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Amazonスポンサーディスプレイ広告とは?表示される場所と目的別ターゲティングの使い分け【2026年最新版・元Amazon出身者監修】

2026 9/15
2026年9月15日 2026年9月15日

Amazonスポンサーディスプレイ広告の目的別3つの使い分けと広告費の上限を元Amazon出身者が解説。

「スポンサーディスプレイ広告も出すべきか……」
「出してみたら広告費ばかり増えて、止めどきが分からない……」

元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、Amazonスポンサーディスプレイ広告の仕組みと使い方を解説します。スポンサーディスプレイ広告は、検索されるのを待つのではなく、こちらから商品を見せにいく広告です。ただし、購入にいちばん近いのは検索している人です。そこをスポンサープロダクト広告(SP)で取り切る前にこの広告を足すと、買う気の固まっていない人に広告費が流れます。本記事ではまず、自社がいまこの広告を足す段階にあるのかどうかを整理します。そのうえで、広告費の上限の決め方、目的ごとのターゲティング、設定と改善の手順を解説します。

この記事のまとめ

  • スポンサーディスプレイ広告(SD)の現在の公式名称は「ディスプレイ広告」です。検索語句ではなく「商品」と「人」を狙います。
  • 使えるのはブランド登録済みの事業者や大口出品者です。ただし、先にSP(検索結果などに個別の商品を出す基本の広告)を回して、自社の広告費の目安を掴んでから足します。
  • 予算は金額ではなくTACOS(アカウント全体の売上に占める広告費の割合)で握ります。SDはCPC(1クリックあたりの広告費)を抑えて回します。
  • 目的は「新規顧客の獲得」「検討中の顧客の追客」「自社ページの守り」の3つです。目的ごとにキャンペーンを分け、ブランドや価格帯での絞り込みを週1回見直します。

Amazon広告全体の戦略については、解説動画でも取り上げています。

競合に勝てるAmazon広告戦略TOP5

※ 本記事では、そのうちスポンサーディスプレイ広告に絞って具体化します。

目次

Amazonスポンサーディスプレイ広告とは?表示される場所とSP・SBとの違い

スポンサーディスプレイ広告が出る位置。商品ページのおすすめ出品の下とレビューの横、検索結果、Amazon外

スポンサーディスプレイ広告とは、商品の閲覧や購買の傾向をもとに、Amazon内外で自社商品を表示する広告です。

検索キーワードに合わせて出す広告と違い、商品ページを見ている人や、関心が近い人に広告を届けます。上の図の位置に出るため、検索していない人の画面にも商品を出せます。まずは、どこに出る広告なのかから確認しましょう。

スポンサーディスプレイ広告が表示される場所はAmazonの中と外の2種類

SDの広告は、Amazonの中と外の両方に表示されます。公式情報で案内されている主な場所は次のとおりです。

  • Amazon内:トップページ、商品詳細ページ、カスタマーレビューの横、商品検索結果ページ上など
  • Amazon外:Twitch、Fire TV、Echo ShowなどのAmazonのサービス。サードパーティのアプリやウェブサイト

公式ガイドには、商品ターゲティングの広告は「おすすめ出品」の下に表示されることもあると記載があります。表示される面は選ぶターゲティングで異なる場合があるため、作成画面で確認してください。

スポンサープロダクト広告・スポンサーブランド広告との違いは「商品」と「人」を狙うこと

SP・SBとの一番の違いは、狙う相手が「検索語句」ではなく「商品」と「人」であることです。

広告の種類誰に何を見せるか主な表示場所使える事業者
スポンサープロダクト広告(SP)検索した人に、個別の商品を見せる検索結果、商品詳細ページ大口出品者など
スポンサーブランド広告(SB)検索した人に、ブランドと複数の商品をまとめて見せる検索結果の上部などブランド登録済みの事業者
スポンサーディスプレイ広告(現・ディスプレイ広告)商品を見ていた人や関心が近い人に、検索していないときも見せる商品詳細ページ、検索結果、Amazon外のサイトやアプリブランド登録済みの事業者や大口出品者

支援現場では、SDを単独で検討せず、広告メニュー全体の穴を埋めるものとして考えます。SP、SB、スポンサーブランド動画広告(SBV)、SDの4つを漏れなく設定するのが基本です。ターゲティングの種類まで分けると、配信パターンはおおむね15〜20程度になります。「効率が悪いから設定しない」ではなく、設定したうえで入札の強弱で調整します。

ただし、最終的に漏れなく設定することと、始める順番は別の話です。どの状態からSDを導入すべきかは、次章で扱います。

スポンサーディスプレイ広告のメリットとデメリット

SDには2つのメリットと2つのデメリットがあります。それぞれに対応する打ち手があるので、セットで押さえます。

  • メリット1 一度見た人を追いかけられる:商品ページを訪れたまま買わなかった人に、もう一度商品を見せられます。SPにはない打ち手です。
  • メリット2 少額から試せる:最低出稿額の要件がありません。いくらまで使うかは、費用の章で原価から決めます。
  • デメリット1 無駄な配信が出やすい:表示面が広いぶん、関係の薄い面にも出ます。対策は、ブランドや価格帯で配信先を絞り込むことです。週1回の見直しを運用の章で扱います。
  • デメリット2 広告経由の売上だけで見ると割高に見える:ACOS(広告経由の売上に占める広告費の割合)が悪く見えやすくなります。対策は、TACOSで判断することです。

現在の公式名称は「ディスプレイ広告」、中身は変わらない

スポンサーディスプレイ広告は、公式に「ディスプレイ広告」へ名称が変わりました。Amazon Adsのスポンサーディスプレイ広告のページで確認できます。2026年9月時点の表記です。

すでにスポンサーディスプレイ広告を出している場合、こちらで何かをする必要はありません。配信中の広告はそのまま続きます。

新しく作るときも、Amazonの広告コンソールから進みます。「キャンペーン」を開いて「キャンペーンを作成」を押し、広告の種類を選ぶ画面で「ディスプレイ広告」を選びます。

本記事では、広く使われてきた「スポンサーディスプレイ広告」か、略称の「SD」で表記します。

Amazon DSPとの違いは最低出稿額と運用の手間

Amazon DSPとの違いは、最低出稿額と運用の形にあります。Amazon DSPは、Amazonが持つ購買データを使って、Amazonの内外に広告を配信できる仕組みです。

SDは自分で設定して回すセルフサービスで、最低出稿額の要件がありません。一方、Amazon DSPから配信するディスプレイ広告は、公式ページでマネージドサービスとして案内されています。通常最低50,000ドルの費用が必要で、金額は国によって異なる場合があります。Amazon Adsのディスプレイ広告のページに記載があります(2026年9月13日確認)。

自社で少額から回し、数字を見ながら調整したい段階なら、SDが現実的な選択肢です。では、自社は今SDを使える状態なのか、使うべき段階なのかを確認していきます。

スポンサーディスプレイ広告を使える条件と、先にSPを整えるべき事業者の判断基準

ここでは「使えるか」と「使うべきか」を分けて判断しましょう。条件を満たしていても、先に整えるべきことが残っていると成果は出にくいためです。

SDを使える事業者の条件と、自社が対象かどうかの確かめ方

Amazon Adsのディスプレイ広告ガイドでは、対象はブランド登録済みの取引企業や大口出品者です。

ブランド登録とは、ブランドの権利者として商標をAmazonに登録する仕組みです。大口出品者は、月額制の出品プランで販売している事業者を指します。自社が対象かどうかは、広告コンソールで「ディスプレイ広告」を選べるかどうかで分かります。選べない場合は、ブランド登録か出品プランのどちらかを満たしていない可能性があります。

SDを後回しにしたほうがよい3つの状態と、先に打つ手

SDは、SPの運用と商品ページ、広告費の上限がそろってから足すと成果が出やすい広告です。次の3つに当てはまるなら、先に手を打ちます。

  1. SPの基本運用ができていない:検索している人を取り切るほうが先です。まずはSPを1〜2週間ほど回し、売上と広告費から自社のTACOSを出します。この数字がないと、SDにいくらまで使ってよいかを決められません。
  2. 商品ページが弱い:SDの広告には、商品ページの画像や星評価がそのまま使われます。レビューが少ない、メイン画像が弱いといった状態なら、ページの改善を先に進めます。
  3. 広告費の上限が決まっていない:表示面が広いSDは、上限を決めていないと広告費だけが減っていきます。次の費用の章で、原価から上限を決めます。

3つともクリアできれば、SDを「追加の表示面」として足す段階です。

※SPの基本はAmazon スポンサープロダクト広告とは?売上最大化への7ステップ完全ガイドもどうぞ。

SDを足す段階なのか、自社だけで判断できていますか。

LINK株式会社は、Amazon広告の運用と商品ページの改善を一体で支援しています。無料相談にて、今の広告とページの状態から、SDを足す段階かどうかを一緒に整理します。

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スポンサーディスプレイ広告の費用と課金方式、広告費の上限の決め方

SDの費用は、課金方式と入札の最適化、そして広告費の上限の決め方で変わります。最低いくらかよりも、どこまで使ってよいかを先に決めることが大切です。

課金方式はCPCとvCPMの2種類、入札の最適化は3種類から選ぶ

SDの課金方式は、CPCとvCPMの2種類です。

  • CPC:広告が1回クリックされるごとに費用がかかります。
  • vCPM:画面に実際に表示された広告1,000回ごとに費用がかかります。

入札の最適化は、公式ガイドで3種類が案内されています。どれを選ぶかで、広告を見せる相手が変わります。どの目的にどれを選ぶかは、ターゲティングの章の早見表にまとめます。

スポンサーディスプレイ広告の入札の最適化公式ガイドでの説明何を取りにいくか
ビューアブルインプレッション広告の閲覧数を増やす表示(クリック率は低くなる傾向)
ページの訪問数クリックする可能性が高い人に表示し、検討を促すクリック
コンバージョン購入する可能性が高い人に表示し、新規販売やリピート販売を促す購入

課金方式は自分で選べます。公式ガイドには、CPCとvCPMのどちらの価格体系も選択できると記載があります。選べる組み合わせは、作成画面で確認してください。

入札額の初期値として、公式ガイドはCPCキャンペーンで1ドル、vCPMキャンペーンで5ドルを挙げています。日予算は中小企業で1日40〜60ドルです。いずれもドル建てで、日本の相場を示す数字ではありません。自社の商品で実際のCPCを見ながら決めましょう。

自動の最適化は便利ですが、任せきりにはしません。選んだ最適化が自社の目的に合っているかを、週次の数字で確かめましょう。入札を自動で調整する外部ツールを入れる場合も同じです。

最低出稿額はない、予算は「金額」ではなく「TACOS」で握る

SDには最低出稿額がありません。公式ガイドにも、最低費用要件がないと記載されています。ただし、予算は「月◯万円」という金額ではなく、TACOSで握ります。

金額で握ると、2つの失敗が起きます。

  • 売上が伸びている月:予算の上限で止まり、伸ばせたはずの売上を逃します。
  • 売上が落ちている月:予算を使い切ってしまい、TACOSが跳ね上がります。

例えば月商100万円で、広告費を10万円と金額で決めていたとします。その月の売上が70万円程度のペースでも10万円を使い切れば、広告費の割合は上がります。季節の波や検索順位の変動を受けやすい物販では、金額で握ると状況に合った手が打てません。

支援現場で握るのは、TACOSだけです。ROASも、広告費の金額も握りません。

SDに回せる広告費の上限は原価から計算する

SDに回せる広告費の上限は、原価から逆算します。

上代から次の4つを引いた残りが、広告費に回せる枠です。

  • 原価
  • 販売手数料
  • FBA配送料
  • 残したい利益

支援現場では、この枠がおおむね25%程度になるのを一つの目安にしています。原価率や配送条件で上下するため、必ず自社の数字で計算してください。

原価が重い食品は、枠が小さくなります。パッケージまで含めた原価率が40〜50%程度になる食品なら、TACOSは10%以下に抑えたいところです。

上限の中でどこまで踏むかは、事業のフェーズで決めます。SDに持たせる役割も、フェーズに合わせて変えます。

事業のフェーズTACOSの目安SDで力を入れる目的
立ち上げの投資期20%程度まで新規顧客の獲得に寄せて表示面を広げる
利益を残す段階10%前後検討中の顧客の追客と、自社ページの守り

いずれも支援現場での目安です。投資期の長さは、目指す規模や初期投資額によって変わります。

SDはCPCを抑えて回す、SP・SBとの広告費の配分の考え方

平時のSDは、CPCを抑えて回すのが基本です。

解説動画でも述べているとおり、一般的な事業者では広告費の配分とCPCの上げ下げは次のようになります。

  • SP:広告費が最も大きくなります。CPCはしっかり上げて、全体の効率を保ちます。
  • SB・SBV:合わせておおむね2割程度です。効率が落ちやすいSBVはCPCを下げます。
  • SD:広告費の配分は小さく保ち、CPCも上げません。

握る指標はTACOSですが、商材ごとの広告効率(ROAS)の水準感も持っておきましょう。数字が落ちたときに、原因を切り分けやすくなります。支援現場での目安は、食品で300〜400%程度、雑貨で300〜500%程度です。これは業界統計ではなく、同じカテゴリーでも単価や原価率で基準は動きます。

また、SD単体の数字だけで止めるかどうかを決めません。アカウント全体の指標での判断方法は、運用の章で具体的に扱います。

広告費の上限を、原価から決めきれていますか。

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スポンサーディスプレイ広告のターゲティングの種類と、目的別の使い分け

スポンサーディスプレイ広告の2種類のターゲティングと、3つの目的への割り当て

SDのターゲティングは2種類ですが、実務では「何のために出すか」から選びます。本記事では目的を「新規顧客の獲得」「検討中の顧客の追客」「自社ページの守り」の3つに分けます。

ターゲティングの種類は「コンテキスト」と「オーディエンス」の2つ

SDのターゲティングは、コンテキストターゲティングとオーディエンスターゲティングの2種類です。

  • コンテキストターゲティング:Amazonストアの特定の商品や、関連する商品カテゴリーを指定して出します。価格、ブランド、プライム配送の利用資格などで絞り込めます。
  • オーディエンスターゲティング:人を軸に出します。Amazonオーディエンス、閲覧リマーケティング、購入リマーケティングがあります。

Amazonオーディエンスは、Amazonのショッピングやストリーミングなどのデータをもとにした顧客のまとまりです。閲覧リマーケティングは商品を見た人、購入リマーケティングは買った人に向けた配信です。対象期間などの細かな設定値は、作成画面で確認してください。

ここからは、この2種類を3つの目的にどう当てるかを見ていきます。

【新規顧客の獲得】競合商品のページとカテゴリー、Amazonオーディエンスの使い方

新規顧客の獲得では、競合商品のページやカテゴリーに出し、比較検討中の人に自社商品を見せます。Amazonオーディエンスで、関心が近い層に広げる方法もあります。成果は、レポートの「ブランド新規顧客」で確認できます。ブランドの新しい購入者がどれだけ増えたかが分かります。

競合商品のページに出すときは、競合のセール頻度もあわせて見ます。競合だけが割引バッジや参考価格の取り消し線を付けていると、同じ面で並んだときに不利になりやすいためです。見る相手はカテゴリー全体ではなく、自社が戦う検索上位の商品に絞ります。競合のセールが多い時期は、利益とTACOSの範囲内で自社のタイムセールも検討しましょう。

【検討中の顧客の追客】閲覧リマーケティングで「見たけれど買っていない人」に再表示する使い方

検討中の顧客の追客では、閲覧リマーケティングで「見たけれど買っていない人」に再び広告を出します。

一度商品ページを訪れた人なので、まったく知らない人より購入に近い層です。ただし同じ人に何度も表示される傾向があるため、入札は抑えめにします。同じ人に出続けた分の無駄は、運用の章で扱う絞り込みとセットで削ります。

【自社ページの守り】自社の商品ページに別の自社商品を出して流出を防ぐ方法

自社の商品ページに自社の別商品を出して、お客様の流出を防ぎます。

商品ページの下部には、競合の広告が並びます。せっかく検索や広告で連れてきたお客様が、そこから競合の商品に移ってしまいます。自社の商品同士で比べてもらえれば、購入も自社の中で完結しやすくなります。

解説動画では、この「守りの広告」をSPの商品ターゲティングの設計として紹介しました。自社商品同士は関連性が高く、SPでは1桁台のCPCで出せることもあります。SDでも、コンテキストターゲティングで自社商品を指定すれば同じ設計が組めます。SDでのCPCの水準は同じとは限らないため、自社の数値で確かめてください。

ただし、この配信は向き不向きがはっきり分かれます。

  • 向いている:カラー違いやギフトの本数違いなど、ニーズの近い商品が3〜4つ以上ある
  • 使えない:単品しか持っていない

購入リマーケティングは、すでに買った人にリピートや関連商品を提案する配信です。繰り返し買われる商品を持つなら、守りの配信に組み込みます。

【目的別】ターゲティングと入札の最適化の早見表

ここまでの3つを、1枚にまとめます。

スポンサーディスプレイ広告の目的使うターゲティング選ぶ入札の最適化まず見る指標
新規顧客の獲得競合商品やカテゴリーの指定、Amazonオーディエンスページの訪問数(認知を広げる段階はビューアブルインプレッション)クリック率、ブランド新規顧客
検討中の顧客の追客閲覧リマーケティングコンバージョン売上、TACOS
自社ページの守り自社商品の指定、購入リマーケティングコンバージョンCPC、売上

最初は、目的ごとにキャンペーンを分けましょう。1つのキャンペーンに混ぜると、どの目的で成果が出たのかを切り分けられないためです。

3つの目的のどこから始めるか、迷っていませんか。

LINK株式会社は、商品構成に合わせた広告のターゲティング設計を支援しています。無料相談にて、ご状況に合わせて3つの目的のどこから始めるかを一緒に整理します。

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スポンサーディスプレイ広告の設定手順とクリエイティブの作り方

目的が決まったら、画面の操作に落とします。ここでは公式ガイドの手順に沿って、つまずきやすい点を補います。

ディスプレイ広告キャンペーンを作る5ステップ

公式ガイドの手順を、実務の区切りで5つにまとめます。

  1. 作成画面を開く:広告コンソールで「キャンペーン」を開き、「キャンペーンを作成」から「ディスプレイ広告」を選びます。
  2. キャンペーンの基本を決める:キャンペーン名、期間、予算、入札の最適化を設定します。名前に3つの目的のどれかを入れると、後で見分けやすくなります。
  3. 広告グループと広告フォーマットを決める:広告グループに名前を付け、画像か動画かの形式を選びます。
  4. 宣伝する商品を選ぶ:在庫があり、購入できる状態の商品を選びます。
  5. ターゲティングを選んで開始する:目的に合うターゲティングを設定し、キャンペーンを開始します。

画面の項目名や並び順は、アカウントや時期によって変わることがあります。見当たらない項目は、公式ガイドの説明と照らし合わせてください。

クリエイティブは自動生成から始め、カスタム画像と動画は後から足す

SDの広告は、商品ページの情報から自動で作られます。広告用の画像をゼロから用意しなくても出せる、ということです。公式ガイドによると、何もしなくても入る要素と、あとから足せる要素は次のとおりです。

  • 自動で入る:商品詳細ページの商品画像、タイトル、星評価、プライムバッジ、価格
  • あとから足せる:ブランドロゴ、見出し、ライフスタイル画像、セールや割引のバッジ

カスタマイズは後からでも足せます。最初は自動のまま出し、クリック率を見てから画像や見出しを足すと手戻りがありません。

形式は、画像広告と動画広告から選べます。画像サイズや見出しの文字数、動画の比率などは、広告コンソールの入稿画面で最新の条件を確認してください。

動画を使うなら、縦型の素材に注意しましょう。インフルエンサーに作ってもらった縦動画は、商品ページには縦のまま載せられます。ただし広告で使えるかは面によって変わり、スポンサーブランド動画広告では、遷移先に商品詳細ページを選ぶと縦長が使えません。

縦のまま使えない面では、支援現場で横型に作り直しています。右側に縦動画を置き、左側をブランドロゴで埋める形です。SDで縦型を入稿できるかは仕様が変わるため、入稿画面で確認してください。

広告が配信されないときの確認手順

配信が始まらないときは、商品、広告の表現、設定の順に確認しましょう。

  • 商品:在庫切れや出品停止で、購入できない状態になっていないかを見ます。購入できなくなると、広告は自動的に止まります。
  • 広告の表現:画像や見出しが、Amazon Adsの広告ポリシーに沿っているかを見ます。出稿できない商品や表現は、最新のポリシーで確認しましょう。
  • 設定:予算や期間、入札額に無理がないか、キャンペーンが一時停止のままになっていないかを見ます。

成果が分かれるのは、配信が始まってからです。次は、広告費を無駄にしない運用の手順を見ていきます。

スポンサーディスプレイ広告で広告費を無駄にしない運用手順(除外、効果測定、予算の増減)

SDの運用サイクル。毎週の絞り込み、毎月のTACOS判定、セール期の3つ

図は、毎週・毎月・セール期の運用を1つの流れにしたものです。広告費を動かす判断は月に1回だけで、社内で担当と頻度を決めるときの叩き台に使えます。

SDの運用は、週次、月次、セール期で見るものが違います。ここでは絞り込み、指標、戻し方、増やし方、セール期の5つを順に整理します。

表示場所が広いぶん、配信先の絞り込みを週1回のルーティンにする

表示場所が広いSDは、配信先の絞り込みを週1回のルーティンにします。

公式ガイドによると、コンテキストターゲティングはブランド、価格、プライム配送の利用資格で絞り込めます。自社より極端に安い価格帯の商品ページや、狙っていないブランドの面に出ないよう外していく作業です。

解説動画でも述べているとおり、この作業はオートターゲティングだけのものではありません。部分一致やフレーズ一致のキーワード、SDのオーディエンスまで含め、すべての面を見て除外をかけます。

ここ2〜3年で、広告アカウントには自動で配信を広げる機能が増えました。そのぶん、意図しない配信が起きやすくなっています。設定時には、初めからチェックが入っている項目がないかを確かめる癖をつけましょう。

例えばSPの商品ターゲティングの「拡張」は、初期状態でチェックが入っていることがあります。外さないと、狙った商品以外の類似商品にも広く配信されます。

選べる項目や画面上の場所は、アカウントによって異なります。自社の広告コンソールで確認してください。

見る指標はクリック率とTACOS、SD単体のACOSだけで止めない

SDの良し悪しは、クリック率とTACOSの2つで判断しましょう。

クリエイティブの良し悪しは、まずクリック率(CTR:表示された回数のうちクリックされた割合)で見ます。広告の素材は、クリックされるかどうかが最初の関門だからです。

広告費の判断は、ACOSではなくTACOSで行います。例えば、アカウント全体の売上が100万円、うち広告経由が40万円、広告費が20万円だとします。2つの指標はこう変わります。

指標計算式この例での数字
ACOS広告費20万円 ÷ 広告経由の売上40万円50%
TACOS広告費20万円 ÷ 全体の売上100万円20%

同じ広告費でも、見る分母が変わるだけで印象がここまで変わります。

広告経由の売上だけで見ると厳しくても、全体では利益が残る水準のことがあります。SDはACOSが悪く見えやすい広告です。ACOSだけを見て止めると、自然検索の売上まで落ちることがあります。広告で販売個数を伸ばすことが、自然検索での売上を支えているためです。

成果が悪い月の戻し方は広告費の大きい順にCPCを下げる

TACOSが目標を超えた月は、広告費の大きい順にCPCを下げて戻します。

まず月に1回、ビジネスレポートの全体売上と、広告アカウントの広告費を突き合わせてTACOSを出しましょう。目標を20%に置いた場合、読み方は次のとおりです。

  • 実績が22%(目標を超えた):少しずつ広告を緩めます。
  • 実績が10%(目標を下回った):余力があります。売り残しを疑って踏み込みます。

超過した月は、要因と翌月の着地目標をセットで決めましょう。そのうえで、次の順にCPCを下げます。

  • キャンペーンを、広告費の消化が大きい順に並べます。
  • 消化の大きいキャンペーンのターゲティングから、CPCを下げていきます。
  • 入札を「アップ&ダウン」にしているなら、「ダウンのみ」へ切り替えます。

アカウント全体で戻すなら、最優先はSPのメインキーワードのCPCです。下げるときは急に止めず、1〜2ヶ月程度かけて徐々に戻します。広告費を大きく削ると、自然検索の売上まで連鎖して落ちることがあるためです。

広告費を増やすときは数日で一気に上げる、3つの手段

TACOSに余力がある月に広告費を増やすなら、数日で一気に上げます。

費用の章では、平時のSDはCPCを抑えて回すと整理しました。ここで扱うのは、TACOSが目標を下回り、売り残しが疑われる月の増額に限った話です。下げるときと上げるときで、速度を変えます。戻すときは時間をかけ、増やすときは数日で上げます。増やす手段は次の3つです。

  • CPCを上げる:SDでは、購入に近い検討中の顧客の追客から入札を上げます。
  • ターゲティングを増やす:新規顧客の獲得で、指定する競合商品やカテゴリーを増やします。
  • キャンペーンや広告の種類を増やす:まだ出していなければ、自社ページの守りの配信を足します。

3つを同時に動かすと、どれが効いたのか分からなくなります。上げた翌週には、クリック率とTACOSで結果を確かめましょう。

大型セールでは最終日の夜に入札を強める準備と、セール後の評価方法

大型セールでは、最終日の夜に入札を強める準備を事前にしておきます。

プライムデー、秋のプライムデー、ブラックフライデーでは、先行セールより本セールに人が集まる傾向があります。特に最終日の21〜24時は、駆け込みで購買が集中しやすい時間帯です。いずれも支援現場での実感で、公式の統計ではありません。

この時間帯は入札の競争も激しくなり、事前設定のままでは表示の機会を失いがちです。担当者の頑張りに頼らず、入札を引き上げる時間をあらかじめシフトとして組みます。入札を上げてもTACOSの目標に収まるよう、上限は先に決めておきましょう。

セールの評価は、期間中の売上だけで行いません。次の3点で見ます。

  • 期間中の売上
  • 期間後の検索順位
  • 期間後の、自然検索での売上水準

比べる相手は通常期ではなく、前回参加したセールです。

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スポンサーディスプレイ広告の効果が頭打ちになったら、商品ページの画像とレビューを見直す

除外と入札を整えても成果が伸びないときは、広告の外に原因があることがあります。SDの広告は商品ページの素材でできているため、ページの改善がそのまま広告の成果に効きます。

広告に表示されるメイン画像は、クリック率と購入率の両方に効く

SDの広告に使われるメイン画像は、クリック率と購入率の両方に効きます。

自動で作られるSDの広告には、商品詳細ページの商品画像が使われます。メイン画像はクリック率に加えて、購入率にも大きく影響します。

これに対して、サブ画像が効くのは購入率だけです。だからSDの成果を上げたいときは、メイン画像から着手します。支援の現場で2026年7月時点に最も注力していた打ち手も、メイン画像の改善です。

星評価とレビュー数で購入率が変わる理由と、まず越えたい10件の目安

SDの広告には星評価も表示されるため、レビューの状態が購入率を左右します。

レビュー数と購入率の関係は、直線ではなく階段状です。支援現場の感覚では、0件から1件、9件から10件、そして100件に届くあたりで購入率が跳ねます。中でも最初に越えたいのが10件の壁です。

星の表示も見ます。星4の表示が星4.5に変わると、購入率はおおむね1.2倍程度になります。これは解説動画でも述べている支援現場での実感です。レビューを増やす施策は規約の範囲内に限ります。特典や割引と引き換えにレビューを依頼するのは、Amazonの規約違反です。

広告運用だけを外注しても成果が頭打ちになる理由

広告の設定だけを磨いても、広告効率には限界があります。

例えば単価1万円の商品で、CPCが100円、購入率が10%だとします。10クリックで1個売れるので、広告費1,000円で売上は1万円です。購入率が2倍になれば、同じ広告費1,000円で売上は2万円になり、広告効率も2倍です。広告の設定を1円も触らずに、効率が上がる計算です。

外注を検討するときも、この構造を前提にします。広告運用だけを切り出して依頼すると、成果が頭打ちになりやすいのが支援現場での実感です。依頼先を選ぶ際は、対応範囲に商品ページの改善が含まれるかを確認してください。

あわせて、ページを直すには商品ページの編集権限が必要です。他社の商品ページに出品する相乗りではなく、アカウント本体を扱える構成かも契約前に確かめます。

※依頼先の選び方はAmazon広告運用代行の費用相場は?11社の料金比較と選び方7軸もどうぞ。

広告だけでは、成果が伸びなくなっていませんか。

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Amazonスポンサーディスプレイ広告のよくある質問

スポンサーディスプレイ広告とディスプレイ広告は同じものですか?

スポンサーディスプレイ広告の名称が「ディスプレイ広告」に変わりました。Amazon Adsの公式ページで、名称の変更と、包括的なディスプレイ広告ソリューションへの統合が案内されています。

すでに出している広告はそのまま続くため、こちらで何かをする必要はありません。新しく作るときは「キャンペーン」→「キャンペーンを作成」→「ディスプレイ広告」から進みます。

ブランド登録をしていなくてもスポンサーディスプレイ広告は出せますか?

公式ガイドでは、対象はブランド登録済みの取引企業や大口出品者です。自社が対象かどうかは、広告コンソールで「ディスプレイ広告」を選べるかどうかで分かります。

選べない場合は、ブランド登録か出品プランのどちらかを満たしていません。ブランド登録の状況と、出品プランが大口かどうかを確認してください。

スポンサーディスプレイ広告は1日いくらから始められますか?

最低出稿額はないため、少額から始められます。公式ガイドにも、最低費用要件がないと記載されています。

大切なのは下限より上限です。原価から広告費の枠を逆算し、TACOSの目標の範囲で日予算を決めます。公式ガイドの推奨日予算はドル建てなので、日本円の目安には使いません。

スポンサープロダクト広告とどちらを優先すべきですか?

先にSPです。購入にいちばん近い検索中の人を取り切るほうが、広告費あたりの効率は高くなります。

SPを回して自社のTACOSが見えてから足すと、SDにいくらまで使ってよいかを決められます。最終的には、SP、SB、SBV、SDを漏れなく設定する形を目指します。

クリック課金とvCPMはどちらを選べばよいですか?

目的で選びます。クリックや購入を増やしたい追客や守りでは、クリックごとに払うCPCが考え方として合います。表示を広げたい新規顧客の獲得では、表示回数に払うvCPMも候補です。

課金方式は自分で選べます。どの最適化と組み合わせられるかだけ、作成画面で確認してください。どちらを選んでも、成果を測るのはTACOSです。

スポンサーディスプレイ広告のACOSが高いときは止めるべきですか?

ACOSだけで止めず、TACOSで判断しましょう。SDは、広告経由の売上だけで見ると割高に見えやすい広告です。止めると、自然検索の売上まで落ちることがあります。

TACOSが目標を超えているなら、広告費の大きいキャンペーンからCPCを下げます。1〜2ヶ月程度かけて、徐々に戻すのが安全です。

Amazon DSPとは何が違いますか?

運用の形と最低出稿額が違います。スポンサー広告のディスプレイ広告はセルフサービスで、最低出稿額の要件がありません。Amazon DSPのマネージドサービスは、通常最低50,000ドルの費用が必要と公式ページにあります。

※詳しくはAmazon DSPとは?できること・費用・始め方を完全解説へ。

スポンサーディスプレイ広告の効果が出るまで、どのくらいの期間を見ればよいですか?

日次の数字で判断せず、1週間単位でまとめて見ます。日ごとの売上や広告費はぶれるため、短い期間では良し悪しを見誤りやすいためです。

何週間で結果が出るかは、商材や配信面によって変わるため一律には言えません。週次でクリック率と絞り込みを確認し、月次でTACOSを判定する流れで追ってください。

まとめ:Amazonスポンサーディスプレイ広告はSPの次に目的を決めて足す広告

スポンサーディスプレイ広告は、SPで検索している人を取り切ってから、目的を決めて足す広告です。最初の一歩は、追客か守りのどちらか1つでキャンペーンを作ることです。1週間単位で数字を見て、除外と入札を整えながら広げてください。

SDを足すべきか、どこまで広告費をかけるべきか迷っていませんか。

LINK株式会社は、Amazon広告と商品ページを横断して支援しています。

  • SP、SB、SDを含む広告全体の設計と、TACOSを軸にした予算の組み立て
  • 目的別のターゲティングと、週次の除外や入札の見直し
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参照した一次情報・公式情報
  • Amazon Ads「スポンサーディスプレイ広告」(名称変更と既存キャンペーンの扱い。2026年9月13日確認)
  • Amazon Ads「ディスプレイ広告」(表示場所、最低出稿額、Amazon DSPとの違い。2026年9月13日確認)
  • Amazon Ads「ディスプレイ広告について知っておくべきことすべて」(利用条件、課金方式、ターゲティング、入札の最適化、クリエイティブ、作成手順。2026年9月13日確認)
記事監修
  • 公開日:2026年9月13日 / 最終更新日:2026年9月13日
  • 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
  • 本記事はAmazon Adsの公式情報、およびLINK株式会社の支援実績データを基に作成しました。

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