
Amazon Marketing Cloud(AMC)の始め方を、使える条件の確認から開設・分析開始まで4ステップで解説。SQL不要で始められる手順を元Amazon出身者が監修。
「AMCを勧められたが、何から始めればいいか分からない……」
「SQLが要ると聞いて着手できない……」
元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、Amazon Marketing Cloud(AMC)の始め方を、使える条件の確認から開設・初期設定・分析の開始まで4ステップで解説します。「AMCを使いたいが始め方が分からない」という相談は、現場で何度も寄せられます。他社記事では今もSQL(データ抽出の専門言語)が必須と書かれがちですが、いまは違います。読み終えるころには、自社で進めるか外部に任せるかの判断軸まで持ち帰れます。
※全体像はAmazon DSPガイドもご覧ください。
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Chapter 1: Amazon Marketing Cloud(AMC)とは何か
Amazon Marketing Cloud(AMC)とは、Amazon広告と購買データを個人を特定しない形で横断分析できる、無料のデータクリーンルームです。ひとことで言えば、広告の効果を勘ではなくデータで判断するための分析基盤です。通常のレポートでは見えない広告同士の重複や新規顧客の動きが分かり、無駄な広告費を抑えられます。開設後は、広告データを最大5年分までさかのぼって分析できます(出典:Amazon Ads公式・2026年時点)。
AMCの定義とデータクリーンルームの仕組み
AMCが個人を特定せずに安全な分析を実現できるのは、データクリーンルームという仕組みによるものです。
データクリーンルームとは、個人を特定できる情報を伏せたまま分析できる、隔離された環境のことです。AMCは仮名化(個人名をランダムなIDに置き換える処理)されたデータのみを受け付けます。広告主は集計・匿名化された結果だけを確認でき、生データの持ち出しはできません(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。
なぜ今AMCが注目されるのか
AMCが注目される理由は、Cookie規制が進む環境でも広告効果を可視化できる点にあります。
サードパーティCookie(サイトをまたいで閲覧履歴を追跡する識別子)の規制が強まり、従来の広告計測は精度が落ちています。AMCは、Amazonが持つユーザー単位のシグナルを使い、認知から購入までのカスタマージャーニーを一気通貫で追えます。ラストクリックだけでは見えなかった上流の広告の貢献も評価できます。
AMCでできること
AMCでできることは、広告の重複効果の分析・新規顧客の特定・配信先オーディエンスの作成の3つです。
1つ目は、複数の広告がどう影響し合ったかの分析です。スポンサー広告とAmazon DSP(運用型のディスプレイ広告)の重なりを1つの環境で確認できます。たとえば「両方に接触した人は、片方だけの人より購入率が高いか」を数値で出せます。広告ごとに貢献度を割り当てるアトリビューション分析(貢献度を分解する手法)も行えます。
2つ目は、新規顧客の特定です。NTB(New-to-Brand=過去1年そのブランドを買っていない新規顧客)を広告別に把握できます。どの広告が新規客を連れてきたかが分かり、真の新規獲得コストを見極められます。公式事例では、ユニセフがAMC活用でROAS366%を達成しています(出典:Amazon Ads公式事例)。
3つ目は、配信先オーディエンスの作成です。カスタムオーディエンス(条件で絞り込んだ広告配信先のリスト)を「商品ページを見たが買わなかった人」などの条件で作れます。作ったリストは、スポンサー広告やディスプレイ広告に配信できます(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。
▶ AMC(Amazon Marketing Cloud)とは?SQL不要の活用法と内製・代行の判断軸ガイド
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Chapter 2: 【実行編】AMCの始め方4ステップ
AMCの始め方は、スポンサー広告またはAmazon DSPを利用中の広告主が、広告管理画面や認定パートナー経由でインスタンス(分析環境)を開設する流れです。対象となる広告主は、ウェブUIとAPIを無料で利用できます。日本はAMCの対象国に含まれます(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。ここでは開設までの流れを4ステップで整理します。
Step 1:AMCを使える条件か確認する
最初の一歩は、自社がAMCを使える条件を満たしているかの確認です。
AMCは広告主向けの分析ツールなので、すでにAmazonで広告を出していることが前提です。スポンサー広告かAmazon DSPのどちらかを使っていれば、利用の対象になります。広告をまだ出していない出品者は、対象外です。
申請の窓口は、使っている広告で変わります。スポンサー広告だけなら、広告コンソールから自分で申請できます(セルフサービス)。Amazon DSPなら、Amazonの担当者に依頼します(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。両方を使っていても、AMCは1つにまとまるので、広告ごとに別々へ用意する必要はありません。
Step 2:AMCインスタンスを開設する
条件を満たしていれば、次にAMCインスタンスを開設します。
スポンサー広告の利用者は、広告コンソール上でAMCを有効化する流れが基本です。DSP利用者は担当者へ申請し、承認後にインスタンスが用意されます。開設した時点から、広告データを最大5年分までさかのぼって参照できます(出典:Amazon Ads公式・2026年時点)。早めの開設がデータ蓄積の面で有利です。
Step 3:データソースと権限を設定する
開設したら、チームで使う場合は権限を整え、必要なら自社データもつなぎます。
AMCは、自社のAmazon広告アカウントに紐づいて利用します。担当者が自分だけなら、そのまま使い始められます。チームで使うなら、メンバーのメールアドレスをユーザーとして追加し、各自の権限(見られる範囲)を設定します。
さらに、自社の購入データなどのファーストパーティデータ(自社が直接集めた顧客データ)をつなぐと、分析の幅が広がります。たとえば、広告に接触した人がその後どれだけ買ったかまで追えます。つなぐデータは仮名化された形だけが使われます(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。
Step 4:SQLを書かずに分析を始める
AMCの分析は、SQLを書かなくてもテンプレートやAIエージェントから始められます。
AMCには、IQ(Instructional Query)という公式の分析テンプレート集が備わっています。よく使う分析やオーディエンス作成を、選ぶだけで実行できます。
広告エージェント(日本語で指示するとクエリを自動で作るAI機能)も使えます。これなら数回のクリックで分析できます(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。SQLは、より自由なカスタム分析をしたい段階で役立ちます。
| 進め方 | 必要なスキル | 向いている事業者 |
|---|---|---|
| テンプレート・AIエージェント | SQL不要 | まず定番の分析から始めたい |
| SQLでのカスタム分析 | SQLの基本理解 | 独自の指標で深く分析したい |
| パートナーに依頼 | 社内スキル不要 | 分析設計ごと任せたい |
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Chapter 3: 【リスク編】AMC導入でつまずく3つの落とし穴
AMCは、技術的な専門知識がない担当者向けの入門講座や認定プログラムもAmazon Adsアカデミーで提供されています(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。学習環境は整いつつありますが、導入後につまずく落とし穴は別にあります。
落とし穴1:「開設して終わり」で宝の持ち腐れになる
AMC導入で起こりやすい失敗は、開設しただけでデータを施策に活かせないことです。
ダッシュボードを眺めて満足してしまうと、AMCは費用以上の価値を生みません。AMCで成果を出す出発点は、ツールの操作ではなく「何を知りたいか」という問いの設計です。分析で得た事実を、入札・予算配分・オーディエンス設計へ落とし込む運用がそろって、はじめて売上につながります。Amazon公式は、AMC活用でROASを109%向上させた広告主の事例を公開しています(出典:Amazon Ads公式事例)。
落とし穴2:「SQL必須」という誤解で着手が止まる
「SQLが書けないと使えない」という誤解は、いまのAMCには当てはまりません。
始めるだけならSQLは不要で、テンプレートやAIエージェントで分析を開始できます。一方で、独自の指標で深く掘り下げたい段階では、SQLが書けると分析の幅は広がります。「始めるのにSQLは要らない/深い分析にはSQLが有利」という線引きを押さえれば、着手の心理的なハードルは下がります。
落とし穴3:出稿規模・体制が伴わずインサイトを活かせない
AMCは、一定の広告出稿と分析体制がそろってこそ価値が出ます。
スポンサー広告とDSPを併用していると、重複効果の分析が活きるケースが増えます。出稿量が少ない段階では、得られるインサイトが限られることもあります。広告投資の規模と、分析結果を施策に変える社内体制を見ながら、導入のタイミングを判断するのが現実的です。
「自社の規模でAMCを活かせるか判断したい」という方はLINKにご相談ください。現状の広告データから活用余地を一緒に見極めます。まずは無料相談で売上を伸ばす戦略を考えましょう!
Chapter 4: 【選定編】内製と外部パートナー活用の判断軸
AMCを自社で進めるか、パートナーに任せるかは、広告規模・社内人材・スピードで決まります。LINKの支援実績では、売上が平均420%以上に伸びた事例があります。判断軸を整理します。
内製とパートナー活用それぞれの実態
内製とパートナー活用は、着手の速さ・ノウハウの残り方・コストで違いが出ます。
| 観点 | 内製 | パートナー活用 |
|---|---|---|
| 着手の速さ | 採用・学習が必要なら時間がかかる | 既存の体制を使え着手が早い |
| ノウハウの残り方 | 実務を動かす社内に蓄積される | 任せ方しだいで社内に残る度合いが変わる |
| 主なコスト | 人件費・学習コスト | 委託費 |
ノウハウが社内に残りやすいのは内製です。実務を動かすのが自社の人材だからです。パートナー活用は、任せ方で社内に残る度合いが変わります。実行まで任せる運用代行型は残りにくく、伴走して教えるコンサル型は残りやすい傾向です。
自社に合う進め方の選び方
選び方の軸は、広告規模・社内人材・求めるスピードの3点です。
分析を担える人材が社内にいて時間をかけられるなら、内製で経験を積む選択も有効です。人材が不足し早期に成果を求めるなら、外部の知見を借りるほうが近道になります。「実績の量」より「自社と同規模・同商材での支援経験」を重視して比較すると、ミスマッチを避けやすくなります。
LINKの考え方
LINKは、AMCを「設定」ではなく「データを利益に変える設計」として支援する考え方を重視しています。
TACOS(広告費を総売上で割った、事業全体の広告効率を示す指標)やユニットエコノミクス(商品単位の損益)の視点で、伸ばすべき箇所を見極めます。Amazon Japan出身者の知見をベースに、パートナー・PM・実行担当の最低3名体制で支援にあたります。LINKには100社以上の支援実績があります。
「AMCを設定しても活かせる気がしない」「社内にリソースがない」という方はLINKにご相談ください。戦略設計から広告運用・データ活用まで伴走して支援します。まずは無料相談で売上を伸ばす戦略を考えましょう!
Amazon Marketing Cloud(AMC)の始め方?FAQ
Amazon Marketing Cloud(AMC)の始め方で、よく寄せられる質問をまとめました。
- Amazon Marketing Cloud(AMC)とは何ですか?
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Amazon Marketing Cloud(AMC)とは、Amazon広告のデータを安全に分析できるデータクリーンルームです。個人を特定せずに、広告効果や購買行動を分析できます。
- Amazon Marketing Cloud(AMC)でできることは?
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広告の重複効果の把握・新規顧客の特定・カスタムオーディエンスの作成ができます。スポンサー広告とDSPをまたいだ分析が可能です。
- Amazon Marketing Cloud(AMC)のメリットは何ですか?
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Cookie規制が進む環境でも、認知から購入までのカスタマージャーニーを可視化できる点です。無駄な広告費を抑え、効果の高い広告に予算を寄せやすくなります。
- AMCの利用にSQLは必須ですか?
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始めるだけならSQLは不要です。テンプレートやAIの広告エージェントで分析を開始できます。独自指標で深く分析する段階では、SQLが書けると幅が広がります(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。
- Amazon Marketing Cloud(AMC)の始め方に費用はかかりますか?
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対象となる広告主は、ウェブUIとAPIを無料で利用できます。一部の有料機能(外部データの統合など)は別途費用が発生します(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。
- 個人や小規模な出品者でもAMCを始められますか?
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スポンサー広告やAmazon DSPを利用している広告主が対象です。広告を出していない個人ユーザーは対象外となります(出典:Amazon Ads公式 / 2026年)。
まとめ:Amazon Marketing Cloud(AMC)の始め方
Amazon Marketing Cloud(AMC)の始め方は、「使える条件の確認 → インスタンスの開設 → データと権限の設定 → 分析の開始」という流れで進みます。SQLが書けなくても、テンプレートやAIエージェントで第一歩を踏み出せます。
ただし、開設はゴールではありません。データを売上・利益に変えるには、問いの設計と施策への落とし込みが要ります。「設定」と「成果を生む運用」は別物だと押さえておきましょう。
まずは以下の無料相談よりご連絡ください。100社以上の支援実績と元Amazon人材の知見で、貴社のAMC活用を売上につなげるご提案をいたします。
AMCを使い始める段階から費用感や運用まで、どこを支援してもらえるかは体制次第です。LINKの関わり方は短い動画でもイメージできます。
導入から任せたい方の参考に。
- 記事監修
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- 公開日:2026年6月22日 / 最終更新日:2026年6月22日
- 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
- 本記事はAmazon Ads公式ドキュメント、およびLINK株式会社の支援実績(100社以上)データを基に作成しました。
- 参照ソース
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- Amazon Ads公式(Amazon Marketing Cloud / 2026年)
- LINK株式会社 支援実績データ(100社以上)
