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AmazonのACOSとは?目安に業界平均が使えない理由と、自社の利益率からの決め方【2026年最新版・元Amazon出身者監修】

2026 9/13
2026年6月1日 2026年9月13日
AmazonのACOSとは?目安に業界平均が使えない理由と、自社の利益率からの決め方【2026年最新版・元Amazon出身者監修】

AmazonのACOSの目安は業界平均ではなく自社の利益率で決まる。出し方と改善手順を元Amazon出身者が解説。

「ACOSが38%と出ているが、高いのか低いのか判断できない……」
「高い気がして絞ったら、広告以外の売上まで落ちた……」

元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、AmazonのACOSの読み方と目標値の決め方を解説します。Amazon広告の管理画面に数字は出ているのに、それが良いのか悪いのかを判断する物差しがない。この状態でよく検索されるのが「ACOSの平均」ですが、Amazon Ads公式は平均値を公表していません。本記事では業界平均を探すのをやめ、自社の利益率から目標ACOSを出す手順を、実務の流れに沿って整理しました。読み終えるころには、目の前の数字が高いか低いかを、自社の原価から判定できるようになるはずです。

この記事のまとめ

  • ACOS(広告費売上高比率)は、広告経由の売上に対する広告費の割合です。
  • Amazon Ads公式は「優れたACOSの決定的な数字はない」と明記しています。
  • 判定の基準は、原価と手数料を引いた後に残る利益率です。ここを超えると赤字になります。
  • ACOSが50%でも、全体売上に対する広告費の比率(TACOS)が低ければ利益は残ります。
  • 広告費は金額ではなく比率で決めます。金額で固定すると、伸びた月も落ちた月も損をします。

広告費の決め方については、解説動画でも取り上げています。

競合に勝てるAmazon広告戦略TOP5
目次

AmazonのACOSに業界平均はない。高いか低いかは自社の利益率で決まる

自社の目標ACOSを原価率・損益分岐ACOS・目標ACOSの3ステップで出す図

ACOSの良し悪しを決めるのは、業界平均ではなく自社の利益率です。

Amazon Ads公式は「優れたAmazon ACOSの決定的な数字はありません」と明記しています。理由として挙げられているのは、業界・会社の規模・キャンペーンの頻度によって変わることです。数値そのものが状況依存だという説明です(出典:Amazon Ads「広告費売上高比率(ACOS)とは?」)。つまり、探しても見つからないものを探している状態になりやすい論点です。

目標ACOSの上限は利益率。超えると広告経由の注文ほど赤字になる

ACOSが利益率を上回った時点で、その広告は売れば売るほど赤字になります。

Amazon Ads公式も、利益を維持するにはACOSが利益率より低くなければならないと説明しています。ここでいう利益率は、販売価格から原価とAmazonの手数料を引いた後に残る割合のことです。この境目の数値を損益分岐ACOSと呼びます。

数字で見ると分かりやすくなります。販売価格3,000円で、原価と手数料を引いた後に1,425円(47.5%)残る商品があるとします。この商品の損益分岐ACOSは47.5%です。ACOSが47.5%を超えたら、広告経由の注文は1件ごとに損失を出しています。

【原価率別】自社の損益分岐ACOSと目標ACOSの出し方

損益分岐ACOSは、原価率が分かれば数分で出せます。

販売価格を100%として、原価率とAmazonの手数料率を引いた残りが利益率です。その利益率がそのまま損益分岐ACOSになります。さらに手元に残したい利益を引けば、日々の運用で追う目標ACOSが出ます。

原価率広告費を引く前の利益率損益分岐ACOS利益を15%残す場合の目標ACOS
10%67.5%67.5%52.5%
20%57.5%57.5%42.5%
30%47.5%47.5%32.5%
40%37.5%37.5%22.5%
50%27.5%27.5%12.5%
AmazonのACOSの目標値を原価率から逆算した表です。販売手数料10%・FBA配送料12.5%として試算しています。手数料の実額はカテゴリー・サイズ・重量で変わるため、自社商品の実額はFBA料金シミュレーターで確認してください。

この表で目を引くのは、原価率50%の行です。目標ACOSが12.5%まで下がります。原価の重い商材は、広告に回せる余地がそもそも小さいということです。逆に原価率10%前後の商材なら、ACOSが50%を超えていても利益が残る場合があります。

同じ「ACOS 50%」でも、商材によって意味がまったく違うわけです。なお、手数料率は前提として置いた数値にすぎません。Amazonの販売手数料はカテゴリーごとに異なり、FBA配送代行手数料はサイズと重量で変わります。表の数値をそのまま基準にせず、自社商品の実額に置き換えて計算しましょう。

カテゴリーで変わるのはACOSではなく、アカウント全体の広告費比率

「食品はACOS何%」といった業界別の基準は、私たちは置いていません。

カテゴリーによって差が出るのは、個々の広告のACOSではありません。アカウント全体の売上に対する広告費の比率のほうです。支援の現場では、食品は比較的低い水準に収まりやすい傾向があります。一方でサプリメントや化粧品は原価率が低いぶん広告の競争が激しく、高い水準になることも珍しくありません。

多くの事業者は、おおむね10〜20%の範囲に収まります。ただしこの幅は支援現場で見ている実感値であり、業界統計ではありません。そのまま目標に置くのではなく、自社の原価計算から出した目標と突き合わせる材料として使ってください。

「平均20〜30%」という数字を基準にしない理由

よく見かける「ACOSの平均は20〜30%」という数字には、出どころがありません。

前述のとおり、Amazon Ads公式は平均値を公表していません。実際、Amazonのセラーフォーラムには「皆様の全商品のACOSは何%くらいですか?」という出品者の投稿があります。しかもこの投稿が、検索結果の上位に表示されます。公表された平均が存在しないため、出品者同士で聞き合っているのが実態です。

仮に平均が20〜30%だとしても、原価率50%の商材にとっては赤字ラインです。平均を目標に置いた瞬間、自社の損益から切り離された数字を追うことになります。目標は他社との比較ではなく、自社の利益率から決めましょう。

「自社の目標ACOSを何%に置けばいいか決められない」という方へ。

原価率・手数料・残したい利益は商材ごとに違うため、目標値も一律には決まりません。LINK株式会社では、商品ごとの損益を確認したうえで、広告に回せる枠の考え方から一緒に整理します。

LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームです(売上向上実績100社以上※お客様実績に基づく参考値)。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。

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AmazonのACOSとは?計算式とセラーセントラルでの確認場所

ACOSの定義と読み方

ACOSとは、広告経由の売上に対して広告費が何%かかったかを示す指標です。

正式には広告費売上高比率(Advertising Cost of Sales)といいます。読み方は「エイコス」「エーコス」のどちらでも通じます。Amazon Ads公式では、クリック課金型の広告の費用対効果を測る指標と説明されています。数値が低いほど、少ない広告費で売上を作れている状態です。

ACOSの計算式と計算例

ACOS(%)= 広告費 ÷ 広告経由の売上 × 100

広告費10万円で広告経由の売上が40万円なら、ACOSは25%です。同じ広告費で売上が20万円しかなければ50%になります。分母が「広告経由の売上」である点が重要で、自然検索で売れたぶんは含まれません。ここを取り違えると、後述するTACOSとの違いが分からなくなります。

ACOSに含まれていない費用

ACOSの分子は広告費だけで、原価も手数料も含まれていません。

商品の原価、Amazonの販売手数料、FBA配送代行手数料、返品にかかるコスト。これらはどれもACOSの計算式に入っていません。ACOSは「広告の効率」を測る指標であって、「利益が出ているか」を測る指標ではないということです。

ここを取り違えると、ACOSが20%だから健全だ、といった判断をしてしまいます。原価率の高い商材なら、ACOS 20%でも赤字になり得ます。だからこそ、前章のように自社の利益率と突き合わせる必要があります。

セラーセントラルのどこでACOSを確認するか

ACOSはキャンペーンマネージャーで確認できます。

セラーセントラルの「広告」からキャンペーンマネージャーを開くと、キャンペーン単位の一覧に表示されます。見当たらない場合は、表示項目のカスタマイズで列を追加してください。キャンペーン単位だけでなく、広告グループやキーワード単位でも同じ指標を追えます。

画面の構成や項目名は更新されることがあります。見つからないときは、セラーセントラルのヘルプで最新の画面案内を確認するのが確実です。

ROAS・TACOSとの使い分け

3つの指標は、見ている範囲と表し方が違うだけです。

Amazon ACOSと関連指標計算式見ている範囲主に使う場面
ACOS広告費 ÷ 広告経由の売上 × 100広告だけキャンペーン単位の採算判定
ROAS広告経由の売上 ÷ 広告費 × 100広告だけ倍率で伸びを見たいとき
TACOS広告費 ÷ アカウント全体の売上 × 100自然検索を含む全体事業として利益が残るかの判断
AmazonのACOSとROASは同じ数字を割合と倍率で表したもので、互いに逆数の関係です。

TACOS(Total ACOS)は、アカウント全体の売上に対する広告費の比率です。広告経由だけでなく、自然検索で売れたぶんも分母に含めます。広告の効率を見るのがACOS、事業として利益が残るかを見るのがTACOSと整理すると迷いません。

※ROASの側から倍率で見たい方はAmazon広告のROASの目安は?カテゴリー別の相場と原価率からの逆算方法もどうぞ。

ACOSが50%でも利益が残ることがある。全体はTACOSで見る

ACOSだけで広告費を絞ると自然検索の売上まで縮小する悪循環を示した図

広告のACOSが高くても、アカウント全体で見れば健全なことがあります。

ACOS 50%でもTACOS 20%なら利益が残る計算例

実際の数字で見てみます。あるアカウントの1ヶ月の実績が次のとおりだとします。

  • アカウント全体の売上:100万円
  • うち広告経由の売上:40万円
  • うち自然検索の売上:60万円
  • 広告費:20万円

このときACOSは20万円÷40万円で50%です。広告経由の売上の半分が広告費なので、これだけ見れば効率が悪く見えます。ところが全体で見ると、100万円の売上に対する広告費は20万円です。つまりTACOSは20%で、多くの商材で利益が残る水準になります。

私たちが支援に入るときも、広告アカウント単体のACOSだけで良し悪しを決めることはしません。自然検索の売上を含めた全体で、広告費が何%かを見ます。ここを見ずにACOSだけを追うと、次のような判断ミスが起きます。

ACOSだけを見て広告費を絞ると、自然検索の売上まで落ちる

広告を絞ると、広告費がかかっていない売上まで一緒に縮みます。

Amazonで広告を出す大きな目的は、販売個数を伸ばして自然検索での売上を取りにいくことです。広告で売れた実績は検索順位に反映され、その順位が自然検索の売上を生みます。上の例で「ACOS 50%は高すぎる」と判断して広告費を大きく削ると、販売個数が落ちて順位が下がります。結果として、60万円あった自然検索の売上まで縮小していきます。

そして売上が落ちた結果、全体に対する広告費の比率は逆に上がります。効率を良くするつもりの操作が、事業全体では悪化を招くという循環です。冒頭の「絞ったら広告以外の売上まで落ちた」は、この構造で起きています。

広告費を落とすときは、一度に大きく削らないことが大切です。私たちがコストを下げる場合も、1ヶ月から2ヶ月かけて段階的に調整します。自然検索の売上がどう動くかを見ながら、着地点を探していきます。

「広告費を下げたら売上が全部落ちるのではないか」と迷っている方へ。

どこまでなら削ってよいかは、自然検索の売上構成と商品ごとの損益を見ないと判断できません。LINK株式会社では、アカウント全体での広告費比率の見方から一緒に整理します。

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広告費は金額ではなく比率で決める。許容CPAを基準にしない理由

広告予算は月10万円のような金額ではなく、売上に対する比率で決めます。

金額で固定すると、伸びた月も落ちた月も損をする

広告費を金額で握ると、どちらに転んでも損をします。

月商100万円のアカウントで、広告費を10万円と決めたとします。季節要因や順位上昇で、ある月の売上が150万円まで伸びたとします。それでも予算が10万円で固定されていれば、そこから先の伸びを取りにいけません。売れているタイミングで売上の機会を逃すことになります。

逆に売上が70万円まで落ちた月も問題です。広告費は10万円のままなので、全体売上に対する比率は上がります。売上が下がっているのに広告費だけが重くなり、赤字に近づきます。金額で固定すると、この2つのリスクを同時に抱えることになります。

比率で握っておけば、売上が伸びた月は自動的に使える枠が増えます。落ちた月は自動的に絞られます。運用代行に任せる場合も、金額ではなく比率で合意しておくほうが、双方の判断がぶれません。

AmazonではLTVや許容CPAを運用の基準に置かない

Amazonの運用では、LTVや許容CPAをあまり設定しません。

LTV(顧客生涯価値)は、1人の顧客が取引期間全体でもたらす売上を指します。許容CPAは、1件の注文獲得にかけてよい広告費の上限です。自社ECの広告運用では、この2つを基準に予算を組むのが一般的です。

ただしAmazonは、購入者との接点を出品者が持ちにくい設計です。リピート施策を自社で組み立てにくいため、LTVを前提にした投資回収の設計が成り立ちにくくなります。その代わりに私たちが使うのが、原価計算のなかで広告費の上限を決めるやり方です。支援先の原価を確認したうえで上限比率を決め、その範囲内で売上を最大化していきます。

上限比率の出し方と、目安として置く水準

上代から原価・手数料・配送料・残したい利益を引いた残りが、広告に使える枠です。

支援現場では、おおむね25%程度を一つの目安に置くことが多いものの、原価率や配送条件によって上下します。原価の重い商材ではこれより低くなりますし、粗利の厚い商材ではもう少し踏み込める場合もあります。実際にどの水準が適切かは商材と事業フェーズで変わるため、個別にお問い合わせください。

重要なのは、この比率を先に決めておくことです。決めないまま運用を始めると、広告費が増えたときに「増やすべきか止めるべきか」の判断基準がありません。

「広告費の上限を何%に置けば妥当なのか分からない」という方へ。

上限比率は原価構成と事業フェーズで変わるため、他社の数値をそのまま当てはめることができません。LINK株式会社では、貴社の原価と目標から、上限比率の置き方を一緒に整理します。

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事業フェーズで目標は変わる。立ち上げ期に低いACOSを求めない

立ち上げ期20%程度から利益回収期10%前後へ広告費比率を下げる推移の図

同じ商品でも、立ち上げ期と利益回収期では目標値が変わります。

立ち上げ期は踏み込み、回収期は絞る

立ち上げのフェーズでは、広告費の比率を高めに設定して踏み込みます。

新しく出した商品には販売実績もレビューもなく、自然検索での露出がほぼありません。この段階では、損益がトントン、あるいは多少の赤字を覚悟してでも販売個数を作りにいきます。支援現場では、アカウント全体の売上に対して20%程度まで踏み込むことがあります。

一方、月商が数百万円から1,000万円規模まで育った段階で赤字を踏み続けるのは現実的ではありません。この段階では比率を10%前後まで下げます。粗利の厚い商材ならさらに低い水準で運用し、決まった予算のなかで効率を高めていきます。フェーズが変われば、追う数字も変えましょう。

これらの比率は支援現場で置いている水準であり、業界統計ではありません。目安として使い、自社の原価計算と突き合わせて判断してください。

投資フェーズは「期間」を先に決める

赤字を踏む期間を、始める前に決めておきましょう。

立ち上げから3ヶ月、あるいは半年といった形で期間を区切ります。その間は投資フェーズと決めて広告費を踏み続けます。期間を決めずに始めると、毎月の数字を見るたびに続けるか止めるか迷うことになります。判断が揺れると踏み込みも中途半端になり、投資も回収も達成できません。

目指す事業規模と初期投資の予算によって、適切な期間は変わります。先に期間と上限比率の2つを決めてから運用を始めるのが、迷いを減らす一番の方法です。

「いま投資フェーズなのか、回収フェーズなのか判断がつかない」という方へ。

フェーズの見極めは、商品の販売実績・順位・在庫の状況をあわせて見る必要があります。LINK株式会社では、いまどの段階にあり、どこまで踏み込むかの考え方を一緒に整理します。

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ACOSが高いときの切り分け方。広告の中と外のどちらに原因があるか

ACOSが目標を超えている原因は、広告の中と外のどちらかにあります。

ACOSは「クリック単価 ÷ 購入率 ÷ 平均単価」に分解できます。つまり、クリックが高くつきすぎているか、クリック後に買われていないかのどちらかです。前者が広告の中、後者が広告の外の問題になります。この切り分けをせずに入札だけを触ると、直らない原因を触り続けることになります。

広告の中に原因があるケース。検索語句と入札単価

買う気のない検索語句に課金しているケースが最も多く見られます。

オートターゲティングは関連性のある語句を広く拾うため、購入意図の薄い語句にも表示されます。検索語句レポートを見ると、クリックだけ発生して注文が0件の語句が並んでいることがあります。ここを除外しないまま入札を上げると、無駄なクリックの単価だけが上がります。

入札単価が商品単価と釣り合っていない場合もあります。単価の低い商品に高いクリック単価を払えば、購入率が良くてもACOSは合いません。まずは検索語句レポートで無駄を止め、次に入札を調整する順番が基本です。

広告の外に原因があるケース。商品ページと在庫

購入率が2倍になれば、広告を1円も触らずにACOSは半分になります。

クリックは取れているのに注文にならない場合、原因は商品ページ側にあります。メイン画像で商品が伝わっているか、サブ画像が使用シーンや仕様の疑問に答えているかを見ます。あわせて、価格が競合と比べて不利になっていないかも確認しましょう。メイン画像はクリック率にも購入率にも効く一方、サブ画像が効くのは購入率だけです。

在庫も見落としがちな要因です。在庫が切れかけている商品に広告を回しても、購入につながらないまま費用だけが出ていきます。ACOSが急に悪化したときは、まず在庫とカート獲得の状況を確認しましょう。

管理画面で見えている症状原因のありか最初に見る場所
クリックは多いが注文が少ない広告の外商品ページの画像と価格
注文はあるがクリック単価が高い広告の中検索語句レポートと入札額
特定の語句だけ費用が突出広告の中検索語句レポートの除外設定
ある時期から急に悪化した広告の外在庫状況とカート獲得
表示回数がそもそも少ない広告の中入札額と予算の消化状況
AmazonのACOSが目標を超えたときに、症状ごとに最初に確認する場所を整理したものです。複数が同時に起きている場合は、費用の大きいものから確認してください。

※商品ページ側の改善から手を付けたい方はAmazon商品ページの作り方9ステップ完全ガイドもどうぞ。

ACOSを目標に寄せる4ステップ

オート実測・クリック単価調整・除外とマニュアル化・メニュー別設計の4ステップ図

目標ACOSを決めたら、あとは実測して入札で寄せていく作業です。

STEP1:オートターゲティングで1〜2週間回して実測する

最初はスポンサープロダクト広告のオートターゲティングだけで構いません。

何から始めるか迷う段階で、キャンペーン構成を作り込む必要はありません。オートターゲティングを1週間から2週間走らせましょう。その期間の広告費と広告経由の売上から、ACOSを算出しましょう。ここで出た数値が調整の出発点になります。

STEP2:目標に届かなければクリック単価を上げる

ACOSが目標を大きく下回っているときは、クリック単価を上げます。

直感に反するかもしれませんが、ACOSは低ければ低いほど良いわけではありません。目標が25%なのに実測が10%で止まっているなら、売れる機会を取り残している状態です。まだ広告費をかけられる余地があるのに、露出が足りていません。

逆に目標を超えすぎている場合は、クリック単価を10円・20円といった単位で下げます。一度に大きく動かさず、1週間から10日のまとまった期間で結果を見ながら繰り返しましょう。数日で判断すると、たまたまの変動に振り回されます。

STEP3:除外設定と、効率の良い語句のマニュアル化

運用に慣れてきたら、除外とマニュアルターゲティングを加えます。

検索語句レポートを見て、クリックだけで注文につながっていない語句を除外します。同時に、効率良く売れている語句をマニュアルターゲティングへ切り出し、そこに予算を寄せます。この2つを1ヶ月から2ヶ月かけて進めると、同じ広告費でも成果が変わってきます。

※設定手順から確認したい方はAmazon スポンサープロダクト広告とは?売上最大化への7ステップ完全ガイドもどうぞ。

STEP4:広告メニュー別にクリック単価を設計する

広告メニューごとに、クリック単価の方向を変えます。

Amazonの主要な広告メニューは4つです。スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、スポンサーブランドビデオ広告、スポンサーディスプレイ広告があります。予算配分の目安は、スポンサープロダクト広告に6〜7割です。スポンサーブランド系に2割、スポンサーディスプレイ広告に1割程度を配分します。

私たちがよく取るのは、メニューごとにクリック単価の方向を変える設計です。効率の出やすいスポンサープロダクト広告は単価を上げ、効率が出にくいビデオ広告やディスプレイ広告は下げます。効率が悪いメニューを止めるのではなく、単価を下げたうえで出し続けます。こうすれば接点を広く取りながら、アカウント全体の効率を保てます。

なお、商材によって効率の出やすいメニューは異なります。自社の実績を見ながら、どのメニューに予算を寄せるかを決めましょう。

運用代行に任せている場合のACOSレポートの見方

ACOSだけが並んだレポートは、事業の成果を表していません。

広告経由の売上だけを取り出した数値が良くても、全体で利益が残っているとは限りません。月次のレポートに、アカウント全体の売上と広告費の比率が併記されているかを確認してください。併記がなければ、次回から出してもらうよう依頼するのが確実です。

あわせて、目標ACOSの根拠も確認しておきましょう。その数値が自社の原価から逆算されたものか、一般的な目安を置いただけかで、レポートの意味が変わります。契約前であれば、この点を質問しておくと運用方針の考え方が分かります。

「手順は分かったが、自社のどこで詰まっているか特定できない」という方へ。

入札なのか、検索語句なのか、商品ページなのか。詰まりどころは、実際のアカウントを見ないと切り分けられません。LINK株式会社では、どこから手を付けるかの考え方を一緒に整理します。

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AmazonのACOSに関するよくある質問

AmazonのACOSの平均はどのくらいですか?

公表された平均値はありません。Amazon Ads公式は「優れたAmazon ACOSの決定的な数字はありません」と明記しています。業界・会社規模・キャンペーンの頻度によって変わるためです。

Web上でよく見かける「20〜30%」という数値には出どころがありません。原価率の異なる商材にそのまま当てはめると判断を誤ります。平均を探すのではなく、自社の利益率から目標を出してください。

ACOSは何%を目指せばよいですか?

販売価格から原価とAmazonの手数料を引いた後に残る利益率が上限です。この数値を損益分岐ACOSと呼びます。これを超えると広告経由の注文は赤字になります。

実際の目標値は、損益分岐ACOSからさらに残したい利益を引いた数値です。原価率30%の商材で利益を15%残したい場合、目標ACOSはおよそ32.5%が一つの目安になります。

ACOSとROAS・TACOSはどう使い分けますか?

ACOSとROASは同じ数字を割合と倍率で表したもので、TACOSだけ見ている範囲が違います。ACOSとROASの分母・分子は互いに逆で、どちらも広告経由の売上だけを対象にしています。

TACOSは自然検索を含む全体売上に対する広告費の比率です。キャンペーン単位の採算はACOS、事業として利益が残るかはTACOSで判断すると整理しやすくなります。

AmazonのACOSはどこで確認できますか?

セラーセントラルの「広告」からキャンペーンマネージャーを開くと確認できます。キャンペーン単位の一覧に表示され、広告グループやキーワード単位でも同じ指標を追えます。

一覧に見当たらない場合は、表示項目のカスタマイズで列を追加してください。画面構成は更新されることがあるため、最新の案内はセラーセントラルのヘルプで確認するのが確実です。

ACOSが低いのに利益が残らないのはなぜですか?

広告経由の比率が低くても、全体の広告費比率が高い場合があります。自然検索の売上が小さく、売上の大半を広告に依存している状態では、ACOSが低くても事業としては重い構造です。

もう一つ多いのが、原価率が高くACOSの上限がそもそも低い商材です。ACOS 20%でも、目標が12.5%の商材にとっては赤字になります。判断は必ず自社の利益率と突き合わせて行いましょう。

セール期間のACOSは参考になりますか?

通常期の基準とは分けて見てください。セール期間は競合の出稿が増えてクリック単価が上がりやすく、同時に購入率も普段より高くなります。両方が同時に動くため、通常期と同じ物差しでは評価できません。

あわせて、割引によって手元に残る利益率が下がる点にも注意が必要です。セール期は目標ACOSを通常より低めに置いて運用すると、利益を削りすぎずに済みます。

まとめ

AmazonのACOSに、探すべき業界平均はありません。判断の基準になるのは、原価と手数料を引いた後に残る自社の利益率です。そこから目標値を出せば、目の前の数字が高いか低いかは自分で判定できます。あわせてアカウント全体の広告費比率も見ておくと、絞るべきか踏み込むべきかの判断を誤りにくくなります。

ACOSの目標値と広告費の枠を、自社の数字で決めたい方へ。

目標ACOSは原価構成と事業フェーズで変わるため、他社の数値をそのまま使うことができません。LINK株式会社では、商品ごとの損益と全体の広告費比率の両面から、運用設計の考え方を一緒に整理します。

LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームです(売上向上実績100社以上※お客様実績に基づく参考値)。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。

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参照した一次情報・公式情報
  • Amazon Ads「広告費売上高比率(ACOS)とは? 計算とポイント」
  • Amazon セラーセントラル「広告キャンペーンマネージャー」
  • Amazon「FBA料金シミュレーター」
記事監修
  • 公開日:2026年6月1日 / 最終更新日:2026年9月3日
  • 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
  • 本記事はAmazon公式ヘルプおよびAmazon Adsの公開情報、ならびにLINK株式会社の支援実績データを基に作成しました。

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