開までの5ステップ】

ここからは申込から公開までを、時系列の5ステップで見ていきます。
スケジュールを引くときは、この5ステップを下敷きにしてください。止まりやすいのはStep3の審査です。原因と対処は、このあとの審査の章でまとめて扱います。
Step1 事前準備【法人の登記情報・専用メールアドレス・銀行口座・サイトURL】
申込前に、公式が挙げる3つの情報をそろえます。
- メールアドレス:Amazon Pay専用。Amazon出品サービスで登録済みのアドレスは使えない
- 登記簿情報:法人名、住所、代表者名
- 銀行口座情報:売上金の入金先
あわせて、導入予定のECサイトのURLも用意しておきましょう。表記のそろえ方は、審査の章の原因3で扱います。(出典:Amazon Pay公式「導入について」。確認日は2026年9月23日です)
Step2 申込とセラーアカウント登録【テスト環境が使えるようになる】
公式の申込フォームを送信すると、セラーアカウントの登録が完了します。
この時点で付与されるのはテスト環境の利用権限だけです。本番環境は審査の完了後になります。テスト環境が使えるようになったら、カートの設定や実装を進められます。
Step3 審査と割賦販売法の情報提供【登録から1週間弱程度が公式の目安】
審査期間は、公式FAQに明記されています。
セラーアカウント登録の完了から審査完了までは「1週間弱程度」とされています。審査完了は、Amazonまたは利用中のシステム事業者から通知されます。カートの設定や開発の期間は、これとは別に見込んでおきましょう。(出典:Amazon Pay FAQ「申込や審査の流れ」。確認日は2026年9月23日です)
審査とは別に、割賦販売法に基づく情報提供も求められます。割賦販売法は、クレジットカード取引などのルールを定めた法律です。手続きの確認先は、審査の章の原因3で扱います。
Step4 カート設定・ボタン配置・テスト決済
次に、サイト側の設定とテストを行います。
ボタンを置く位置は、カート画面だけでなく商品ページやログイン画面も候補になります。テスト環境では、注文から売上請求、返金までを一通り流して確認しましょう。定期購入を使う場合は、2回目以降の課金もテスト対象に含めてください。
Step5 本番公開と公開後の確認
審査完了後、本番環境に切り替えて公開します。
公開後は、実注文で入金と返金の流れを確認しましょう。社内の受注処理では、決済手段ごとの売上請求のタイミングを合わせておくことが大切です。請求漏れがあると、入金サイクルに乗らず資金繰りがずれます。
決済は入れたものの、自社ECの運用まで手が回らないという方へ。
LINK株式会社は、Amazonを中心としたEC事業支援を行っています。
- 商品ページ・広告・在庫を含む売上の伸ばし方の整理
- Amazonと自社ECの役割分担と、販路ごとの数字の見方
- 担当体制と工数配分の考え方
ご相談では、導入後の運用体制と販路の役割分担の考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
Amazon Payの審査に通らない3つの原因と対処法
審査で止まる原因は、大きく3つに分けられます。
いずれも申込前に確認できる項目です。原因ごとに対処が変わるため、対応表で先に自社の状況を当てはめてください。
| 審査が通らない原因 | よくある状況 | 対処 |
|---|---|---|
| ①法人以外で申し込んでいる | 個人事業主、日本に拠点がない事業者 | 公式FAQで最新の対象条件を確認する |
| ②禁止ビジネスカテゴリー・禁止商材がサイト内にある | 規定の対象商材を一部だけ扱っている | サービス利用規定と全商品を照合し、該当品を取り下げる |
| ③登録情報の不一致、割賦販売法の手続き未完了 | 登記とサイト表記で法人名や住所が違う | 登記簿・特定商取引法に基づく表記・申込情報をそろえ、割賦販売法の情報提供を済ませる |
原因1 法人以外(個人事業主・日本に拠点のない事業者)で申し込んでいる
公式FAQは、利用できる事業者の条件を2つ挙げています。
1つは日本に拠点のある法人であることです。もう1つは、導入サイト内に規定の禁止ビジネスカテゴリー・禁止商材を扱っていないことです。同じ回答には「現時点では個人事業主の方はご利用できません」と記載があります。但し書きは「2020/1現在」で、2026年9月23日の確認時点でもこのままです。
但し書きの日付が古いため、申込前に公式FAQで最新の対象条件を必ず確認してください。法人化を予定しているなら、登記完了後に申し込むほうが確実です。
原因2 サイト内に禁止ビジネスカテゴリー・禁止商材がある
見落としやすいのが、サイト内の一部商品が規定に触れるケースです。
Amazon Payのサービス利用規定には、禁止ビジネスカテゴリー・禁止商品が列挙されています。たとえば、違法薬物(外国で違法とされるCBD関連商材なども含む)、火器・武器、たばこ製品などです。国際的な制限対象国および地域からの製品・生産物も対象に含まれます。(出典:Amazon Pay サービス利用規定。確認日は2026年9月23日です)
対処は単純です。規定の一覧と自社サイトの全商品を照合し、該当する商品を取り下げてから申請しましょう。判断に迷う商材がある場合は、申請前に公式規定の記載と照らして確認してください。
原因3 登録情報と登記・サイトの表記が一致しない
3つ目は、書類上の表記ゆれです。
申込情報の法人名や住所が、登記簿やサイトの特定商取引法に基づく表記と食い違うと、確認に時間がかかることがあります。申込前に、登記簿・サイト表記・申込情報の3つを並べて突き合わせるのが確実です。ビル名や号数の省略も差異になります。
あわせて、割賦販売法の情報提供が完了しているかも確認しておきましょう。公式FAQの「割賦販売法」カテゴリーに、代表者情報などの提供手続きがまとまっています。手続きを行わない場合や、審査を通過しなかった場合の扱いも個別に案内されています。着手前に、このカテゴリーを通して確認してください。
決済も販路も、どこから整えるべきか迷っていませんか。
LINK株式会社は、Amazonを中心としたEC事業支援で、販路と売上の設計をご一緒しています。
- 販路ごとの役割と、優先して手を付ける領域の整理
- 商品ページ・広告・在庫を含む売上の伸ばし方
- 自社ECとAmazonの数字の見方
ご相談では、自社ECの決済と販路の整え方の考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
Amazon Pay導入後の効果の測り方【CVR・決済手段の比率・新規比率】

入れて終わりにせず、3つの指標で効果を判断しましょう。
決済手段の追加は、売上のどこに効く施策なのかを先に決めておくと評価がぶれません。
導入前後で比べる3つの指標と、比べ方のルール
売上は、セッション(訪問数)とCVRと平均単価に分けて見ます。
施策を打つ前に、課題が流入にあるのか、CVRにあるのか、単価にあるのかを切り分ける。私たちが施策を選ぶときも、まずこの切り分けから入ります。Amazon Payは、流入を増やす施策ではなくCVRに効く施策です。したがって、見る指標は次の3つになります。
- CVR(購入率):サイト全体と、スマートフォン経由を分けて見る
- 決済手段別の注文比率:Amazon Pay経由が何割を占めているか
- 新規顧客比率:初回購入が増えているか
比べ方にもルールがあります。単月の上下ではなく、導入前後の水準で比べてください。「以前は例外だった水準が、今は通常になっている」と言えるかどうかが判断の軸です。売上だけを見て良し悪しを決めるのも避けましょう。CVR、決済手段別の比率、新規比率の3つを並べて評価すると、判断を誤りません。
比較期間の取り方も大切です。セールや広告の出稿量を大きく変えた期間は、決済の効果と混ざります。条件が近い期間どうしで比べるようにしてください。
Amazon Payの比率が伸びないときは、ボタンの位置と見せ方を見直す

決済手段別の比率が伸びないときは、導線を疑いましょう。
よくあるのは、ボタンがカートの最終画面にしか置かれていないケースです。購入者が入力を始める前に選択肢を見せられていなければ、入力省略の価値は伝わりません。商品ページやログイン画面にも置けるかを、カートの設定で確認してください。
CVRが上がると、広告の費用対効果も上がる
CVRの改善は、広告の効率にもそのまま効きます。
広告の議論が広告アカウントの中だけで閉じると、入札調整のテクニックで頭打ちになります。たとえば広告経由の10クリックに1件売れている状態なら、CVRは10%です。ここでCVRが12%に上がれば、同じ広告費で売上はおおむね1.2倍になります。広告を1円も触らずに、広告効率が改善するという考え方です。
自社ECの広告予算を見直すときも、この順番が使えます。入札を触る前に、購入までの摩擦を減らせていないかを確認する。Amazon Payの導入は、その選択肢の1つとして位置づけられます。
※施策の全体像は、「ECマーケティングとは?集客・CVR・リピートの12施策と月商規模別の優先順位」もどうぞ。
施策を打っても、数字のどこが動いたのか分からないという方へ。
LINK株式会社は、Amazonを中心としたEC事業支援で、売上の分解と改善の優先順位づけをご一緒しています。
- セッション・CVR・単価への分解と、課題の切り分け
- 広告と商品ページのどちらから手を付けるかの判断
- 販路別の数字の見方と報告の整え方
ご相談では、自社ECのCVRと広告効率の見方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
Amazon Payの導入に関するよくある質問
- 個人事業主でもAmazon Payを導入できますか?
公式FAQでは、利用できるのは日本に拠点のある法人とされ、個人事業主は対象外です。但し書きの日付が古いため、申込前に最新の対象条件を確認してください。
- Amazonに出品していれば、Amazon Payもすぐ使えますか?
使えません。Amazon Pay専用のアカウント登録と審査が別途必要です。Amazon Payは、Amazon上ではなく事業者のECサイトに導入するサービスだからです。
申込には、出品サービスで使っていないメールアドレスを用意してください。出品の審査実績があっても審査期間は別に必要なので、スケジュールに織り込んでください。
- 申込から導入完了までどれくらいかかりますか?
公式FAQでは、セラーアカウント登録の完了から審査完了まで1週間弱程度とされています。審査完了は、Amazonまたは利用中のシステム事業者から通知されます。
ただしこれは審査だけの期間です。カートの設定や自社開発の実装、テスト決済の期間は別に見込んでください。自社開発の場合は、実装とテストの工数が全体のスケジュールを左右します。
- Amazon Payの手数料はクレジットカード決済より高いですか?
自社が契約している料率と比べないと判断できません。決済代行の料率は、業種や取引量によって条件が変わるためです。
差額と回収ラインの計算は、費用の章の手順で確認してください。
- 定期購入・サブスクリプションにも使えますか?
Recurring(継続支払い)の仕組みで対応できますが、上限があります。公式FAQによると、Amazon側が自動で課金する仕組みではなく、2回目以降の課金は事業者側で行います。
課金できる金額は、ChargePermission(Recurring)ごとに月額10万円までと記載されています。高額の定期購入やまとめ買いを扱う場合は、この上限と、利用中のカートが定期購入に対応しているかをあわせて確認してください。
- 自社ECの顧客情報や売上データがAmazonに渡りますか?
公式FAQは、Amazonが注文内容について決済金額以外の情報を取得しないと回答しています。マーケティング等への利用もないとしています。自社ECの売れ筋や価格が、Amazon側に渡る仕組みではありません。
一方、購入者の氏名と配送先は自社ECの注文情報として受け取れます。どの項目が自社の顧客データベースに入るかはカートの実装で差が出るため、カート側の仕様説明で確認してください。
- FBAの在庫を使いながら、Amazon Payも利用できますか?
公式FAQでは、Amazon PayとFBA(フルフィルメント by Amazon)の併用は可能とされています。ただしAmazon PayはFBAとは異なるサービスのため、FBAには別途申し込みが必要です。
出荷の運用をどう組むかは、利用するサービスの条件によって変わります。自社ECの注文を含む出荷方法は、Amazon公式のヘルプで対象条件を確認してから設計してください。
- Amazon Payを導入すればカゴ落ちは解消しますか?
入力の手間という原因には効きますが、カゴ落ちの原因はそれだけではありません。送料や手数料の表示タイミング、配送日の分かりにくさ、会員登録の必須化なども離脱の要因になります。
導入後もカゴ落ちが減らない場合は、決済以外の原因を順に確認してください。原因ごとの対策は、「カゴ落ち対策の10原因と9施策で売上を底上げ」で整理しています。
まとめ:Amazon Payは自社ECに合う条件を確かめてから、5ステップで導入する
Amazon Payは、Amazon出品とは別に専用のアカウント登録と審査が必要な、自社ECの決済手段です。費用は「決済手数料3.9%」と「カートまたは開発の費用」に分けて見ます。
効果が出やすいのは、入力項目が多く、新規購入の比率が高いサイトです。集客がまだ立ち上がっていない段階では、販路と集客の設計が先になります。
まずは集客の状況と、新規購入の比率・入力項目の数を確かめるところから始めてください。そのうえで手数料の差額を計算し、5ステップで導入を進めましょう。
自社ECとAmazon、どちらも伸ばしていきたい方へ。
LINK株式会社は、Amazonを中心としたEC事業支援を行っています。ベストセラー1位多数獲得、売上向上実績100社以上。サービス満足度97%以上、1年以上継続率90%以上(※お客様実績に基づく参考値)。
ご相談では、決済も含めた自社ECとAmazonの伸ばし方の考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
- 参照した一次情報・公式情報
- Amazon Pay「手数料について」
- Amazon Pay「導入について(準備物とソリューションプロバイダー一覧)」
- Amazon Pay 事業者向けページ(支払い手段・支払い保証ポリシー・導入事例)
- Amazon Pay サービス利用規定(禁止ビジネスカテゴリー・禁止商品)
- Amazon Pay FAQ「どんな販売事業者でも導入できますか」
- Amazon Pay FAQ「申込や審査の流れ」
- Amazon Pay FAQ「売上金の入金」
- Amazon Pay FAQ「既にAmazon出品サービスを利用しています」
- Amazon Pay FAQ「注文内容・商品情報はAmazonに提供されますか」
- Amazon Pay FAQ「FBAの利用もできますか」
- Amazon Pay FAQ「自社ECサイトに組み込む方法」
- Amazon Pay FAQ「Recurring(継続支払い)の2回目以降の課金」
- Amazon Pay FAQ「割賦販売法」に関するFAQ
- Amazon出品サービス「出品にかかる費用」(表1のAmazon出品の行)
- 記事監修
- 公開日:2026年9月26日 / 最終更新日:2026年9月26日
- 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
- LINK株式会社はAmazon公認パートナー(Adsパートナー認定)で、元楽天ECCも在籍しています。
- 本記事はAmazon Pay公式ヘルプ・公式FAQ、およびLINK株式会社の支援実績データを基に作成しました。
▶ 自社EC運用代行とは?モール代行との違い・業務範囲・費用相場と選び方
