D2C支援の全体像を、5つの種類・伴走型と部分委託の違い・費用相場・失敗しない会社の選び方まで元Amazon出身者が解説。自社が何をどこまで誰に頼むべきかを1本で判断できます。
「D2Cを自社ECで伸ばしたいのに、社内にノウハウも人手も足りない……」
「支援会社が多すぎて、何をどこまで頼めばいいのか分からない……」
元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、D2C支援の全体像を整理します。D2Cは集客からCRM、物流、商品ページ改善までを自社で抱える構造のため、「何を外に出すべきか」の地図がないまま会社選びに入ると、時間もコストも溶けていきます。本記事では、D2C支援を5つの種類に分け、伴走型と部分委託の違い、費用相場、失敗しない会社の選び方までを1本にまとめました。読み終えるころには、自社が何をどこまで誰に頼むべきかを、自分の言葉で判断できるようになるはずです。
D2Cを伸ばしたいが、何をどこまで外注すべきか迷っていませんか。
LINK株式会社では、戦略設計・運営代行・広告・商品企画までを横断し、御社に必要な支援範囲だけを切り分けて提案します。
- D2C支援の種類が多すぎて、自社が何を頼むべきか整理できていない法人担当者・経営者
- 伴走型(ワンストップ)と部分委託のどちらが合うか、費用相場も含めて比較したい方
- 支援会社選びで失敗したくない、発注前の確認ポイントを知りたい方
この記事のまとめ
- D2C支援は「①戦略コンサル ②運営代行 ③サイト制作 ④広告・マーケ ⑤商品企画・立ち上げ」の5種類に整理できます。
- 全部を1社に任せる伴走型(ワンストップ)と、弱点だけ切り出す部分委託(特化型)を、社内リソースとフェーズで選び分けます。
- 費用は「月額の金額」ではなく利益(原価とT-ACOS)から逆算して判断します。
- 会社選びは「誰が担当につくか・何名体制か・事業者目線か・%で握れるか・実績」の5観点で見極めます。
D2C支援とは?自社ECでブランドを伸ばすための外部支援
D2C支援とは、卸や小売店を介さず自社チャネルで顧客に直接販売するD2Cを、ブランド戦略から運用実務まで外部の専門家が伴走して支える取り組みのことです。
D2C(Direct to Consumer)は、メーカーやブランドが自社ECサイトやSNSを通じて消費者と直接つながる販売モデルを指します。支援会社は、その戦略設計・集客・商品ページ改善・CRM・物流までのどこかを、あるいは全体を代わりに担います。「まず何から相談すればいいか分からない」段階でも、支援の種類を知っておけば話が早く進みます。
D2C支援とは何か|B2C・一般的なEC・メーカー直販との違い
D2Cの最大の特徴は、顧客接点と購買データを自社が持つ点にあります。
一般的なECは、Amazonや楽天などのモールに出店して集客をプラットフォームに任せる形が中心です。これに対しD2Cは、自社ECサイトを軸に集客からリピート育成までを自前で設計します。従来の「メーカー直販」との違いは、単に直接売るだけでなく、顧客データを起点にブランドとLTV(顧客生涯価値)を育てることを目的にしている点です。同じ「直販」でも、広告・CRM・商品開発までをデータでつなぐのがD2Cだと捉えると、なぜ支援ニーズが生まれるのかが見えてきます。
D2C市場は約3兆円規模へ拡大|だから外部支援のニーズが増えている
D2C市場は各社推計で2025年に約3兆円規模まで拡大しているとされ、これが支援ニーズの増加を後押ししています。
ただし注意したいのは、D2C単独の市場規模を示す公的統計は存在しないという点です。ここでの約3兆円は各社の推計値であり、物販系BtoC-ECのうちおおよそ2〜3割程度をD2Cが占めるという見方に基づく参考値として扱ってください。土台となる物販系BtoC-EC市場そのものは、経済産業省の調査で約14.6兆円と公表されています(出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査」)。市場が伸びるほど新規参入も増え、「自社だけでは運用が回らない」企業が支援会社を探す、という流れが強まっています。
D2Cが「自社だけでは難しい」と言われる3つの理由
D2Cが難しいのは、集客・CRM・物流・商品ページ改善という本来バラバラな専門領域を、すべて自社で抱えなければならないからです。
モール出店なら集客の一部をプラットフォームが担ってくれますが、自社ECは広告も接客もリピート施策も自前です。そのため、どこに課題があるのかを見誤ると、打ち手が空振りします。私たちが支援に入るとき最初にやるのは、売上を「セッション(流入)・CVR(購入率)・平均単価」の3つに分解して、どこが伸び悩みの原因かを切り分けることです。流入が足りないのか、来ているのに買われていないのか、単価が低いのかで、打つべき施策はまったく変わります。施策から入るのではなく、この課題の切り分けから入るだけでも、支援の精度は大きく上がります。
「どこに課題があるのか、自社では切り分けられない」という方へ。
LINK株式会社では、流入・購入率・単価の3軸で現状を診断し、次の一手を整理します。
- 売上を構成する指標を分解し、伸び悩みの原因を特定
- 自社ECとモール併売の全体像を踏まえた優先順位づけ
- 支援実績100社以上(売上平均上昇率420%以上)の知見を反映
D2C支援の5つの種類|何をどこまで頼めるか
D2C支援は、大きく5つの種類に整理できます。まず全体像を1枚の地図として押さえ、そのうえで自社に足りない部分を選ぶのが遠回りに見えて最短です。

上の図が示すとおり、「D2C支援」とはこの5種類の総称です。どれか1つを指すのではなく、御社の状況によって必要な組み合わせが変わります。以下、1つずつ「任せられる業務」を見ていきます。
①戦略・ブランドコンサルティング(ブランド設計・LTV/CRM・チャネル戦略)
ブランドの立ち位置や販売チャネルの方針を、実務の前段で描く支援です。
ブランドコンセプトの設計、LTVを高めるCRM設計、自社EC・モール・SNSをどう組み合わせるかのチャネル戦略などが含まれます。手を動かす前の「勝ち筋の設計」にあたる領域で、ここが曖昧なまま運用だけ外注すると、施策が場当たり的になりがちです。戦略・コンサル領域の費用相場や「使えるコンサル」の見極め方は、下記の記事で詳しく掘り下げています。
②運営代行(受注・CS・物流/在庫・広告運用・SNS・サイト更新)
日々の運用実務をまとめて外部に委ねる、最も需要の大きい支援です。
受注処理、カスタマー対応、物流・在庫管理、広告運用、SNS更新、商品ページの改善までを代行します。私たちが現場で感じている運営代行の最大の価値は、単なる工数削減ではありません。採用費や教育コストをかけずに、運用体制を安定させられることです。EC担当者を一人採用しても、育つ前に辞めてしまえば知見は社内に残りません。外部のチームに継続して任せれば、担当者の入れ替わりに左右されず運用品質を保てます。任せられる業務の内訳や費用相場は、運営代行に特化した記事で詳しくまとめています。
▶ D2C運営代行とは?任せられる業務・費用相場と失敗しない選び方
③ECサイト制作・構築(Shopify等のカート構築・デザイン)
D2Cの器となる自社ECサイトそのものを作る支援です。
Shopifyなどのカートシステムを使った構築、デザイン、決済・配送設定などが対象です。構築費用は一時費用として発生し、規模やカスタマイズの度合いで大きく変わります。すでに構築済みで「運用を強化したい」段階なら、制作より運営代行や広告支援に予算を寄せる判断もあります。※ECサイト構築の費用感や進め方から確認したい方はECサイト構築を成功させる完全ガイド:費用・方法・手順まで徹底解説もどうぞ。Shopifyの運用を継続的に任せたい場合はShopify運用代行の費用相場と失敗しない選び方7軸が参考になります。
④広告・マーケティング運用(Web/SNS広告・CRM・CVR改善)
集客とCVR改善で売上を伸ばす、D2Cの成長エンジンにあたる支援です。
Web広告・SNS広告の運用、メールやLINEを使ったCRM、商品ページのCVR改善などが含まれます。ここで押さえておきたいのは、広告効率は「広告の外」でも上がるという視点です。広告アカウントの中の調整だけでCPCや配信を詰めても、いずれ限界に突き当たります。一方で、商品ページのCVRを2倍にできれば、広告費を1円も増やさずに広告効率はおおむね2倍になります。広告運用を頼むなら、広告単体で完結させる会社より、ページ改善やCRMまで含めて売上全体を設計できる会社を選ぶほうが、投じた費用が最終的な利益につながりやすいと考えています。
⑤商品企画・ブランド立ち上げ支援(新製品開発の一気通貫)
「まだ商品がない」段階から、市場調査・製品開発・販売までを一気通貫で伴走する支援です。
意外に思われるかもしれませんが、D2C支援にはゼロからのブランド立ち上げも含まれます。私たちも「新製品立ち上げ支援」を実サービスとして提供しており、市場分析と製品選定 → 工場選定・成分/仕様設計 → 販促まで、製品開発から販売までを通してご一緒します。順調に進めば、プロジェクト開始から最短8ヶ月程度でローンチできたケースもあります。
「何を作るか」を決める段階では、3C分析・4P分析に加えてセラースプライトなどのツールで、①その市場が年間いくらの規模か(市場規模)②上位商品が月にどれくらい売れているか(競合売上)③上位がどれだけ作り込んでいるか(クリエイティブ・広告・レビューの強さ)を定量・定性の両面から見ます。定量で市場を測り、定性で競合のマーケ力を測る——この両軸で、勝てる見込みの高い製品を選びます。
そのうえで、最終的な参入判断は原価計算で決めます。魅力的に見える市場でも、想定CPCが高すぎて広告で戦えない、あるいはメーカーから取った見積もりでは利益が残らない、という場合は参入を見送ります。上代・原価率・広告費・販売手数料・送料・在庫保管費用まで積み上げ、広告の前後で利益率が立たなければ、企画段階でも「やめる」と判断します。製品開発では、業界の商社・工場のパイプに加えてゼロからの工場選定も行い、競合より一段上の処方になるよう成分設計や仕様を工場担当者と直接詰めます。食品・化粧品・健康食品などでは、景表法・薬機法の表現可否を当然の前提として確認します。実際、食品スイーツや消臭・日用品といったカテゴリーで、立ち上げから数ヶ月で月商数百万円規模まで伸ばせた事例もあります(出典:LINK株式会社 支援実績データ)。
ここまでの5種類を一覧にすると、次のようになります。
| D2C支援の種類 | 任せられる業務 | 費用感の目安 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| ①戦略・ブランドコンサル | ブランド設計・LTV/CRM・チャネル戦略 | 月15万円〜(助言中心) | 方針から固めたい/立ち上げ初期 |
| ②運営代行 | 受注・CS・物流・広告運用・サイト更新 | 月30〜50万円〜(4名規模で100万円超) | 運用リソースが不足している |
| ③ECサイト制作・構築 | Shopify等の構築・デザイン・決済設定 | 一時費用(構築規模による) | これから自社ECを立ち上げる |
| ④広告・マーケ運用 | Web/SNS広告・CRM・CVR改善 | 月額運用費+広告費(%で管理) | 集客と購入率を伸ばしたい |
| ⑤商品企画・立ち上げ支援 | 市場分析・製品開発・工場折衝・販促 | 開発/運用のフェーズ契約 | 商品からゼロで作りたい |
この5種類を1社にまとめて任せるのが「総合=伴走型(ワンストップ)」、必要な1〜2種だけを切り出すのが「特化=部分委託」です。伴走型フルの費用は、市場相場でおおむね月80〜100万円程度が一つの目安になります。次章で、この「どこまで頼むか」の選び分けを詳しく見ていきます。
「5種類のうち、自社はどれを頼むべきか」を一緒に整理しませんか。
LINK株式会社では、戦略から商品企画までを1社で見られる体制で、必要な範囲だけを切り出してご提案します。
- 戦略・運営代行・広告・商品企画を横断して支援
- 自社ECとAmazon・楽天の併売も含めた全体設計
- 支援企業100社以上・サービス満足度97%以上の実績
伴走型(ワンストップ)と部分委託(特化型)の違いと選び方
D2C支援は「何を頼むか」だけでなく「どこまで頼むか」でも分かれます。全体を1社に任せる伴走型と、弱点だけ埋める部分委託の違いを整理します。

伴走型ワンストップ支援のメリット・デメリット
伴走型は、全業務を1社が横断して見るため全体最適が効きやすいのが最大のメリットです。
戦略・広告・ページ改善・在庫が1社の中でつながるので、「広告は伸びたが在庫が切れた」「ページは直ったが戦略とズレている」といった連携の穴が生まれにくくなります。窓口も一本化され、コミュニケーションコストが下がります。私たちの実感としても、対応できるなら複数モール・複数チャネルを1社にまとめたほうが効率的です。実際、Amazonの支援に入りつつ楽天も併せて任せていただくケースが全体の3割程度あります。一方でデメリットは、費用が高くなりやすいことと、1社への依存度が上がることです。特定チャネルが伸び悩んだときに社内で検証しづらくなる点は、あらかじめ意識しておく必要があります。
部分委託・特化型支援のメリット・デメリット
部分委託は、自社の弱点だけをピンポイントで補えるため低コストで始められるのがメリットです。
「広告だけ」「制作だけ」と切り出せば、専門性の高い会社を選びやすく、費用も抑えられます。社内にある程度のEC知見があり、足りない1〜2領域だけ埋めたい企業に向いています。デメリットは、複数社に分けて頼むと連携の手間が増え、全体最適が効きにくくなること。広告会社とページ制作会社の指示がかみ合わず、結局自社が調整役になって工数が増える、というのはよくある落とし穴です。
自社はどちらを選ぶべきか|リソース・フェーズ・予算での判断基準
判断の軸は、社内リソース・事業フェーズ・予算の3つです。
社内にEC専任がおらず、立ち上げ〜拡大フェーズで一気に伸ばしたいなら伴走型が向きます。逆に、社内に運用の中核人材がいて、特定領域だけ強化したいなら部分委託が合理的です。予算が限られる初期は部分委託で始め、事業が育ったら伴走型に切り替える、という段階設計も現実的です。まずは「自社の中核業務として残すもの」と「外に出すもの」を線引きすることから始めてください。※支援会社そのものの選び方や「使えない」と言われる理由から確認したい方はECコンサルとは?費用相場と選び方・「使えない」の真相を解説もどうぞ。
D2C支援の費用相場と料金体系|利益から逆算する
費用は「高いか安いか」ではなく、利益が残るかどうかで判断します。ここでは相場観の全体像を押さえ、詳細な試算は費用特化の記事に譲ります。
支援の種類別の費用相場|コンサル+運用のセットは月30〜50万円が中心
種類別のざっくりした相場観は、次のとおりです。
コンサルティングと運用代行をセットにした支援の月額は30〜50万円が中心帯で、4名規模の手厚い体制になると月100万円を超えることもあります。下限のイメージは、コンサルティングのみなら月15万円ほど、運用まで入ると月20万円以上から。5種類を1社にまとめる伴走型フルは、市場相場でおおむね月80〜100万円程度が目安です。ECサイト制作は一時費用、商品企画・立ち上げ支援は開発フェーズと運用フェーズで区切った座組みになるため、金額は案件ごとに幅があります。ROIの試算や見積もりに隠れやすいコストまで踏み込んで比較したい方は、費用に特化した※EC運用代行の費用相場とROI・隠れコストもあわせてご確認ください。
料金体系3種(固定/成果報酬/固定+成果報酬)と成果報酬の誤解
料金体系は大きく固定報酬・成果報酬・固定+成果報酬の3種類で、実務では固定+成果報酬の掛け合わせがほとんどです。
ここでよくある誤解を解いておきます。「成果報酬が売上にかかる形だと、広告費が膨らんで利益を圧迫するのでは」という不安をよく聞きますが、これは必ずしも正しくありません。広告費比率(T-ACOS)の上限をきっちり握って契約すれば、売上ベースの成果報酬でも利益は圧迫されにくくなります。問題は報酬形態そのものではなく、広告費の上限を握らずに運用すること。契約前に「広告費を何%以内に収めるか」を合意できているかを確認してください。
費用対効果は「利益から逆算」する|原価率とT-ACOSで見る
支援費用が見合うかは、広告費を含めた利益構造から逆算して判断します。
広告費を評価するとき、広告経由売上だけを見るACOSではなく、自然検索も含めたアカウント全体の売上に対する広告費比率(T-ACOS)で全体最適を取ります。たとえば全体売上100万円・広告費20万円なら、T-ACOSは20%。広告経由売上だけで見ると厳しく見える数字でも、全体で見れば利益が出る、というケースは珍しくありません。私たちが運用で握るのも、基本はこのT-ACOSだけです。
許容できるT-ACOSは原価率で決まります。多くの事業者に当てはまる目安として、T-ACOSはおおむね10〜20%程度に収めたいところ。原価率は30%程度を一つの基準に置き、原価率が低い(粗利が厚い)商材ほど広告費を厚く踏め、原価率が高い商材ほど絞らないと利益が残りません。支援会社の費用も、この原価計算の中に組み込んで「投じて利益が残るか」で見れば、金額の高い・安いに振り回されずに判断できます。
「支援費用をかけて、本当に利益が残るのか」を試算したい方へ。
LINK株式会社では、原価率とT-ACOSから逆算し、支援に見合うリターンが出るかを一緒に検証します。
- 原価・手数料・広告費まで積んだ利益シミュレーション
- 広告費は金額ではなく%(T-ACOS)で管理する運用設計
- 売上平均上昇率420%以上・1年以上継続率90%以上の実績
失敗しないD2C支援会社の選び方5つの観点
ここが本記事で最も伝えたいパートです。発注前に次の5観点を確認するだけで、「思ったように売上が上がらないまま数ヶ月を失う」という最大の損失を避けられます。
言葉だけでは伝わりにくい支援の中身は、短い動画でも紹介しています。どんな体制でどこまで伴走するのか、会社選びのイメージをつかむ参考にしてください。
※ 具体的な進め方や自社に合う支援範囲は、後述の無料相談で個別にお答えします。以下の5観点は、面談でそのまま質問できるチェック項目としてまとめました。

観点①誰が担当につくか(営業担当と実務担当が別人でないか)
最初に確認すべきは、「実際に運用を担当するのは誰で、どんな経歴か」です。
営業担当と実務担当がまったくの別人、というのは支援会社では非常によくあるパターンです。商談では知識も印象も良い優秀な営業に惹かれて発注したのに、いざ運用が始まると経験の浅い担当がつき、話が前に進まない——こうしたミスマッチが起きます。「誰が担当につきますか」「品質管理は誰が見ますか」と質問して濁されたら要注意です。私たちの体制では、フロントのコンサルタントの下に実務メンバーがつき、代表や役員がチャットに入ってレスポンスと品質を社内で管理しています。
観点②何名体制で支援するか(フリーランス1名か、チーム体制か)
「何名体制で支援してくれるか」も必ず聞いてください。
個人フリーランス1名の場合、複数社を掛け持ちしているのが通常で、能力の高い人ほど案件を抱えて対応が遅くなりがちです。私たちが理想と考えるのは3名体制——①品質管理者、②フロントを担うディレクター/コンサルタント、③実務を担うアシスタントの組み合わせです。この体制なら、案件規模に応じて月額はおおむね40万円程度までが中心で、規模が大きければ1名追加して4名体制、月60万〜80万円程度になることもあります。体制が厚いほど安心ですが費用も上がるので、費用とのバランスで判断します。
観点③代表者・担当者の経歴と「事業者目線」があるか
中小規模の支援会社ほど、代表者の経歴とケイパビリティがサービス品質に直結します。ただし「Amazon出身」といった肩書きだけでは判断できません。
同じ「Amazon出身」でも、卸機能を担うベンダー部署とセラー向けコンサル部署では、身につく知見がまったく違います。肩書きより見るべきは、「事業者としての目線があるか」です。売上だけでなく、PL上の利益がどれだけ残るか、セールを打ちすぎてブランドが毀損しないか、在庫リスクをどう見るか——こうした論点を一緒に考えてくれる相手かどうかが分かれ目になります。支援会社ごとに得意なモール・チャネルは必ずあるので、自社の主戦場の実績を具体的に聞いてみてください。
観点④料金体系と広告予算の握り方(固定額ではなく%で握れるか)
広告予算は、「月◯万円」という固定額ではなく「売上に対する%(T-ACOS)」で握れる会社を選びます。
固定額で握ると、売上が伸びている好機に上限に縛られて機会損失したり、逆に売上が落ちた月に無理に予算を消化してT-ACOSが跳ね上がり、赤字で売上を作る羽目になったりします。物販はシーズナリティやアルゴリズム変動の影響を受けやすいので、%で握って状況に応じて柔軟に踏み・緩められる体制のほうが、結果的に利益を守れます。契約時に「予算は金額と%のどちらで管理しますか」と確認しましょう。
観点⑤自社の業界・商材の実績と、AI丸投げになっていないか
最後に、自社と近い業界・商材の支援実績と、運用の中身を確認します。
商材が違えば、原価構造も広告の勝ち筋も変わります。近い商材・月商レンジでの実績を具体的に示せるかを聞いてください。あわせて、運用の実態も確認しておきたいところです。広告運用を自動化するAIツールは選択肢として増えていますが、現時点では成果報告が限定的なケースもあり、導入前に自社の課題と本当に合うかの検証が欠かせません。「AIで最適化します」で中身がブラックボックスになっていないか、誰がどんな判断で運用しているのかを説明できるかを見ておくと安心です。
D2C支援で利益を残すために押さえる3つの論点
支援を発注しても利益が残らない、というのは避けたい失敗です。利益が出ないEC事業者に共通する3つのポイントを、発注側の視点で押さえておきましょう。
論点①製品原価の構造(粗利が薄いと運用で挽回できない)
1つ目は原価です。粗利が薄い商品は、どれだけ運用を磨いても利益が残りません。
利益は「売上−製品原価−販管費」なので、原価が高すぎると施策側でいくら頑張っても挽回に限界があります。OEMメーカーは最初の見積もりを高めに出しがちなので、新商品開発の場面では心を鬼にして仕切り値を交渉することも必要です。良い支援会社は、広告や運用だけでなく、原価や物流費といったコスト構造そのものを見直す提案までできます。発注時に「原価や物流費まで踏み込んで相談できるか」を確認しておくと、利益に効く支援かどうかが見えてきます。
論点②広告費のフェーズ設計(投資期20%/回収期10%前後)
2つ目は広告費で、「どのフェーズで何%まで踏むか」の設計がないと赤字を踏み続けます。
立ち上げ・ブランド構築フェーズは、原価計算上トントン〜多少の赤字も覚悟して広告費比率を20%程度まで強く踏み、セールも打ち続けます。立ち上がって利益を残すフェーズに入ったら、広告費比率は10%前後まで下げ、粗利率の高い商材なら5〜7%程度の低いレンジで効率を最大化します。「立ち上げから3ヶ月」「半年」といった投資期間をあらかじめ決めておき、フェーズが変わったら比率を切り替える——この設計を支援会社と共有できているかが、利益が残るかどうかを分けます。急に落とすと売上まで連鎖して下がるので、1〜2ヶ月かけて徐々にコントロールするのが基本です。
論点③人件費と内製・外注の切り分け(見えづらいコストを比率で管理)
3つ目は人件費です。EC担当者の人件費は「見えづらい」ため管理から漏れやすく、利益構造に大きく効きます。
社員が複数モールを兼務している場合は、社会保険料まで含めた人件費を各チャネルに按分し、「このチャネルにはこの程度のリソースを振る」と管理側で決めておく必要があります。ここで効いてくるのが、内製と外注の切り分けです。運用代行を使えば、採用費や教育コストをかけずに人的リソースを外部化でき、担当者の入れ替わりに左右されず運用を安定させられます。自社で抱えるべき中核業務と、比率で管理しながら外に出す業務を線引きすることが、人件費という見えにくいコストを利益に変える第一歩です。
- D2C支援とは何ですか?
D2C支援とは、卸や小売を介さず自社チャネルで直接販売するD2Cを、戦略から運用実務まで外部が伴走して支える取り組みです。支援範囲は、戦略コンサル・運営代行・サイト制作・広告運用・商品企画の5種類に整理でき、必要な範囲だけを選んで委託できます。
- D2C支援とECコンサル・運営代行の違いは?
「D2C支援」は5種類の支援を含む総称で、ECコンサルや運営代行はその一部にあたります。ECコンサルは主に戦略・助言の領域、運営代行は日々の運用実務の代行を指します。D2C支援はこれらを含めた自社EC直販ビジネス全体の支援を意味します。
- D2C支援の費用相場は?初期費用はどのくらい?
コンサルと運用をセットにした支援は月30〜50万円が中心帯、コンサルのみなら月15万円ほど、運用まで入ると月20万円以上が下限のイメージです。5種類を1社にまとめる伴走型フルは市場相場でおおむね月80〜100万円程度。ECサイト制作は一時費用として別途発生し、構築規模で変わります。金額そのものより、原価とT-ACOSから「利益が残るか」で判断してください。
- 伴走型と部分委託、どちらを選べばいい?
社内リソース・事業フェーズ・予算の3つで判断します。EC専任がおらず一気に伸ばしたいなら伴走型、社内に中核人材がいて特定領域だけ強化したいなら部分委託が向きます。初期は部分委託で始め、事業が育ったら伴走型に切り替える段階設計も有効です。
- 商品がまだない状態(ブランド立ち上げ前)でも支援してもらえますか?
はい、商品企画・ブランド立ち上げ支援として、市場分析・製品開発・工場折衝・販促までを一気通貫で支援できます。3C・4P分析やツールで市場と競合を見たうえで、最終的な参入判断は原価計算で行います。順調なら開始から最短8ヶ月程度でローンチできたケースもあります。
- 支援会社選びでよくある失敗は?
営業担当と実務担当が別人で、発注後に運用の質が落ちるミスマッチが典型です。「誰が担当につくか・何名体制か・事業者目線があるか・広告予算を%で握れるか・自社商材の実績があるか」の5観点を面談で確認すると、数ヶ月を無駄にする失敗を避けられます。
- Amazon・楽天などモールと自社ECの両方を1社に任せられますか?
対応できる会社であれば、複数チャネルを1社にまとめたほうが全体最適が効き効率的です。実際に、自社ECやAmazonの支援に加えて楽天も併せて任せていただくケースもあります。ただし特定チャネルが伸び悩む場合もあるため、チャネルごとの実績と体制を確認しておきましょう。
- 成果報酬型は広告費が膨らんで損しませんか?
広告費比率(T-ACOS)の上限を契約で握れば、売上ベースの成果報酬でも利益は圧迫されにくくなります。「成果報酬=損」ではなく、広告費の上限を握らずに運用することが問題です。契約前に「広告費を何%以内に収めるか」を合意できているかを確認してください。
まとめ:D2C支援は「地図」を持ってから会社を選ぶ
D2C支援は、戦略コンサル・運営代行・サイト制作・広告マーケ・商品企画の5種類に整理でき、これらを1社にまとめる伴走型と、弱点だけ切り出す部分委託から選び分けます。費用は金額の大小ではなく原価率とT-ACOSから逆算した利益で判断し、会社選びは「誰が担当につくか・何名体制か・事業者目線か・%で握れるか・実績」の5観点で見極める——この地図さえ持っておけば、多すぎる選択肢に迷わされずに済みます。自社が何をどこまで誰に頼むべきか、次の一歩として無料相談で整理してみてください。
D2Cを、外注で止めずに事業成長につなげたい方へ。
LINK株式会社が、戦略・運営代行・広告・商品企画までを横断で確認し、御社に必要な支援範囲と優先順位を整理します。
- 自社ECとAmazon・楽天を含めた全体設計と課題の切り分け
- 原価率・T-ACOSから逆算した、利益が残る運用設計
- 支援企業100社以上/売上平均上昇率420%以上/サービス満足度97%以上
- 参照した一次情報・公式情報
- 経済産業省「電子商取引に関する市場調査」(物販系BtoC-EC市場規模 約14.6兆円の出典)
- D2C市場規模 約3兆円は各社推計値であり、D2C単独の公的統計は存在しません(参考値として記載)。
- 記事監修
- 公開日:2026年7月17日 / 最終更新日:2026年7月17日
- 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
- 本記事は経済産業省の市場調査・Amazon公式ヘルプ、およびLINK株式会社の支援実績(100社以上)データを基に作成しました。

