
Amazon運用代行の成果報酬は売上の1〜7%。13社の料率比較と契約前に確認する7項目を元Amazon出身者が解説。
「『完全成果報酬』と聞いて問い合わせたら、最低月額と広告費は別だと言われた……」
「3社の見積もりに5%・10%・20%が並んだが、何が違うのか社内に説明できない……」
元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、Amazon運用代行の成果報酬を解説します。成果報酬は売上が伸びなければ払わなくてよい仕組みに見えますが、「完全成果報酬」を掲げる会社ほど料率を公表していません。本記事は、Amazonの運用代行・コンサル会社43社の公式サイトを1社ずつ確認し、料率の実額から固定報酬型との損得の分かれ目まで整理したものです。公表されている料率は売上の1〜7%が中心ですが、何に対する%かで支払額は一桁変わります。読み終えるころには、見積書の料率を同じ土俵に並べられるはずです。
この記事のまとめ
- 公表されている成果報酬の料率は、売上に対して1〜7%の会社が多く、高いところで10〜20%です。
- ただし料率まで公表しているのは、調べた43社のうち7社だけでした。
- その7社は全社が月額固定か最低額を併記しており、料率だけで請求される形はありません。
- 同じ5%でも、売上か広告費か「伸ばした売上」かで支払額は一桁変わります。
- 月商71万〜167万円を境に、固定型のほうが安くなります。
- 売上に連動する形でも、広告費比率(TACOS)の上限を握れば利益は守れます。
支援会社の選び方は、解説動画でもお伝えしています。
Amazon運用代行を成果報酬で頼むならどこか【おすすめ3社】
43社を調べたうえで、成果報酬を扱う会社から3社を挙げます。1社目のLINK株式会社は本記事の制作元です。残る2社は、料率と契約条件を公式サイトで公開している会社から選びました。
順位ではなく「何を重視するか」で並べています。成果報酬を扱う会社をすべて並べた比較は、後の章にあります。
| 会社名(画像は公式サイト) | 公表されている料金の決まり方 | おすすめの理由 |
|---|---|---|
(本記事の制作元) |
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(Sales Doctor) |
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3社とも、料金の形と契約条件を公式サイトで確認できます。成果報酬を扱う会社は多くても、料率まで出している会社は限られます。当社の支援内容は次の章で説明します。
LINK株式会社の支援内容と、成果報酬をどう組むか
LINK株式会社は、Amazonを中心にEC事業を支援している会社です。本記事の制作元として、支援範囲・体制・料金の考え方を、他社と同じ粒度で開示します。

南雲 宏樹
LINK株式会社 代表取締役
- リクルートを経てAmazon Japanへ。出品者向けの有料コンサルティングを担当するセラー事業部に在籍
- その後LINK株式会社を創業。Amazon公認パートナー(Adsパートナー認定)
当社の契約は、固定と成果報酬を組み合わせる形がほとんどです。純粋な固定のみ、成果報酬のみという契約もありますが、少数派です。理由は、どちらか一方だけだと利害がずれやすいためです。
固定のみだと、売上が伸びても支援側の収入は変わりません。逆に成果報酬のみだと、短期で数字が出る施策に寄りやすくなります。両方を組み合わせると、土台の工数を固定で確保しながら、伸びに対する動機も残せます。
「売上を分母にした成果報酬は、広告費が膨らんで利益を圧迫する」とよく言われます。ただ現場の実感としては、この指摘は前提が抜けています。広告費比率(TACOS)の上限をきちんと握れば、売上を分母にしても利益は守れます。詳しくは後の章で扱います。
支援する領域は次のとおりです。
| 支援領域 | 具体的にやること |
|---|---|
| 商品ページ | 画像・商品紹介コンテンツ・文言の改善 |
| Amazon広告 | 設計から運用まで。TACOSで予算を比率管理する |
| 検索対策 | Amazon内の検索を踏まえたキーワード設計とページ反映 |
| 在庫と利益 | 在庫の考え方と、商品1個あたりの利益まで踏まえた運用設計 |
体制は1案件につき最低3名です。コンサル担当、ディレクター兼広告運用者、アシスタントが役割を分けて入ります。担当者が1人で抱える形ではないため、休みや退職で運用が止まりません。
料金は、コンサルティングのみで月15万円ほど、運用代行とセットにした支援は月30万〜50万円が中心です。成果報酬を組み合わせる場合の料率は、商材の粗利率と支援範囲によって変わります。いずれも一つの目安です。実際の金額は個別にお問い合わせください。
これまでのお客様実績
※お客様実績に基づく参考値です。
固定にすべきか成果報酬にすべきか、決めきれない方へ
LINK株式会社では、商材の粗利率とAmazonの現状を伺ったうえで、固定と成果報酬の配分をどう置くかを整理します。無料相談では、成果報酬にするか固定にするかの考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
Amazon運用代行の成果報酬はいくら?料率と依頼先の早見表

結論から言うと、公表されている成果報酬の料率は、売上に対して1〜7%の会社が多く、高いところで10〜20%です。ただし、この料率だけで支払額は決まりません。
金額の感覚もあわせて置いておきます。コンサルティングと運用代行をセットにした支援は、月30万〜50万円が中心です。これはLINKの支援現場での実感値であり、業界統計ではありません。
43社の公式サイトを確認したところ、料率の数字まで出していたのは7社でした。下の表は、その7社と、料率を公表していない会社を、成果報酬の出方で分類したものです。
| 成果報酬の出方 | どういう形か | 該当社数 | この形の例 |
|---|---|---|---|
| 売上の1〜7%+月額または最低額 | 最低額を置いて、料率を低めに抑える形 | 3社 | そばに/ウェルボン/ZonExpert |
| 売上の5〜20%+月額 | 料率を高くとる形。月額や初期費用も高い | 2社 | idiom/アートトレーディング |
| 伸ばした売上の5%+月額 | 増えた分だけに料率がかかる形 | 1社 | chipper |
| 売上歩合0%から(選択制) | 歩合の有無を選べる。実質は固定寄り | 1社 | トゥルーコンサルティング |
| 料率は非公表(完全成果報酬を含む) | 個別見積。LINKもこの側です(当社の目安は前章のとおりで、商材や含める工程によって変わります。実際の金額は個別にお問い合わせください) | 6社 | しるし/ピュアフラット/LINK |
| Amazon公式コンサル(別枠) | 月16万円+前月売上の0.3%。上限は月100万円 | 別枠 | — |
ここで押さえたいのは2点です。ひとつは、料率だけで請求される会社が1社もないこと。料率を公表している7社は、全社が月額固定か最低額を併記しています。
もうひとつは、料率の数字を横に並べても比較にならないことです。表の3行目にあるchipperの5%は、売上全体ではなく「伸ばした売上」にかかります。分母が違えば、同じ5%でも請求額は一桁変わります。
見積もりの料率が高いのか安いのか、判断がつかない方へ
LINK株式会社では、提示された料率と分母、月額、広告費の負担区分を並べて、実際に毎月いくら出ていくのかを整理します。無料相談では、その条件で利益が残るかの見方から一緒に整理します。他社を検討中の段階でのご相談でも構いません。
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成果報酬を扱う13社の料率・分母・契約条件を比較
成果報酬を扱うと公式サイトに書いている13社を、同じ項目で並べます。料率の低い順に並べており、順位付けではありません。LINKも制作元として同じ表に載せています。
「実績」「評判」の列は置いていません。契約前に検証できず、出典が各社の自己申告か比較メディアになるためです。「記載なし」は対応していないという意味ではなく、公式サイトに書かれていないという事実だけを示します。
料率を公表している7社

| 会社名 | 成果報酬(分母と料率) | 月額固定・最低額 | 初期費用/最低契約期間 |
|---|---|---|---|
| 株式会社そばに | 売上の1〜6% | 最低運用額 20万円 | 0円/12ヶ月 |
| ZonExpert株式会社・アマブースト | Amazonの月商から2〜6% | 「最低月額費用を設けております」(金額の記載なし) | 5万円(キャンペーン有)/記載なし |
| 株式会社ウェルボン | 売上の3〜7% | 月10万円から | 10万円から/6ヶ月以上 |
| 株式会社chipper | 伸ばした売上の5%(上限あり) | 月10万円/20万円/30万円の3プラン(税抜) | 0円/6ヶ月以上 |
| 株式会社idiom | 売上の5%から(掲載例は10%/15%/20%) | 定額プランは月5万円(税抜)から。最低請求額を設ける場合あり | 記載なし/記載なし |
| アートトレーディング株式会社 | 売上の10%から(受注・物流を含む場合は15%) | 月30万円 | 200万円/記載なし |
| トゥルーコンサルティング株式会社 | 売上歩合0%から(別に広告運用費) | 月5万円から | 無料/最短6ヵ月 |
初期費用の幅に注目してください。0円の会社がある一方で、アートトレーディングは200万円と公表しています。ここにはECサイト構築や分析費が含まれるため、支援範囲そのものが違います。料率だけを見比べても、この差は見えません。
料率を公表していない6社
次は、料率を公表していないため、個別に問い合わせることになる6社です。

| 会社名 | 公式サイトの記載 | 初期費用 | 最低契約期間 |
|---|---|---|---|
| 株式会社ザーナス | 「月額固定費と成果報酬でご案内させていただいております」 | 「初期費用は一切いただいておりません」 | 最低1ヶ月からのお試しプランあり |
| しるし株式会社 | 「完全成果報酬でも運用可能です」 | 「特殊なケースをのぞいて、一切かかりません」 | 「基本的には1年」 |
| 株式会社ピュアフラット | 「完全成果報酬プランも御座います」 | 記載なし | 記載なし |
| FORCE-R株式会社 | 「月額型・成果報酬型・スポット型など柔軟に設計可能です」 | 記載なし | 「基本は半年〜1年単位」 |
| アグザルファ株式会社 | 「プランによって成果報酬を設けているケースもございます」。月額は7.8万円から/9.8万円から/12.8万円から | 記載なし | 12ヶ月契約。途中解約は原則不可 |
| LINK株式会社(本記事の制作元) | 公式サイトでは料金を公開していません。契約は固定+成果報酬の組み合わせが中心(目安は前章のとおり) | 要相談 | 要相談 |
この6社は、料率を問い合わせたうえで判断することになります。ただし初期費用と契約期間は公表している会社が多く、そこだけでも先に比較できます。ザーナスの1ヶ月お試しと、アグザルファの12ヶ月・途中解約不可では、負うリスクがまったく違います。
※成果報酬に限らず、Amazonの支援会社全体を料金で比べたい場合は、こちらの記事で43社を価格帯別に整理しています。Amazonコンサルティングおすすめ43社を料金で比較|選び方10軸と公式コンサルの実額
候補を数社に絞ったが、どこに頼むか決めきれない方へ
LINK株式会社では、いただいた見積もりの条件を同じ土俵に並べ、自社の商材でどれが現実的かを整理します。無料相談では、どの条件を契約前に詰めておくべきかの考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
同じ料率でも支払う費用は変わる【その%は何に対する%か】
成果報酬を比べるときに最初に揃えるのは、料率ではなく分母です。何に対する%なのかを揃えないと、数字を並べても比較になりません。

公表されている分母は、次の3つに分かれます。同じ月商1,000万円・広告費100万円・前年から80万円伸びた月で、支払額がどう変わるかを並べます。
| %が掛かる対象 | 公表されている料率の例 | この月の支払額 | 公表している会社 |
|---|---|---|---|
| 売上(総額) | 売上の5% | 50万円 | idiom/ウェルボン/そばに ほか |
| Amazonの月商 | 月商の2〜6% | 20万円から60万円 | ZonExpert |
| 伸ばした売上 | 伸ばした売上の5% | 4万円 | chipper |
| 広告費 | 広告費の20% | 20万円 | アナグラム/グラッドキューブ ほか |
同じ5%でも、売上に掛かれば50万円、伸ばした分に掛かれば4万円です。分母が違うだけで、支払額は10倍以上ひらきます。chipperは算出例まで公開しています。「昨年売上100万円→180万円に売上が伸びた場合は80万円が成果報酬算出対象」という記載です。
この差は、支援側が負うリスクの差でもあります。売上全体が分母なら、既存の売れ筋が売れているだけでも報酬は入ります。伸ばした分だけが分母なら、伸ばさない限り報酬はほぼ発生しません。読者側から見れば、後者のほうが施策と支払いが連動します。
分母が広告費のとき【相場は広告費の20%】
分母が広告費になるのは、広告運用だけを切り出して依頼する場合です。その料金は、おおむね「広告費の20%」か「固定費+売上の3〜5%」のどちらかに分かれます。これは支援現場での実感ですが、公表されている料率とも一致しています。
ただし、広告だけを切り出す依頼は成果が頭打ちになりやすい点に注意してください。広告効率は広告アカウントの中だけでは上げきれず、商品ページのCVRを上げたほうが広告効率に直結するためです。対応範囲に商品ページの改善が含まれるかは、契約前に確認しましょう。
見積書を受け取ったら、まず「この%は何に掛かりますか」と聞いてください。売上なのか、増えた分なのか、広告費なのか。ここを揃えてから、はじめて料率の数字が比較できます。
「完全成果報酬」でも費用はゼロにならない【料率を出す会社ほど固定費を併記している】
43社を確認して分かったのは、次の関係です。料率を公表している会社は、全社が月額固定か最低額を併記しています。逆に「完全成果報酬」を掲げる会社は、料率を公表していません。
料率を出していた7社が併記している金額は、次のとおりです。
- そばに:最低運用額20万円(初期費用は0円)
- ウェルボン:月10万円から(成果ミックスプランの場合)
- ZonExpert:「相応の工数がかかるため、最低月額費用を設けております」(金額の記載はなし)
- idiom:定額プランは月5万円(税抜)から。加えて「最低ご請求額を設定させていただく場合が御座います」
- chipper:月10万円・20万円・30万円の3プラン(税抜)
- アートトレーディング:月30万円(別に初期費用200万円)
- トゥルーコンサルティング:月5万円から
つまり「売れなければ1円も払わない」という契約は、料率を公表している会社の中には見当たりません。成果報酬は、固定費をゼロにする仕組みではなく、固定費を下げて変動費に振り替える仕組みだと捉えるほうが実態に近いはずです。
もうひとつ押さえておきたいのが、上限(キャップ)を置いている会社があることです。売上が伸びるほど支払いも青天井に増える形だと、伸びた分の利益が支援費に吸われます。
- Amazon公式コンサル:「毎月の料金が100万円を超えることはありません」と明記
- ウェルボン(広告運用):手数料は最低5万円・最大50万円(料率10%のプランの場合)
- chipper:成果報酬に「※上限あり」と記載(金額の記載はなし)
プラットフォームの提供元であるAmazon自身が、「固定+売上連動、ただし上限つき」という設計を採っています。この考え方は、そのまま自社の契約交渉に持ち込めます。上限の有無は、料率と同じくらい総額を左右します。
料率が非公表の会社に問い合わせるときは、「最低請求額はいくらか」「上限はあるか」の2点を先に聞いてください。この2つが決まれば、料率が分からなくても支払額のレンジは見積もれます。
固定報酬型と成果報酬型はどちらが安いか【逆転する月商を計算する】

この問いには、公表値だけで答えが出せます。ウェルボンが、成果報酬型と月額固定型を同じ条件で並べて公表しているためです。
同社が公表している2プランは、違うのが月額5万円と料率の有無だけという並びになっています。
| ウェルボンの2プラン | 月額 | 成果報酬 | 初期費用と最低契約期間 |
|---|---|---|---|
| 成果ミックスプラン | 月10万円から | 売上の3〜7% | 10万円から/6ヶ月以上 |
| 月額固定プラン | 月15万円から | なし | 10万円から/6ヶ月以上 |
そこで、差額の5万円を料率で割ります。
- 5万円 ÷ 7% = 月商 約71万円(料率が高い側)
- 5万円 ÷ 3% = 月商 約167万円(料率が低い側)
- 月商1,000万円なら 成果報酬型 40万〜80万円 対 月額固定型 15万円
この月商を超えると、成果報酬型のほうが支払額は大きくなります。売上が伸びるほど、その差は開きます。
ここから導ける判断はシンプルです。売上がまだ小さく、伸びるかどうか読めない段階では成果報酬型が有利です。すでに一定の売上があり、支援でさらに伸ばす段階なら、固定型のほうが手元に利益が残ります。
この計算式は、他社の見積もりにもそのまま使えます。固定型との月額の差を、提示された料率で割るだけです。ただし比較したのは両プランの下限額どうしなので、実際の分岐点は自社の見積もりで計算し直しましょう。
※料金体系全体と、その費用を回収できるかの逆算手順は別記事で扱っています。Amazon運用代行の費用はいくら?月額の相場と総額の内訳・回収できるかの判断基準
自社の月商だと、固定と成果報酬のどちらが得か知りたい方へ
LINK株式会社では、現在の月商と伸びしろ、粗利率を伺ったうえで、どちらの形が自社に合うかを整理します。無料相談では、分岐点をどう置くかの考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
成果報酬でも別途かかる費用【広告実費・初期費用・最低請求額】
成果報酬の料率だけを見ていると、総額を読み違えます。料率の外側に発生する費用が3種類あるためです。
| 別途かかる費用 | 何に対して払うか | 公表されている金額の幅 |
|---|---|---|
| 広告の実費 | Amazonへ支払う広告費そのもの。運用手数料とは別 | 各社とも金額の記載なし(広告運用を含む契約では一般的な構造) |
| 初期費用 | 契約開始時の一時金。サイト構築や分析を含む場合がある | 0円から200万円まで(0円=そばに・トゥルー・ザーナス・chipper/200万円=アートトレーディング) |
| 最低請求額 | 売上が伸びなかった月でも請求される下限 | idiomが「最低ご請求額を設定させていただく場合が御座います」と条件つきで記載 |
広告の実費を明記しているのはアグザルファだけですが、これは同社だけの条件ではありません。広告運用を含む契約では一般的な構造で、書いている会社が少ないだけです。
初期費用の幅にはとくに注意してください。成果報酬型を選ぶ理由が「悪い月の支払いを抑えること」なら、最低請求額の有無で前提が変わります。
この3つのほかに、契約書で必ず確認したい項目が2つあります。
- 制作費と作業上限:画像や商品ページの制作が別料金の会社がある。「画像修正は月2枚まで」のような上限が設けられ、超過のたびに追加費用が出る形も
- アカウントの編集権限:相乗り出品の形では商品ページを編集できない。成果報酬で「売上を伸ばす」と合意しても、伸ばす手段が使えなければ意味がない
※成果報酬にどこまでの業務が含まれるかは会社ごとに違います。任せられる業務の範囲はこちらで整理しています。Amazon運用代行(BPO)とは?委託できる業務・費用相場・失敗しない選び方
成果報酬で起きやすい3つのズレと、契約前に潰す方法

成果報酬は、発注側と支援側の利害が一致しているように見えます。ただし「成果」の定義しだいで、両者の見ている数字はずれます。実際に起きやすいズレを3つ挙げ、それぞれ契約前にどう潰すかを示します。
ズレ1:売上は伸びたのに、手元の利益が増えない
これがもっとも起きやすいズレです。売上を分母にすると、広告費を積んで売上を伸ばすほど支援側の報酬が増えます。
売上と支援費は伸びるのに、手元の利益だけが薄くなっていく循環です。上の図が、その循環と、断つ位置を示しています。
対処は、広告予算を金額ではなく比率で握ることです。「月◯万円まで」という金額で握ると、売上が伸びた月に予算が足りず、落ちた月に使いすぎます。そこで使うのがTACOSです。
| 指標 | 何を割った数字か | 見えること |
|---|---|---|
| ACOS | 広告費 ÷ 広告経由の売上 | 広告の中だけの効率。広告に頼らない売上は映らない |
| TACOS | 広告費 ÷ 売上全体 | 事業全体で広告費が何%を占めるか。利益を守るならこちら |
安定期の広告費比率は、おおむね10〜15%が適正のイメージです。商材によって変わるため断定はできません。ただし契約時に「TACOSは何%以内で運用するか」を数値で合意すれば、この循環は止まります。売上を分母にした成果報酬でも、上限を握れば利益は守れます。
ズレ2:既存の売れ筋ばかりが回り、新商品が育たない
分母が売上全体だと、既存の売れ筋を回すのが報酬を確保する最短ルートになります。結果として、育成に時間がかかる商品が後回しになりやすくなります。
これは支援会社の姿勢の問題というより、報酬設計から生まれる傾向です。対処は、成果の定義を「増えた分」に寄せるか、対象SKUを契約書で指定することです。前章で触れたchipperのように、伸ばした売上を分母にしている会社もあります。
対象SKUを指定する場合は、「どの商品を、いつまでに、どの水準まで」を合意しておきましょう。月次のレポートでSKU別の販売個数を出してもらえば、後回しになっていないかを自分で確認できます。
ズレ3:何をもって「成果」とするかが決まっていない
3つ目は、成果の定義そのものが曖昧なまま契約してしまうケースです。売上の絶対額なのか、前年同月からの増加分なのか。どちらで合意したかで、請求額は何倍も変わります。
あわせて決めておきたいのが、計算の細部です。返品やキャンセルを差し引くのか。セール月をどう扱うのか。Amazon公式コンサルは「返品や配送料などは売上合計に含まれない」と算出方法まで公開しています。同じ水準の説明を求めて構いません。
対処は、成果の定義・算出方法・支払いタイミングを契約書に書き入れることです。口頭で「売上が伸びた分」と合意しても、初回の請求で認識のずれが表面化します。契約前に、計算例を1つ作ってもらうのが確実です。
成果報酬で契約する前に確認する7項目

確認項目は、自分で調べられるものと、聞かないと分からないものに分かれます。前半4項目は公式サイトで確認でき、掲載した13社のうち7〜9社で実際に読み取れました。後半3項目は公式サイトにほぼ載らないため、面談で聞く項目として分けています。
公式サイトで確認できる4項目
項目1:その%は何に対する%か。売上の総額か、伸ばした分か、広告費か。ここが揃わないと料率は比較できません。公式サイトに分母の記載がなければ、それ自体が確認事項になります。
項目2:月額固定または最低請求額が併記されているか。料率を公表している7社は全社が併記していました。併記がない場合は、悪い月にいくら請求されるかが読めません。
項目3:初期費用。0円から200万円まで開きます。初期費用が高い会社は、サイト構築や分析などの前工程を含んでいることが多く、支援範囲そのものが違います。金額の高低ではなく、何が含まれているかで読んでください。
項目4:最低契約期間と途中解約の条件。1ヶ月のお試しがある会社から、12ヶ月かつ途中解約は原則不可という会社まであります。成果が出なかったときに抜けられるかどうかで、負うリスクはまったく変わります。
面談で確認する3項目
この3つは公式サイトにほぼ載りません。そのまま使える質問文にしておきます。
| 面談で聞くこと | そのまま使える質問 | 答えから分かること |
|---|---|---|
| 項目5 広告実費の負担と広告費の上限 | 「広告予算は金額と比率のどちらで握りますか」 「TACOSが目標を超えた月、翌月はどう戻しますか」 | 比率で答える会社はTACOSを見ながら運用している。戻し方まで言えるかで設計力が見える |
| 項目6 誰が担当し、何名体制か | 「実際に運用するのは誰ですか」 「何名体制で、担当は何社を持っていますか」 | 営業担当と実務担当が別人のことは珍しくない。1人体制はその人が抜けた時点で止まる |
| 項目7 契約終了時の引き渡し | 「契約が終わったとき、何を残して何を引き渡しますか」 | 終了時に広告キャンペーンを全削除する契約が存在する。書面に残せるかまで確認する |
体制は、品質管理・フロント・アシスタントの3名体制が一つの理想形です。役割が分かれていれば、担当者の休みや退職で運用が止まりません。
広告アカウントの運用履歴やキャンペーン構成は、次の運用の土台になる資産です。ここが消えると、支援会社を替えたときにゼロから積み直すことになります。契約時に「終了時に何を残し、何を引き渡すか」を書面で明記しておきましょう。公式サイトでこれを公開している会社は、今回の13社にはありませんでした。
なお、実績や評判は確認項目に入れていません。契約前に検証できず、出典が各社の自己申告になるためです。事例を見せてもらう場合は、事例そのものより「その事例で何を動かしたか」を聞くほうが判断材料になります。
面談で何を聞けばいいか、整理しきれていない方へ
LINK株式会社では、検討中の契約条件を伺い、詰めておくべき点を洗い出します。無料相談では、広告費の上限と引き渡し条件をどう決めておくかの考え方から一緒に整理します。他社を検討中の段階でのご相談でも構いません。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
成果報酬が向く事業と、向かない事業
ここまでの内容を、自社がどちらを選ぶかの判断に落とします。
| 料金型 | 向く月商の規模 | 向く粗利率 | 支払額のぶれ |
|---|---|---|---|
| 成果報酬型 | これから伸ばす段階。月商100万円台まで | 料率を吸収できる水準が必要 | 大きい。売上に連動する |
| 月額固定型 | すでに売上がある段階。月商300万円以上 | 薄くても総額が読める | 小さい。毎月ほぼ一定 |
成果報酬型が向くのは、売上が伸びるかどうか読めない段階です。立ち上げ期や、新カテゴリへの参入時が当てはまります。伸びなければ支払いも小さく済むため、下振れのリスクを抑えられます。
ただし粗利率が薄い商材では、料率がそのまま利益を削ります。売上の5%でも、粗利率が20%なら利益の4分の1が支援費に消えます。料率を検討する前に、商品1個あたりの利益がいくら残るかを確認してください。
月額固定型が向くのは、すでに一定の売上があり、そこからさらに伸ばす段階です。前章の試算どおり、月商が上がるほど成果報酬型は割高になります。総額が読めるため、年間予算も立てやすくなります。
どちらを選ぶ場合でも、外注そのもののメリットは変わりません。運用代行を使う最大の利点は、採用費や教育コストをかけずに運用体制が安定することです。社内で1人を採用して育てる場合の総額と並べて考えると、判断しやすくなります。
Amazon運用代行の成果報酬に関するよくある質問
- Amazon運用代行の成果報酬の相場はいくらですか?
公式サイトで料率まで公表している7社では、売上を分母にした料率が1〜7%に集まっています。これより高い水準を公表している会社もあります。idiomは掲載例として売上の10%・15%・20%を、アートトレーディングは売上の10%からを示しています。
ただし7社とも、料率とは別に月額固定または最低額を併記しています。料率だけで総額は決まりません。月額と初期費用、広告実費を足したうえで比較してください。
- 完全成果報酬なら、初期費用も月額もかからないのですか?
「完全成果報酬」を掲げる会社は、今回確認した範囲では料率を公表していませんでした。しるし株式会社は「完全成果報酬でも運用可能です」と記載しています。初期費用は「特殊なケースをのぞいて、一切かかりません」としています。金額は個別見積です。
一方、料率を公表している会社は全社が月額固定か最低額を併記しています。成果報酬は固定費をゼロにする仕組みではなく、固定費を下げて変動費に振り替える仕組みだと捉えるほうが実態に近いはずです。
- 成果報酬の「成果」は何を指しますか?
会社によって違います。売上の総額、Amazonの月商、伸ばした売上、広告費の4種類が公表されています。株式会社chipperは「伸ばした売上の5%」と明記しています。「昨年売上100万円→180万円に売上が伸びた場合は80万円が成果報酬算出対象」という算出例まで公開しています。
同じ5%でも、売上全体なら50万円、伸ばした分なら4万円です。見積もりを受け取ったら「この%は何に掛かりますか」と必ず確認しましょう。返品やキャンセルを差し引くかどうかも、あわせて聞いておくと安全です。
- 成果報酬型と月額固定型は、どちらが安くなりますか?
月商によって逆転します。株式会社ウェルボンは、成果ミックスプラン(月10万円から+売上の3〜7%)と月額固定プラン(月15万円から)を公表しています。初期費用と契約期間は両プランとも同じ条件です。差額の5万円を料率で割ると、料率7%なら約71万円、料率3%なら約167万円です。
この月商を超えると、成果報酬型のほうが支払額は大きくなります。売上が読めない段階は成果報酬型、すでに売上がある段階は固定型が有利です。実際の分岐点は、自社が受け取った見積もりの数字で計算し直しましょう。
- Amazonへ支払う広告費は成果報酬に含まれますか?
含まれないのが通例です。運用手数料とは別に、Amazonへ支払う広告費そのものが発生します。アグザルファ株式会社は「月額費用のほか、Amazon内での広告実費が必要です」と明記しています。ただし、これは同社だけの条件ではありません。
売上を分母にした成果報酬では、広告費を積むほど売上も報酬も増えます。広告費の上限を金額ではなくTACOSの比率で合意しておくと、この構造を止められます。安定期の広告費比率は、おおむね10〜15%が適正のイメージです。
- 契約が終わったら、広告アカウントや商品ページはどうなりますか?
契約内容によります。契約終了時に広告キャンペーンをすべて削除するような契約を結ぶ代理店があるので注意してください。広告の運用履歴やキャンペーン構成は次の運用の土台になる資産で、消えるとゼロから積み直しになります。
今回確認した13社の公式サイトには、引き渡し条件の記載はありませんでした。契約前に「終了時に何を残し、何を引き渡すか」を書面で明記しておきましょう。商品ページの素材やレポートの扱いも、あわせて決めておくと安全です。
まとめ
Amazon運用代行の成果報酬は、料率の数字だけを見比べても判断できません。分母が売上か、伸ばした分か、広告費かで請求額は一桁変わります。料率を公表している会社は、全社が月額固定か最低額を併記していました。
固定型とどちらが安いかは、月額の差を料率で割れば自社の月商で判断できます。あとは分母・最低額・初期費用・契約期間を公式サイトで押さえましょう。広告費の上限と引き渡し条件を面談で詰めれば、利益が残る形で契約できるはずです。
成果報酬で契約する前に、条件を詰めておきたい方へ
LINK株式会社では、商材の粗利率とAmazonの現状を踏まえ、固定と成果報酬の配分、広告費の上限、引き渡し条件までを整理します。無料相談では、どの条件なら利益が残るかの考え方から一緒に整理します。
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- 参照した一次情報・公式情報
- Amazon公式「マーケットプレイス コンサルティングサービス」(料金・上限・最低加入期間)
- 本記事で取り上げた運用代行・コンサル会社13社の公式サイト(料率・分母・初期費用・契約期間。確認日は2026年8月30日)
- Amazonの運用代行・コンサル会社43社の公式サイト(成果報酬の公表状況の集計。確認日は2026年8月26日および8月30日)
- 記事監修
- 公開日: 2026年6月1日 / 最終更新日: 2026年8月30日
- 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
- 本記事はAmazon公式ヘルプおよびLINK株式会社の支援実績データを基に作成しました。
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