Amazonブランド分析の5機能と売上につなげる活用法を、元Amazon出身者が解説。無料の公式データで改善に直結。
「ブランド登録はしたけれど、ブランド分析を開いても数字が多すぎて、結局そっと閉じている……」
「広告のキーワードもCTR改善も“なんとなく”で、無料の公式データを売上につなげられていない……」
元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、Amazonブランド分析(Brand Analytics)の機能と、売上につなげる活用法を解説します。ブランド登録は済ませたものの、無料で使えるこの公式ツールを開いても「どこを見ればいいか分からず放置している」という声を、支援の現場で本当によく聞きます。本記事は、5つの機能で何がわかるかを整理したうえで、広告キーワード・CTR/CVR・クロスセル・リピートといった“悩み起点”で開くべきレポートと打ち手までをまとめた実践ガイドです。読み終えるころには、今日あなたが最初に開く1つのレポートと、そこから起こす次の一手が決まっているはずです。
ブランド分析の数字を、売上改善の打ち手に変えられていますか。
LINK株式会社では、検索クエリ・カタログ・リピート・あわせ買いのデータを読み解き、広告キーワード、商品ページ、価格、クロスセルまで横断して改善の優先順位を整理します。支援企業100社以上・売上平均上昇率420%以上の実績で伴走します。
- ブランド登録は済ませたが、ブランド分析のどこを見ればいいか分からず放置している法人EC担当者
- 広告キーワードやCTR・CVR改善を「勘」ではなくAmazonの実データで判断したい方
- SellerSpriteやKeepaなど有料ツールと、無料の公式ブランド分析の使い分けに迷っている方
この記事のまとめ
- ブランド分析は、ブランド登録者が無料で使えるAmazon公式のデータ分析ツールです。
- 主要5機能は「検索クエリパフォーマンス/検索カタログパフォーマンス/上位の検索用語/リピート購入行動/マーケットバスケット分析」。
- 「悩み起点」で開くレポートを1つ決めると、広告KW・CTR/CVR・クロスセル・リピートの改善に直結します。
- SellerSprite・Keepaなど外部ツールとは役割が異なり、まずは無料の公式データで足りる領域が広いのが実態です。
Chapter1|Amazonブランド分析とは?無料で使える公式データ分析ツール
Amazonブランド分析(Brand Analytics)とは、Amazonブランド登録を済ませたセラー・ベンダーが無料で使える、公式のデータ分析ダッシュボードです。自社の実購買データに基づくため、外部ツールの推定値より精度が高いのが特徴です。
ブランド分析でできること(定義と、なぜ精度が高いのか)
ブランド分析では、顧客がどう検索し、何を見て、何を買い、どのくらい再購入したかを「Amazon内の実データ」で確認できます。
SellerSpriteやKeepaといった外部ツールが「サイト全体の推定データ」を扱うのに対し、ブランド分析は自社商品まわりの確定した購買・検索データを扱います。検索クエリごとのシェア、あわせ買い、リピート率など、Amazon社内でしか持ちえない数字を無料で見られる点が最大の価値です(出典:Amazon Brand Analytics 公式)。だからこそ、広告や商品ページの改善を「勘」ではなく「実データ」で判断できます。
利用条件と権限(ブランド登録=商標が前提)
ブランド分析を使うには、①ベンダーまたはセラーのアカウントと、②Amazonブランド登録(Brand Registry)の完了の2つが必要です。
ブランド登録には原則として登録商標(商標登録/出願中の受理番号)が要ります。つまり「商標登録 → ブランド登録 → ブランド分析が使える」という順番です。商標を持たない状態ではこの機能自体が表示されないため、まずブランド登録の状況を確認してください。なお、アカウント内でも権限設定によっては担当者にブランド分析が表示されないことがあります。その場合は管理者がユーザー権限を付与します(出典:Amazonセラーセントラル公式ヘルプ)。
アクセス方法(セラーセントラルからの開き方)
セラーセントラルにログインし、上部メニューの「ブランド」→「ブランド分析(Brand Analytics)」から開きます。
ブランド分析の画面内で、検索クエリパフォーマンスや、顧客行動分析(Customer Behavior Analytics)の中のマーケットバスケット分析・リピート購入行動などのダッシュボードを切り替えます。メニュー名やダッシュボードの配置はAmazon側で改定されることがあるため、見当たらないときは「ブランド」メニュー配下と公式ヘルプの最新表記を確認してください(2026年7月時点)。
SellerSprite・Keepaなど外部ツールとの違い(無料の公式データで足りる範囲)
公式ブランド分析と外部ツールは、対立するものではなく役割が違うため、まず無料の公式データで足りる範囲を押さえるのが合理的です。
| データの性質 | 費用 | 主な用途 | |
|---|---|---|---|
| Amazonブランド分析(公式) | 自社まわりの実データ(確定した検索・購買) | ブランド登録者は無料 | 自社の商品名・広告・CVR・リピート改善 |
| SellerSprite | 市場・競合の推定データ(KW・売上推定) | 月額課金が中心 | KW発掘・競合売上の調査・仕入れ判断 |
| Keepa | 価格・ランク・在庫の時系列データ | 価格グラフは無料/詳細機能は有料 | 価格推移の把握・セール/仕入れタイミング判断 |
なお、表の「Amazonブランド分析」は、セラーセントラル上では英語表記の「Brand Analytics」として表示されることがあります。本記事で「ブランド分析」と呼んでいるのは、この公式ダッシュボードのことです。ざっくり言えば、「自社のことは公式ブランド分析、競合と市場のことは外部ツール」という住み分けになります。
※有料の外部分析ツールとの違いをさらに詳しく知りたい方はAmazonセラースプライトとは?できること・活用方法・評判を解説もどうぞ。
公式と外部ツールの役割分担を一枚に整理すると、次のようになります。「まずどちらで調べるか」の判断に使ってください。

Chapter2|Amazonブランド分析の5つの機能でわかること
ブランド分析の主要機能は、「検索クエリパフォーマンス」「検索カタログパフォーマンス」「上位の検索用語」「リピート購入行動」「マーケットバスケット分析」の5つです。それぞれ何がわかり、どんな悩みのときに開くかが違うので、まず全体像を整理します。
| 機能 | ざっくり何がわかる? | こんな悩みのときに開く |
|---|---|---|
| 検索クエリパフォーマンス | 検索ワードごとの「表示→クリック→購入」と、そのワードでの自社シェア | 「どの検索ワードで勝てていて、どこで取りこぼしてる?」 |
| 検索カタログパフォーマンス | 商品ごとに「表示→クリック→購入」のどの段階で落ちているか | 「見られているのに売れない商品はどれ?」 |
| 上位の検索用語 | Amazon全体で「いまよく検索されている言葉」のランキング | 「商品名や広告に入れる言葉を増やしたい」 |
| リピート購入行動 | その商品が「一度きり」か「繰り返し買われている」か | 「定期便やLTVを伸ばす商品を選びたい」 |
| マーケットバスケット分析 | 自社商品と「一緒に買われている」商品の上位 | 「セット販売や新商品のヒントがほしい」 |
検索クエリパフォーマンス(クエリ別のファネルとブランドシェア)
検索クエリパフォーマンスは、顧客の検索キーワードごとに、表示・クリック・カート追加・購入の件数と、そのクエリでの自社ブランドのシェア(%)を確認できる機能です。
各指標は検索ボリューム・平均価格・自社シェアまで細分化されるため、「このクエリでは表示は多いのにクリックされていない」「購入まで至っていてもシェアが低い=取りこぼしがある」といった、ファネルのどこで負けているかが見えます(出典:Amazon Brand Analytics 公式)。広告とSEOのキーワード投資を、感覚ではなく数字で優先順位づけするための土台になります。
検索カタログパフォーマンス(商品単位の検索起点ファネル)
検索カタログパフォーマンスは、ASIN(商品)単位で、検索を起点にした表示→クリック→コンバージョン→売上のファネルを確認できる機能です。
クエリ単位で見る検索クエリパフォーマンスに対し、こちらは「商品ごと」に見る点が違います。表示は取れているのにクリック率(CTR)が低い商品、クリックはされるのに購入(CVR)につながらない商品を、数字で特定できます。どの商品のどの段階を直せば売上が伸びるかを絞り込む、いわば健康診断のような機能です。
上位の検索用語(Amazon内の検索頻度ランキング=市場データ)
上位の検索用語は、Amazon内でよく検索されているキーワードのランキングと、その検索で上位にクリック/購入されている商品を見られる機能で、自社に限らない“市場全体”のデータです。
正直に言うと、私が支援の現場でブランド分析の中で最も多用しているのが、この「上位の検索用語」です。商品名(タイトル)を改善するときのメインツールにしていて、ブランド分析を初めて開く方には「まずはここから使い始めましょう」と伝えています。読み方はかなり感覚的な目安ですが、検索頻度ランクが3桁台(〜999位)なら超ビッグワード、4桁台もビッグワード、5桁台でミドルキーワードくらいの感覚で見ています。商品にもよりますが、私はこの5桁台くらいまでのキーワードは、できるだけ商品名に入れたいと考えています。検索されている言葉を、実際に商品名へ反映していく作業の起点になります。
リピート購入行動(顧客・リピート率・リピート売上)
リピート購入行動は、一定期間のユニーク顧客数・リピート注文の比率・リピートによる売上を確認できる機能です。
どの商品が「一度きり」で終わり、どの商品が「繰り返し買われている」かが分かるため、定期おトク便やLTV施策の対象を選ぶ材料になります。消耗品や食品など再購入前提の商材ほど、この数字が事業の伸びしろに直結します。
マーケットバスケット分析(あわせ買いの組み合わせ)
マーケットバスケット分析は、自社商品と同時に購入されやすい商品の上位3つを、集計された購買パターンから確認できる機能です(顧客行動分析メニュー内)。
「この商品を買う人は、ついでに何を買っているか」が分かるため、セット販売やクロスセル、広告のターゲティングのヒントになります(出典:Amazon Brand Analytics 公式)。次のChapter3で、私が実際にこのデータをどう使っているかも含めて活用法を掘り下げます。
ここまでの5機能を「見る単位」と「わかること」で一枚に整理したのが次の図です。自社で最初に開くレポートを選ぶときの早見マップとして使ってください。

Chapter3|ブランド分析を売上につなげる活用法【課題別】
ブランド分析は、「悩み→開くレポート→打ち手→判断」の順で使うと売上につながります。機能を全部見ようとせず、いま解きたい課題からレポートを1つ選ぶのがコツです。

広告・SEOのKW選定を「勘」から「データ」に変える
広告キーワードや商品名のKWは、検索クエリパフォーマンスと上位の検索用語を突き合わせて決めると精度が上がります。
手順はシンプルです。①上位の検索用語で「そのカテゴリで実際に検索されている言葉」と検索頻度ランクを把握する。②検索クエリパフォーマンスで「自社が表示・クリックは取れているがシェアが低いクエリ」を洗い出す。③その中から優先度の高いKWを、スポンサープロダクト広告の対策KWと、商品名・サジェスト対策の両方に反映する、という流れです。前章で触れたとおり、検索頻度ランクが5桁台くらいまでのKWは商品名に入れる価値が高いので、まずは商品名から着手すると効果が見えやすいです。
商品名にKWを反映するときの注意点(大幅変更は検索順位を落とす)
ここで必ず知っておいてほしいのが、商品名の「大幅な変更」は検索順位を落とすリスクがあるということです。
商品名は商品ページにも検索結果画面にも表示され、AmazonのSEO上の重要度がとても高い項目です。だからこそ頻繁に、あるいは大きく書き換えると順位に強く影響します。私の実感では、月商100万円程度の商品に大幅な変更を加えると、その後1ヶ月ほどは月商が70万〜80万円程度まで落ち込み、狙っていたビッグワードの順位も1位から3位あたりまで下がって、1ヶ月ほどかけて徐々に戻っていくというイメージです。1日に3回も4回も変えて、検索から飛んでしまった事例も過去にありました(出典:LINK株式会社 支援実績データ)。
とはいえ、上位の検索用語で見つけたKWを商品名に入れないのはもったいない。そこで実務では、「商品名の一番後ろに単語を足す」程度の変更にとどめるのが現実的です。この程度であれば順位は悪化しにくく、たとえば母の日・父の日のような季節需要のある商品では、検索ボリュームが上がり始める1ヶ月ほど前に末尾へ「母の日」といった単語を足すSEO対策をよく行います。逆に、ブランド名の後ろにあるカテゴリー名(チーズケーキ、プリンなど)を書き換えたり、先頭付近の語順を入れ替えたりする大幅変更は避ける。ブランド分析でKWを見つけたら、まず「末尾に足せるか」から検討してください。
※商品名への具体的な落とし込み方はAmazon商品名で売上は変わる?売れる付け方と5つのルールで詳しく解説しています。
CTR・CVRが低い商品を特定して改善する(まずはメイン画像から)
CTR・CVRの改善は、検索カタログパフォーマンスで「表示は取れているのに勝てていない商品」を特定してから着手します。
正直にお伝えすると、私は「CTRが何%を切ったら直す」といった固定の閾値は持っていません。商材やカテゴリで妥当な水準が違うからです。そのうえで、2026年7月時点で、CTRとCVRの両方を同時に引き上げる打ち手として最も注力しているのが「メイン画像(1枚目)の改善」です。メイン画像は検索結果でのクリック率にも、商品ページでの購入率にも効くため、数字が伸び悩む商品ではまずここから手を入れることが多いです。閾値で機械的に判断するより、「表示は取れているのに負けている商品」を検索カタログパフォーマンスで見つけ、その1枚目から直す、という順番が現実的です。
メイン画像は長らく「完全な白背景・商品のみ」が原則でしたが、直近では規制がやや緩んできており、背景に商品のテクスチャを添えたり、ドラッグストアの店頭にあるような訴求シールを商品に貼った見せ方が通るようになってきています。単価3000円程度のスイーツ商品では、メイン画像を変えただけで広告アカウント上のCTRが2%程度から3%程度まで改善したケースもありました(出典:LINK株式会社 支援実績データ)。ただし商品の横幅を超えるサイズのシールは削除されやすく、変更直後にAmazon側のパトロールで画像が差し戻されることもあります。すぐ直せるので、トライアンドエラー前提で進めて構いません。規制の状況は変わりうるため、実施前にセラーセントラル公式ヘルプの画像ガイドラインで最新の要件を確認してください(2026年7月時点)。
※メイン画像を含む売れる画像構成はAmazon画像制作とは?売れる構成と制作・外注の進め方で解説しています。
CVRが上がらないときにレビュー数・星の表示を疑う
画像を直してもCVRが動かないときは、レビューの「数」と「星の表示」を確認してください。
レビュー数とCVRの関係は、私の実感では直線ではなく階段状です。特定の件数を超えたタイミングでCVRがぐっと跳ねる感覚があり、特に効くのが「0個→1個」と「9個→10個」の壁。まずは10個を最優先で越え、その先は100個を目安に積み上げていくイメージで動いています。もう一つ見ているのが星の表示です。Amazonの星は0.5刻みで表示されるため、平均4.2の商品はあと少しで「星4.5」表示に乗る大チャンスです。表示が星4から星4.5に変わると、CVRはおおむね1.2倍程度になる感覚があります(出典:LINK株式会社 支援実績データ)。検索カタログパフォーマンスでCVRの低い商品を見つけたら、その商品のレビュー件数と平均点も並べて見てください。なお、レビュー獲得に特典や割引などのインセンティブを付けるのはAmazonの規約違反なので絶対に行わないでください。
あわせ買いデータをクロスセル・新商品開発に活かす
マーケットバスケット分析は、クロスセルやセット販売だけでなく、新商品開発のアイデア出しに使うと価値が大きく広がります。
私の場合、あわせ買いデータから直接セット商品化やクロスセルで大きな成果を出した、という明確な事例はまだ多くありません。むしろ、このデータは新商品開発のアイデアを拾う用途で本当に多用しています。自社商品と一緒に買われている商品の傾向を見ていくと、「次に作る・仕入れるべき商品」のヒントがいくらでも出てきます。目の前の売上を足すクロスセルだけでなく、品揃えそのものを設計する材料として、あわせ買いデータは活用の幅が広いのです。
リピート商品でLTV・定期おトク便を伸ばす
リピート購入行動でリピート率の高い商品を見つけたら、定期おトク便への誘導設計とセットで考えます。
実務では、リピートデータを同梱物やフォローメールに直結させる機会は、正直そこまで多くありません。私がリピート率の高い商品でよく使うのは、「定期クーポン」です。これは初回オファーのみ価格を下げて、定期おトク便への加入に誘導できる比較的新しい機能で、繰り返し買われやすい商材ほど、初回の割引で定期に引き込む設計が効きやすいと感じています。リピート購入行動のデータで「どの商品が繰り返し買われているか」を確認し、その商品に定期クーポンを当てる、という順番で使うと無駄がありません。
分析はできても、施策の実行リソースが足りていませんか。
ブランド分析で改善点が見えても、商品名の書き換え・画像制作・広告調整・定期便設計まで社内で回すのは大きな負担です。LINK株式会社では、パートナー・PM・実行担当の最低3名体制で、分析から施策実行・運用までを一貫して代行・伴走します。
- ブランド分析データを起点にした広告KW・CTR/CVR改善
- あわせ買い・リピートを活かしたクロスセル/定期便設計
- サービス満足度97%以上・1年以上継続率90%以上
Chapter4|ブランド分析を使いこなす注意点とよくある失敗
ブランド分析でつまずく原因の多くは、「全機能を見ようとして放置する」「データの前提を誤解する」「見ても施策に変わらない」の3つです。運用の型で回避できます。
見る指標と頻度を先に決める(放置を防ぐ運用ルール)
ブランド分析は全機能を毎日見ないのが鉄則です。KPIに紐づく2〜3指標に絞ります。
放置しがちなクライアントには、私はまず「上位の検索用語」から使い始めてもらいます。商品名改善に直結し、成果が見えやすいからです。そのうえで、たとえば「週次で検索カタログパフォーマンスのCTR/CVRを確認」「月次で上位の検索用語とリピートを確認」のように、見る指標と頻度を先に決めてしまうと、開いても手が止まる状態を防げます。
データの前提を誤解しない(期間・母数・提供範囲)
数字を読む前に、集計期間・シェアの母数・表記ゆれ・機能の提供範囲を確認します。
たとえばブランドシェアは「そのクエリの購入全体に対する自社の割合」であり、母数が小さいクエリでは数字が振れやすくなります。また、顧客属性(年齢・性別・世帯収入など)を見る「デモグラフィック」系のデータは米国ストア中心の提供で、日本のセラーセントラルでは表示されない・限定的なことが多い点にも注意が必要です。過去には統合された一部ダッシュボード(商品比較・代替購入行動)が終了した経緯もあります。機能名や提供範囲はAmazon側で改定されるため、重要な判断の前には公式ヘルプで最新の提供状況を確認してください(2026年7月時点)。
分析を施策に変える体制をつくる(属人化を避ける)
ブランド分析は「見る人」と「実行する人」を分けて設計すると、施策に変わりやすくなります。
誰が数字を見て、誰が商品名や画像、広告、定期便の設定を直すのか。ここが曖昧だと、分析が特定の担当者の頭の中だけに留まり、退職や異動で止まります。「見る指標・頻度・担当・打ち手」をひとつの運用ルールとして言語化しておくことが、属人化を避ける近道です。社内で回しきれない場合は、分析から実行までを外部に任せる選択肢もあります。
※分析から実行までの外部委託を検討している方はAmazon コンサルティングとは?費用相場とAmazon公式コンサルとの違い・選び方6軸もどうぞ。
Amazonブランド分析に関するよくある質問(FAQ)
- Amazonブランド分析は無料ですか?
Amazonブランド登録を完了しているセラー・ベンダーであれば、ブランド分析は無料で利用できます。追加料金は不要です。
ただし利用にはブランド登録が前提で、そのためには原則として登録商標が必要です。ブランド登録が済んでいないアカウントでは、ブランド分析の機能自体が表示されません。
- ブランド登録していなくても使えますか?
ブランド登録をしていない場合、ブランド分析は使えません。「商標登録 → Amazonブランド登録 → ブランド分析が使える」という順番になります。
まだ商標がない場合は、商標登録の出願から始める必要があります。ブランド登録が完了すると、セラーセントラルの「ブランド」メニューにブランド分析が表示されます。
- ブランド分析はどこからアクセスしますか?権限がない場合は?
セラーセントラルの上部メニュー「ブランド」→「ブランド分析」からアクセスします。
ブランド登録済みなのにメニューに表示されない場合は、アカウント内のユーザー権限が不足している可能性があります。その場合は管理者権限を持つ担当者が、対象ユーザーにブランド分析の閲覧権限を付与してください。メニュー構成は改定されることがあるため、見当たらないときは公式ヘルプの最新表記も確認しましょう。
- 検索クエリパフォーマンスと検索カタログパフォーマンスの違いは?
検索クエリパフォーマンスは「検索キーワード単位」、検索カタログパフォーマンスは「商品(ASIN)単位」で見るのが最大の違いです。
前者は「どのキーワードで表示・クリック・購入され、自社シェアがどのくらいか」を、後者は「どの商品が表示→クリック→購入のどの段階で落ちているか」を把握します。KWの優先順位づけには前者、CTR/CVRが低い商品の特定には後者、と使い分けます。
- 上位の検索用語で見つけたKWを、商品名にそのまま入れてよいですか?
入れる価値はありますが、商品名の「大幅な変更」は検索順位を落とすリスクがあるため、原則として末尾に単語を足す程度にとどめるのが安全です。
商品名はSEO上の重要度が高く、頻繁・大幅な変更は順位に強く影響します。私の実感では、大幅変更後の1ヶ月ほどは売上・順位が落ち込み、徐々に戻っていくイメージです。ブランド名の後ろのカテゴリー名を書き換えたり、先頭付近の語順を入れ替えたりする変更は避け、まずは「末尾に足せるか」から検討してください。
- データはどのくらいの頻度で更新されますか?いつのデータが見られますか?
ダッシュボードごとに集計単位(日次・週次・月次・四半期など)や参照できる期間が異なります。
そのため、施策の効果を測るときは「どの期間の集計を見ているか」を必ず確認してください。集計期間の取り違えは、改善の判断を誤らせる原因になります。最新の更新頻度や対象期間は公式ヘルプの表示に従うのが確実です。
- SellerSpriteやKeepaがあればブランド分析は不要ですか?
役割が異なるため、外部ツールがあってもブランド分析は不要にはなりません。
ブランド分析は「自社の実データ(検索シェア・あわせ買い・リピート)」に強く、SellerSpriteやKeepaは「競合・市場の推定データ」に強みがあります。自社の商品名・広告・CVR改善はまず無料の公式データで足りることが多く、競合分析や仕入れ判断で外部ツールを併用する、という使い分けが現実的です。
- 顧客属性(年齢・性別など)のデータは今も見られますか?
顧客属性を見るデモグラフィック系のデータは、米国ストア中心の提供で、日本のセラーセントラルでは表示されない・限定的なことが多いのが実態です。
過去には統合された一部ダッシュボード(商品比較・代替購入行動)が終了した経緯もあり、機能名や提供範囲はAmazon側で改定されます。属性データを前提に施策を組む前に、自社アカウントで実際に表示されるかと公式ヘルプの最新情報を確認してください。
- 初めて使うなら、まず何から見ればいいですか?
商品名やSEOの改善が課題なら、まず「上位の検索用語」から見るのがおすすめです。
Amazon内で実際に検索されているキーワードと頻度が分かり、商品名の改善に直結するためです。そのうえで、CTR/CVRが気になる商品があれば検索カタログパフォーマンス、リピートやクロスセルを伸ばしたいならリピート購入行動・マーケットバスケット分析、というように「いまの悩み」に合わせて開くレポートを1つに絞ると、放置せず使い続けられます。
まとめ:ブランド分析は「見る所を絞って施策に変える」
Amazonブランド分析は、ブランド登録者が無料で使える公式のデータ分析ツールです。5つの機能はそれぞれ見る単位が違い、全部を毎日見ようとすると必ず放置します。
大切なのは、「いまの悩み」からレポートを1つ選び、打ち手まで動かすことです。KW選定なら上位の検索用語と検索クエリパフォーマンス(ただし商品名の大幅変更は避け、末尾に足す)、CTR/CVRなら検索カタログパフォーマンス(そしてまずはメイン画像、次にレビュー)、クロスセルや新商品ならマーケットバスケット分析、リピートならリピート購入行動と定期クーポン——このように課題起点で使えば、無料の公式データが売上改善に直結します。今日はまず、あなたが最初に開くレポートを1つ決めるところから始めてください。
ブランド分析で得たデータを施策に活かしきれるか不安なら、外部と組んだ運用の動き方を先に見ておくと判断しやすくなります。LINKの支援内容は短い動画でも紹介しています。
分析活用を任せる場合のイメージにご覧ください。
ブランド分析を「見るだけ」で終わらせず、売上に変えたい方へ。
LINK株式会社は、Amazonブランド分析のデータ読み解きから、商品名・画像・広告・定期便までの施策実行を一貫してご支援します。プライム上場企業から中小企業まで支援企業100社以上、売上平均上昇率420%以上。分析→施策→運用まで、パートナー・PM・実行担当の3名体制で伴走します。
- 参照した一次情報・公式情報
- Amazon「Brand Analytics」公式(sell.amazon.com:ブランド登録者向けの集計データ分析)
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「ブランド分析(Brand Analytics)/検索クエリパフォーマンス・検索カタログパフォーマンス・マーケットバスケット分析」
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「商品画像のガイドライン」(メイン画像の要件)
- Amazon Brand Registry(ブランド登録)公式
- 記事監修
- 公開日:2026年7月12日 / 最終更新日:2026年7月13日
- 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
- リクルート、Amazon Japan(ECコンサルタント)を経てLINK株式会社を創業。Amazon公認パートナー(Adsパートナー認定)。
- 本記事はAmazon公式ヘルプ・Brand Analytics公式情報、およびLINK株式会社の支援実績(100社以上)データを基に作成しました。
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