Amazon広告のCPC相場は推奨入札額で確認。上限CPCの計算式と入札判断の3区分を元Amazon出身者が解説。
「ネットで調べてもCPCの相場が記事ごとに違い、判断できない……」
「推奨入札額どおりに入れていたら、広告費が利益を食っていた……」
元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、Amazon広告のCPC相場の見方を解説します。結論から言えば、CPCは商材・キーワード・時期で大きく変わり、判断に使う数字は2つだけです。市場の実勢を映す「推奨入札額とその範囲」と、自社が払える上限である「上限CPC」の2つです。たとえば平均単価5,000円で10クリックに1回売れ、売上の25%まで広告に回せる商品なら、上限CPCは125円です。読み終えるころには、自社の入札額が高いのか妥当なのかを、自分の数字で社内に説明できるはずです。
この記事のまとめ
- Amazon広告のCPC(クリック単価。広告が1回クリックされたときに支払う金額)の相場は、管理画面の推奨入札額とその範囲で確かめます。
- 自社が払える上限は上限CPC=平均単価×CVR(購入率)×目標ACOS(広告経由の売上に対する広告費の比率)で計算します。
- 推奨入札額と上限CPCを突き合わせ、キーワードごとに入札する・絞る・見送るを決めます。
- 調整は10〜20円単位で週次に行い、広告費全体は月次でTACOS(アカウント全体の売上に対する広告費の比率)を見て判断しましょう。
Amazon広告の考え方については、解説動画もあります。
Amazon広告のCPC相場は、推奨入札額とその範囲で確認する

CPCの相場は、商材・キーワード・時期で大きく変わります。自社の相場は管理画面の推奨入札額とその範囲で確かめ、自社の上限CPCと突き合わせて判断しましょう。
CPC(クリック単価)とは。入札額は支払う上限で、実際の単価はオークションで決まる
CPC(クリック単価)とは、広告が1回クリックされたときに支払う金額のことです。
スポンサープロダクト広告はクリック課金で、月額料や前払い料金はありません。押さえたいのは、次の2つの数字が別物だという点です。
- 入札額:クリック時に支払う上限額。実際のクリック単価は、入札額以外の要素も含めてオークションで決まる(出典:Amazon Ads「CPC(クリック単価)とは何ですか?」)
- 管理画面の「CPC」列:実際に支払った平均値。合計費用÷合計クリック数で計算する(出典:Amazon Ads「スポンサープロダクト広告のベストプラクティス」)
では、その相場はどこで分かるのでしょうか。
ネットの「◯円〜◯円」の相場表を、自社の入札判断に使わない理由
ネットの相場表の金額は、自社の入札判断には使えません。
ネット上には具体的な金額を並べた相場表もありますが、出典が示されていないものも多くあります。数字の幅も資料ごとに大きく違います。
そもそもCPCは、前の見出しのとおりオークションで決まる、個別の要素が大きい数字です。他社のCPCがいくらかは、自社の入札の妥当性を判断する材料になりません。
使うべきなのは、自社の商品とキーワードに対してAmazonが出す数字です。
自社カテゴリーの実勢を「推奨入札額とその範囲」で確認する手順
自社カテゴリーの実勢は、キャンペーンマネージャーの推奨入札額とその範囲で確認しましょう。
推奨入札額と入札範囲は、過去7日間にインプレッションを獲得した類似する広告の入札額をもとに計算されます。オークションの状況に応じて毎日更新されるため、確認した日の実勢と考えてください。(出典:Amazon Adsサポートセンター「入札を理解する」2026年9月27日確認)
確認場所は、キャンペーンの作成画面です。作成後も、キャンペーンマネージャーの「ターゲティング」タブで確認できます。
注意したいのは、推奨入札額が「他社がいくら入れているか」の概算で、「自社がいくら払ってよいか」ではない点です。混同すると、推奨どおりに入れて利益を削ることになります。
【広告メニュー別】SP・SB・SBV・SDでCPCの出方が変わる。SPは上げ、SBV・SDは抑える
同じ商品でも、広告メニューによってCPCの出方と効率は変わります。Amazonのスポンサー広告には、大きく4つのメニューがあります。
- SP(スポンサープロダクト):検索結果や商品ページに、商品単位で出す広告
- SB(スポンサーブランド):ブランドロゴと複数商品をまとめて見せる広告
- SBV(スポンサーブランド動画):SBの動画版。検索結果内で動画が自動再生される
- SD(スポンサーディスプレイ):商品ページやAmazon外の面にも出せる広告
私たちが広告を組むときは、この4つをまず漏れなく設定します。そのうえで、効率が悪くなりがちなSBVとSDはCPCを抑え、SPはしっかり上げる調整をかけます。露出面を広げながら、全体の広告効率を保つためです。「効率が悪いから設定しない」と面を空けると、その枠は競合に取られます。
メニューごとに単価の出方が違う以上、外から借りてきた相場に意味はありません。判断は、自社が払える上限から組み立てます。
自社の上限CPCの計算方法。平均単価×CVR×目標ACOSで払える上限を逆算する

相場が「他社がいくら入れているか」なら、上限CPCは「自社がいくら払えるか」です。判断の軸になるのは後者です。上限CPCは、上限クリック単価と呼ばれることもあります。
上限CPCの計算式と、式に入れる3つの数字(平均単価・CVR・目標ACOS)
計算式は上限CPC=平均単価×CVR×目標ACOSの1本です。
考え方は単純です。1クリックあたりの売上は「平均単価×CVR」で求まります。CVR(購入率)は、クリックのうち何%が注文になったかの割合です。その1クリックの売上に目標ACOSを掛けた額が、1クリックに使ってよい広告費になります。
式に入れる3つの数字は、次の場所から取ります。
- 平均単価(1注文あたりの売上):セラーセントラルのビジネスレポートで、対象商品の売上と注文数から出す
- CVR:広告経由の注文数÷クリック数。キャンペーンマネージャーで確認する
- 目標ACOS:原価から逆算して決める。決め方はこの後の見出しで整理する
※ ROASから確認したい方はAmazon広告のROASの目安は?カテゴリー別の相場と原価率からの逆算方法もどうぞ。
【平均単価×CVR別】上限CPCの早見表(目標ACOS 25%で計算した例)
自社の数字を入れる前に、桁感をつかんでおきましょう。平均単価とCVRの組み合わせごとに、上限CPCがいくらになるかを並べました。
| 平均単価 | CVR 5%のときの上限CPC | CVR 10%のときの上限CPC | CVR 15%のときの上限CPC |
|---|---|---|---|
| 2,000円 | 25円 | 50円 | 75円 |
| 5,000円 | 62.5円 | 125円 | 187.5円 |
| 10,000円 | 125円 | 250円 | 375円 |
目標ACOS 25%は計算用の仮置きです。自社の値は、次の見出しのとおり原価から決めてください。同じ単価でも、CVRが3倍違えば払える上限も3倍変わります。自社の平均単価とCVRを当てはめて、主力商品から計算してください。
目標ACOSは原価から決め、広告費全体はTACOSで握る
目標ACOSは、感覚ではなく原価から逆算して決めましょう。
販売価格から原価、販売手数料、配送料、残したい利益を引いた残りが、広告に使える枠です。支援現場での一つの目安はおおむね25%程度で、原価率や配送条件によって上下します。
- キーワード単位の上限CPC:ACOSで決める
- 広告費全体:TACOSで判断する。自然検索の売上も分母に入るため、ACOSだけでは厳しく見えても全体では利益が出ていることがある
- 予算の握り方:固定金額ではなく比率で握る。使ってよい広告費が売上に応じて動き、上限CPCも自然に動く
私たちがお客様と握るのもTACOSだけで、ROASや広告費の金額そのものは握りません。
※ ACOSとTACOSの違いと目安の決め方は、「AmazonのACOSとは?目安に業界平均が使えない理由と、自社の利益率からの決め方」で解説しています。
立ち上げ期と利益期で上限CPCの目安を変える。期間を決めて踏み込む
同じ式でも、フェーズや商材によって広告費の枠が変わり、目標ACOSも変わります。
- 立ち上げ・ブランド構築のフェーズ:TACOS20%程度まで踏み込む
- 利益を残すフェーズ:TACOS10%前後に戻す
- 粗利率が高いマーケット:5〜7%程度の低いレンジで運用することもある
- 原価が重い食品:TACOS10%以下に抑えたいケースもある
大事なのは、踏み込む期間をあらかじめ決めておくことです。立ち上げから3ヶ月、あるいは半年と区切って投資フェーズと定義します。期間を決めずに踏み続けるのが、利益が出ない典型のパターンです。
目標ACOSを変えれば、上限CPCも変わります。平均単価5,000円、CVR 10%の商品なら、目標ACOS 25%で上限CPCは125円です。同じ商品でも目標ACOS 12.5%なら、上限CPCは62.5円まで下がります。フェーズが変わったら、上限CPCを計算し直してください。
上限CPCが出たら、推奨入札額と突き合わせます。
入札額を、感覚ではなく自社の数字で決めませんか。
「推奨入札額どおりでよいのか分からない」「広告費が利益を圧迫している」。LINK株式会社では、商品ページ、広告、在庫、利益構造を横断して確認します。無料相談にて、自社の商品ごとの上限CPCの考え方から一緒に整理します。売上向上実績100社以上(※お客様実績に基づく参考値)。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
推奨入札額と上限CPCの突き合わせ方。キーワードごとに入札する・絞る・見送るを判断する

2つの数字がそろったら、大小関係で3つに分けます。上限CPCが推奨範囲より高いか、範囲の中か、下限より低いかです。この区分で入札する・絞る・見送るを決めます。まず全体像を表で示します。
| 上限CPCと推奨範囲の関係 | 判断 | 入札の置き方 | あわせて使う手段 |
|---|---|---|---|
| 上限CPCが推奨範囲の上限より高い | 入札する | 推奨範囲の中で入札し、上限CPCまで余力を残す | 成果の出た語句から段階的に引き上げる |
| 上限CPCが推奨範囲の中にある | 絞る | 完全一致に寄せ、部分一致は低めに置く | 掲載枠の入札額調整を反映した額で比べる |
| 上限CPCが推奨範囲の下限より低い | 見送る | そのキーワードには入札しない | ロングテールの語句や商品ターゲティングに回す |
上限CPCが推奨範囲より高いときの判断。入札して表示を取りにいく
上限CPCが推奨範囲より高いキーワードは、入札して表示を取りにいきます。
推奨範囲の中で入札額を置き、上限CPCまでの余力を残しておきます。いきなり上限まで入れず、成果の出た語句から段階的に引き上げます。表示が増えてもCVRが崩れないかを、1週間単位で確認してください。
入札を上げたら、管理画面の数字だけで満足しないことです。私たちは主要な語句をシークレットウィンドウで実際に検索し、自社の広告がどこに出ているかを目視で確かめます。ツール上の順位や表示シェアだけを見ていると、想定と違う枠に出ている状況を見落とします。良すぎる数字ほど、実際の検索画面で裏を取る価値があります。
上限CPCが推奨範囲の中にあるときの判断。マッチタイプと掲載枠で入札先を絞る
上限CPCが推奨範囲の中にあるときは、入札額より先に入札先を絞ります。
同じ入札額でも、どこに出すかで効率は変わります。購入実績のある語句は完全一致に寄せ、部分一致は低めに置くと、無駄クリックを抑えやすくなります。
掲載枠ごとの入札額調整にも注意が必要です。検索結果のトップなどの掲載枠は、最大900%まで入札額を引き上げられます。調整を強くかけると、実際のCPCが上限CPCを超えることがあります。比べるのは入札額ではなく、掲載枠調整を反映した後の額です。
※ マッチタイプの使い分けは、キャンペーンを設計する段階で決めておくと迷いません。決め方は、「Amazon広告のマッチタイプとは?部分一致・フレーズ一致・完全一致の使い分けと入札・除外の決め方」で解説しています。
上限CPCが推奨範囲の下限より低いときの判断。入札を見送り、別の入口を探す
上限CPCが推奨範囲の下限より低いキーワードは、入札を見送ります。
公式ガイドは、1クリックの価値が推奨入札額より低い場合でも、入札は推奨範囲内にとどめるようすすめています。範囲より下げて入れる選択肢は、公式の推奨から外れます。かといって下限まで上げると上限CPCを超え、売れても目標の利益を割り込みます。そのキーワードは競合に譲り、ロングテールの語句や商品ターゲティングへ予算を回しましょう。根本的な対策は、式の他の変数であるCVRや平均単価を上げることです。
この判断は、商品を出す前の企画段階にも使えます。私たちが新商品の企画に入るときの順番は次のとおりです。
- 競合のCVR・CPC・広告経由売上比率の目安を、ツールで確認する
- メーカーから見積もりを取り、想定販売単価を置いて原価計算をする
- 営業利益が1桁パーセント程度にしか残らない、または想定CPCが高すぎて広告で戦えないなら、参入を見送る
固定の閾値ではありませんが、利益が薄すぎると広告費も在庫リスクも吸収できません。
競合の数字を取るツールには、セラースプライトを使っています。市場規模、競合商品の売上、広告の出方の目安をまとめて確認できます。割引コード「AI4784」で30%OFFになります(アフィリエイトリンクを含みます)。
入札する語句と、見送る語句を仕分けできていますか。
「どのキーワードに予算を寄せるべきか決められない」「主力語句の単価が上がり続けている」。LINK株式会社では、キーワードごとの成果と原価の両面から広告設計を見直します。無料相談にて、推奨入札額と自社の上限CPCの差を一緒に確認します。売上向上実績100社以上(※お客様実績に基づく参考値)。
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Amazon広告のCPCが高騰する4つの原因と、原因別の対策

CPCが高いと感じたら、原因を4つに切り分けましょう。原因ごとに打ち手が違うため、まとめて「下げる」と対応すると失敗します。ここからは、原因と対策を1つずつ対で見ていきます。
【原因1】大型セールと季節の需要期で入札競争が激しくなる → 上限を事前に決め、語句を付け替える
大型セールと季節の需要期は、入札競争が激しくなってCPCが上がります。
公式ガイドも、CPCは通常、プライムデーやブラックフライデーなどの数週間前から開催期間中に高くなると説明しています。支援現場の実感では、先行セールより本セール、なかでも最終日の21時から24時に購買が集中します。
対策は、時期の種類で分かれます。
- 大型セール:TACOS目標に収まる入札額の上限を先に決めてから攻める。最終日の夜間に引き上げる運用は、担当者の頑張りに任せず、事前のシフトとして組んでおく
- 季節の需要期:刺さる入口キーワードが季節でずれる。ニーズ単位で検索の伸びを月次で見て、伸びている語句へ入札を付け替える
セール前の準備全体は、「プライムデーの出品者準備|参加方法と手数料(1件600円+売上1%)、ブラックフライデーまでの逆算スケジュール」で解説しています。
【原因2】競合の多いビッグキーワードに予算が集中している → ロングテールと自社の商品ページへの広告に分散する
ビッグキーワードに予算が集中すると、CPCは上がり続けます。
カテゴリーによって広告競争の激しさは違います。化粧品やサプリメントのように単品リピート通販が多いマーケットは、広告競争が激しくCPCも上がりやすい傾向があります。ここで予算をビッグキーワードだけに寄せると、単価の上昇を追いかけるだけになります。
分散先は2つです。
- ロングテールの語句
- 自社の商品ページに自社の別商品を出す「守りの広告」:商品ページ下部の関連商品枠には、競合の広告が並ぶ。連れてきた見込み客を、ここで競合に流さない
自社商品同士は関連性が高いため、CPCが低く出やすくなります。支援現場の実感値では、CPCがおおむね1桁円台で出稿できるケースもあります。カラー違いや本数違いなど、近いニーズの商品を3〜4つ以上持つ事業者向けで、単品では成立しません。
【原因3】動的な入札や掲載枠調整で単価が上がり、拡大された商品ターゲティングで配信が広がる → 設定を見直し、週1回の除外を回す
入札額を上げていないのに単価が上がるときは、設定を疑います。
設定した入札額と実際のCPCがずれるときは、次の2つを確認しましょう。
- 「動的な入札 – アップとダウン」:入札額を最大100%まで引き上げる(出典:Amazon Ads「スポンサープロダクト広告の動的な入札」)
- 掲載枠の調整:最大900%まで入札額を追加できる
※ 入札戦略の選び方と掲載枠の調整の決め方は、「Amazon広告の入札戦略とは?ダウンのみ・アップとダウン・固定の選び方と掲載枠・入札額の決め方」で解説しています。
単価は変わらなくても広告費が膨らむのが、拡大された商品ターゲティングです。有効にすると、狙った商品以外にも広く配信されます。
私たちは原則として拡大された商品ターゲティングを使わず、検索用語レポートを週1回見て、購入につながらない語句を除外しています。
自動入札やAIツールも、任せきりにせず、上限CPCと目標TACOSに沿って動いているかを定期的に確かめましょう。
【原因4】CVRが下がって同じCPCでも割に合わない → 上限CPCを再計算し、商品ページを見直す
CPCが上がっていなくても、CVRが下がれば「高い」状態になります。
上限CPCの式には、CVRが掛け算で入っています。単価が変わらなくても、CVRが10%から5%に落ちれば上限CPCは半分です。CPCが上がったのか、CVRが下がったのかは、必ず式で切り分けてください。原因がCVRなら、打ち手は広告の外にあります。
CPCが上がった原因を、切り分けられていますか。
「セールのたびに広告費が跳ねる」「設定を触っていないのに単価が上がった」。LINK株式会社では、キャンペーン設定から商品ページまでさかのぼって原因を確認します。無料相談にて、自社のCPCが上がっている原因が4つのどれに当たるかから一緒に切り分けます。売上向上実績100社以上(※お客様実績に基づく参考値)。
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Amazon広告のCPC調整の手順。10〜20円単位で動かし、1週間単位で判断する

原因が分かったら、動かし方と速度を決めます。下げるときと上げるときで適切な速度が違う点は、この章の最後で整理します。
CPCを動かす前に、表示回数・クリック率・CPC・CVRの順で確認する
CPCを動かす前に、上流の指標から順に確認しましょう。
順番を飛ばすと、打ち手を間違えます。表示回数が足りていない状態でCPCを下げると、露出をさらに失います。クリック率が低いならメイン画像や価格、CVRが低いなら商品ページが先です。CPCの調整で解決するのは、表示もクリックも取れているのに採算が合わない場合です。
初めての入札から見直しまでの5ステップ
これから広告を始めるなら、次の5ステップで進めます。
- 広告費の上限比率を決める:原価から逆算して目標TACOSを置く
- オートターゲティングを1〜2週間回す:どの語句で売れるかのデータを集める
- TACOSを出す:その期間の全体売上と広告費から比率を計算する
- 10〜20円単位で上下させる:目標に届かなければ上げ、超えていれば下げる
- マニュアルへ切り出す:1〜2ヶ月かけて成果の良い語句を分け、上限CPCで入札する
判断は1週間単位でまとめて行います。日次で一喜一憂すると、データが溜まる前に動かすことになります。動かした結果を見るのも、同じく1週間単位です。
TACOSを超えた月は、広告費の大きいメインキーワードのCPCから下げる
TACOSが目標を超えた月は、広告費の大きいメインキーワードのCPCから下げます。
下げる順番を間違えると、売上だけが落ちます。まずキャンペーンを広告費の消化が大きい順に並べます。影響の大きい広告グループのメインキーワードから、CPCを下げていきます。入札を「アップとダウン」にしている場合は「ダウンのみ」へ切り替えます。これも広義のCPC下げです。
報告の仕方を決めておくと、社内でも動きやすくなります。超過した月は、要因と翌月の着地目標、操作するレバーをセットで決めます。TACOSは事後の報告数値ではなく、翌月の運用目標として扱うのがおすすめです。
CPCを一律で大きく下げない。下げるのは1〜2ヶ月、上げるのは数日で
CPCを一律で大きく下げるのは、最も避けたい対応です。
広告を大胆に削ると、広告経由だけでなく自然検索の売上まで落ちることがあります。広告には、販売個数を伸ばして自然検索の売上を取りにいく役割もあるためです。
月次の判断は、目標TACOSとの差で決めます。
- 目標20%に対して実績22%:1〜2ヶ月かけて、落ちない範囲で徐々に抑える
- 目標20%に対して実績10%:10ポイント分の余力がある。売り残しを疑って、むしろ踏み込む
- 上げるとき:数日で一気に上げる。手段はCPCを上げる、ターゲティングを増やす、広告の種類を増やすの3つ
じわじわ増やしていると、伸びている局面を逃しやすくなります。
下げる順番と上げる速度、決まっていますか。
「広告費を下げたいが、売上が落ちるのが怖い」「どのキャンペーンから手を付けるか分からない」。LINK株式会社では、消化額と成果を並べて調整の順序を設計します。無料相談にて、下げる順番と上げる速度を自社のTACOSに合わせて一緒に組み立てます。売上向上実績100社以上(※お客様実績に基づく参考値)。
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CPC以外で広告効率を上げる方法。CVRが2倍になれば上限CPCも2倍になる
上限CPCの式は、平均単価×CVR×目標ACOSでした。CPCを下げる以外に、CVRを上げれば払える上限そのものが上がります。原因4で切り分けた「CVRが下がった」ケースの受け皿でもあります。
CVRが2倍になれば、同じ広告費で売上も2倍になる計算
CVRが2倍になれば、広告を1つも触らずに広告効率は2倍になります。
単価1万円、CPC100円の商品で考えます。10クリックで1個売れるなら、CVRは10%です。広告費1,000円で売上は1万円になります。CVRが20%になれば、同じ広告費1,000円で売上は2万円です。設定を変えていないのに、効率だけが2倍になります。
払える上限も同時に上がります。目標ACOS 10%なら、上限CPCはCVR 10%で100円、20%で200円です。競合が100円で取り合っている枠に、200円で入れるようになります。
商品ページのCVRは、メイン画像から上げる
CVRを上げる打ち手は、メイン画像から着手しましょう。
メイン画像はクリック率にも購入率にも効くため、優先度が最も高い箇所です。原因を表示・クリック・購入・利益の4段階で切り分ける方法と、画像・レビューの打ち手は、「Amazon広告が効果ないときの原因は4段階で切り分ける|止める前に確認する判断基準と改善策」で解説しています。
広告の中と広告の外は、両方を回して初めて効率が上がります。
広告と商品ページ、どちらから手を付けますか。
「広告の調整だけでは効率が頭打ちになっている」「画像やレビューに手を入れる余力がない」。LINK株式会社では、広告と商品ページの両面から改善の優先順位を整理します。無料相談にて、どちらから手を付けるかを数字を見ながら一緒に決めます。売上向上実績100社以上(※お客様実績に基づく参考値)。
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Amazon広告のCPC相場に関するよくある質問
- Amazon広告のCPCの平均はいくらですか?
CPCは商材・キーワード・時期で大きく変わるため、平均の金額は自社の判断材料になりません。
ネット上の相場表は出典が示されていないものも多く、数字の幅も資料ごとに違います。自社の実勢は、キャンペーンマネージャーの推奨入札額とその範囲で確認してください。そのうえで、自社の上限CPCと突き合わせて判断しましょう。
- 入札額と実際に支払うCPCは同じですか?
同じではありません。入札額はクリック時に支払う上限額です。実際のクリック単価はオークションで決まり、入札額以外の要素も考慮されます。(出典:Amazon Ads「CPC(クリック単価)とは何ですか?」2026年9月27日確認)
管理画面の「CPC」列は、合計費用÷合計クリック数で計算した平均です。なお掲載枠の調整は最大900%、動的な入札のアップとダウンは最大100%まで入札額を引き上げます。上限CPCと比べるときは、これらを反映した後の額で比べてください。
- 推奨入札額どおりに入札すべきですか?
推奨入札額は他社の入札額の概算であり、そのまま従う数字ではありません。推奨範囲の下限でも自社の上限CPCを超えるなら、入札を見送ります。
判断は3つに分かれます。上限CPCが推奨範囲より高ければ入札し、範囲の中なら完全一致や掲載枠で入札先を絞り、下限より低ければ見送ります。先に上限CPCを出してから、推奨入札額と突き合わせてください。
- セール期間はCPCが上がりますか?
上がります。公式ガイドは、CPCは通常、プライムデーやブラックフライデーなどの数週間前から開催期間中に高くなると説明しています。
上がり幅は商材とカテゴリーで変わります。TACOS目標の範囲に収まる入札額の上限を、事前に決めておきましょう。最終日の夜間に引き上げる運用も、シフトとして組んでおくと安心です。
- スポンサーブランド広告やディスプレイ広告のCPCはSPと違いますか?
メニューによってCPCの出方も効率も変わります。SBとSDには、表示回数で課金するvCPMもあります。まず4つのメニューを漏れなく設定し、そのうえでメニューごとに入札の強弱を付けます。
効率が悪くなりがちなSBVとSDはCPCを抑え、SPは上げて全体の効率を保ちます。
- CPCを下げたら売上が落ちました。どうすればいいですか?
一律で大きく下げると、自然検索の売上まで落ちることがあります。広告は販売個数を伸ばして自然検索の売上を取りにいく手段でもあるため、大きく絞ると自然検索の売上も連れて下がることがあります。
戻すときは、いったん下げ幅を緩めてから順番を組み直します。キャンペーンを広告費の消化が大きい順に並べ、影響の大きい広告グループのメインキーワードから調整します。下げるときは1〜2ヶ月かけて徐々に進めてください。
- CPCの管理を運用代行に任せるとき、何を確認すればいいですか?
上限CPCと目標TACOSの根拠を説明できるかを確認してください。原価から逆算した数字なのか、感覚で置いた数字なのかで運用の質は変わります。
あわせて、超過した月に何から下げるかの順序が決まっているかも聞いておきましょう。広告予算を固定金額ではなく比率で握れるかも、商談で確認できる項目です。※代行会社の費用と選び方から確認したい方はAmazon広告運用代行の費用相場は?11社の料金比較と選び方7軸もどうぞ。
Amazon広告のCPC相場は推奨入札額と自社の上限CPCの2つで判断する(まとめ)
Amazon広告のCPC相場は、推奨入札額とその範囲で市場の実勢を確かめ、上限CPC=平均単価×CVR×目標ACOSで出した自社の上限と突き合わせて判断します。高いと感じたら4つの原因に切り分け、10〜20円単位で週次に動かし、広告費全体は月次でTACOSで判断しましょう。
まずは主力商品から上限CPCを計算し、推奨入札額と並べてみてください。
自社の上限CPCを、一度いっしょに出してみませんか。
「広告費が利益を圧迫している」「入札の判断基準が社内にない」。LINK株式会社では、原価から目標TACOSを置き、商品ごとの上限CPCの考え方まで整理します。無料相談にて、いまの広告を踏むべきか緩めるべきかの考え方から一緒に整理します。売上向上実績100社以上(※お客様実績に基づく参考値)。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
- 参照した一次情報・公式情報
- Amazon Ads「CPC(クリック単価)とは何ですか?」
- Amazon Ads「スポンサープロダクト広告」
- Amazon Ads「スポンサーブランド広告」
- Amazon Ads「スポンサーディスプレイ広告」
- Amazon Ads「スポンサープロダクト広告のベストプラクティス」
- Amazon Ads「スポンサープロダクト広告の動的な入札」
- Amazon Adsサポートセンター「入札を理解する」(推奨入札額と入札範囲の算出方法・確認場所、大規模ショッピングイベント中のCPC。2026年9月27日確認)
- 記事監修
- 公開日: 2026年9月27日 / 最終更新日: 2026年9月27日
- 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
- 本記事はAmazon Ads公式情報およびLINK株式会社の支援実績データを基に作成しました。
▶ Amazon広告のROASの目安は?カテゴリー別の相場と原価率からの逆算方法
▶ Amazon スポンサープロダクト広告とは?売上最大化への7ステップ完全ガイド

