Amazonブランドテイラープロモーションの条件と設定5ステップ、割引率の上限の決め方を元Amazon出身者が解説。
「クーポンだと、放っておいても買う人まで割引してしまう……」
「ブランドテイラープロモーションって、日本の画面ではどれのこと……」
元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、Amazonのブランドテイラープロモーション(ブランド割引)の使い方を解説します。ブランド割引は、全員に見えるクーポンと違い、リピーターなど狙った顧客だけに10〜50%の割引を出せます。ただし割引率の上限を先に決めないと、売れても利益が残らない状態になりがちです。本記事では、使える条件、目的別の対象者、割引率の上限の計算、設定手順と効果の見方まで整理します。読み終えるころには、最初に割引を出す相手と、利益が残る割引率が自社で決められるはずです。
この記事のまとめ
- ブランドテイラープロモーションは、狙った顧客だけに10〜50%の割引を出せる機能です。セラーセントラル(出品者用の管理画面)上の名称は「ブランド割引」です。
- 使えるのは、Amazonブランド登録でブランド代表者として指定された出品者です。対象者の人数や商品の評価にも条件があります。
- 対象者は「新規購入者の獲得」「購入者の維持」「リエンゲージメント」「クロスセル」の4つの目的から選びます。
- 割引率は原価から上限を計算して決め、期間中の売上・期間後の検索順位・期間後の売上水準の3点で評価します。
Amazonブランドテイラープロモーション(ブランド割引)とは?狙った顧客だけに割引を出す仕組み

ブランドテイラープロモーションとは、ブランド登録をした出品者(ブランド代表者)が、狙った顧客だけに割引を出せる機能です。
英語名はBrand Tailored Promotionsで、日本のセラーセントラルでは「ブランド割引」と表示されます。Amazonの公式ブログでは、日本を含む7か国で使えると案内されています。以下、この記事では「ブランド割引」と呼びます。まずは割引がどう見えるかを押さえ、そのうえでクーポンとの違いを見ていきます。
ブランド割引の仕組み【対象者にだけ見える10〜50%の割引】
ブランド割引は、出品者が選んだ対象者にだけ表示される割引です。
セラーセントラルヘルプ「ブランド割引」に、表示場所の記載があります。検索結果、商品詳細ページ、プロモーションのショッピングページの3か所です。割引率は10〜50%の範囲で設定し、利用は購入者1人につき1点までです。
全員に見える値引きは、放っておいても買う人にまで割引が届きます。ブランド割引なら、買う見込みが高い人に割引を集中できます。値引きの無駄を減らせることが、この機能の一番の利点です。
クーポン・タイムセールとの違い【誰に見えるかと手数料】
違いは、割引が誰に見えるかと、手数料の決まり方です。
名前が似た機能に「ブランド専用クーポン」があります。通常のクーポンの対象を、ブランドの購入者層に絞る機能です。ブランド割引とは別の機能なので、混同しないよう注意してください。4つを並べると、次のとおりです。
| 機能 | 割引が見える相手 | 設定できる割引 | 作成の主な条件 | 手数料 |
|---|---|---|---|---|
| ブランド割引(ブランドテイラープロモーション) | 出品者が選んだ対象者だけ | 10〜50%の割引率 | ブランド代表者(対象者の人数・商品の評価の条件あり) | なし(負担は割引した金額) |
| ブランド専用クーポン | ブランドの購入者層(リピート購入者など) | 割引率か定額 | ブランド代表者で、各層の人数が条件以上(告知は各層5,000人以上、現在のヘルプは1,000人以上。作成画面で確認) | 通常のクーポン手数料 |
| 通常のクーポン | 商品を見た購入者全般 | 割引率か定額 | ヘルプに記載の出品者と商品の要件 | 1件150円+クーポン売上の1.5% |
| タイムセール | 期間中に商品を見た購入者全般 | セール価格 | ヘルプに記載の対象商品の要件 | 通常期は1日150円+売上の1%(上限15,000円) |
表の1行目が、この記事で扱うブランドテイラープロモーションです。ヘルプには、ブランド割引の実施に手数料はかからないと書かれています。負担するのは割り引いた金額そのもので、作成時に決める予算がその上限になります。クーポンとタイムセールの料金は、手数料改定の告知に基づいています。
全員向けに販売個数を一気に作るなら、クーポンやタイムセールが向いています。相手を絞って割引するなら、ブランド割引です。では、ブランド割引はどの出品者でも使えるのでしょうか。
ブランド割引を使える条件【ブランド登録・対象者の人数・商品の評価】

ブランド割引を使うには、ブランド登録に加えて、対象者の人数と商品の評価の条件を満たす必要があります。
条件は、出品者・商品・対象者の3つに分かれます。以下は、日本のセラーセントラルヘルプの記載です。
出品者・商品・対象者の条件
出品者の条件は、Amazonブランド登録をして、ブランド代表者として指定されていることです。
ブランド登録は、商標をもとにブランドの持ち主としてAmazonに登録する仕組みです。ブランド代表者は、ブランド登録で出品者に割り当てられる役割の一つです。
商品の条件は、新品であることです。評価が1〜4件の商品は平均で星2.5以上、5件以上なら星3以上が求められます。評価がまだない商品は、対象に含まれます。次の商品は対象外です。
- 中古品、コレクター商品、整備済み品
- アダルト商品
- 狩猟用品・釣り用品、銃と銃の付属品
対象者の条件は、選んだ対象者が1,000人以上いることです。層ごとの人数は作成画面に表示されるので、まず自社の規模を確かめましょう。
※ブランド登録がまだの方はAmazonブランド登録の費用と期間は?申請3ステップまで解説もどうぞ。
対象者の人数が条件に届かないときの対策【母数を増やす】
人数が足りないときは、対象の商品を増やすか、商品を見る人と買う人を増やしましょう。
特定の商品に絞った割引なら、商品(ASIN)を追加すると対象者が増えます。ヘルプでも、人数が足りないときの対処として案内されています。ASINは、Amazonが商品ごとに振る識別番号です。
それでも足りなければ、閲覧・カート追加・購入の母数そのものを増やす必要があります。方法は主に次の2つです。
- 広告や商品ページの改善で、セッション(商品ページの訪問数)を増やす
- 全員向けのクーポンやタイムセールで、販売個数を作る
条件を満たしたら、次は誰に割引を出すかを決めます。
ブランド割引の対象者は4つの目的から選ぶ【新規獲得・維持・リエンゲージメント・クロスセル】

ブランド割引の対象者は、まず目的を選び、その目的に合う購入者層を選ぶ流れで決めます。
目的は「新規購入者の獲得」「購入者の維持」「リエンゲージメント」「クロスセル」の4つです。それぞれの下で、閲覧・カート追加・購入の履歴をもとにした購入者層を選びます。目的と対象者の例は、次のとおりです。
| 目的 | 選べる対象者の例 | 対象者の中身 | こんな商品・状況で使う |
|---|---|---|---|
| 新規購入者の獲得 | カート追加後購入未完了者、閲覧リマーケティング、カートリマーケティング、類似商品閲覧者 | 過去90日にブランドの商品をカートに入れたが買っていない人、選んだ商品を過去30日に見たが過去1年は買っていない人など | 比較検討での離脱が多い商品 |
| 購入者の維持 | リピート購入者、高額消費購入者、最近の購入者、1回限りの購入者など | 過去12ヶ月に2回以上注文した人、過去12ヶ月の購入額が上位5%の人など | 消耗品などリピートが前提の商品 |
| リエンゲージメント | 最終購入から長時間経過した購入者、ブランド離脱リスクのある購入者など | 選んだ商品を過去2年以内に買ったが、過去1年は買っていない人など | 購入の間隔が空きやすい消耗品 |
| クロスセル | 関連商品リマーケティング | 選んだ商品の関連商品を過去30日に買ったが、選んだ商品は買っていない人 | 関連する商品を複数持つブランド |
4つの目的は、割引を出す理由の違いです。同じ10%の割引でも、相手によって効き方が変わります。目的ごとの使いどころを、順に見ていきます。
新規購入者の獲得【閲覧・カート追加したのに買っていない人】
新規獲得は、比較検討の途中で離脱した人に「買う理由」を足す使い方です。
商品を見てカートにまで入れた人は、購入にかなり近い位置にいます。ここで他社の商品に流れると、それまでの広告費や商品ページの工夫が無駄になります。
同じ相手は、広告でも追いかけられます。広告は商品を「もう一度見せる」手段で、割引は「買う理由を足す」手段です。まず広告で再び目に触れる機会を作り、それでも決め手が足りない層に割引を重ねましょう。この順番を決めておくと、割引の出しすぎを防げます。
※広告で追う方法はAmazonスポンサーディスプレイ広告とは?表示される場所と目的別ターゲティングの使い分けもどうぞ。
購入者の維持【リピート購入者・高額消費購入者】
維持は、すでに買ってくれた人の離脱を防ぐ使い方です。
表のとおり、リピート購入者も高額消費購入者も、ブランドでの購入実績が多い人です。割引がなくても買う可能性が高い層です。割引率を上げすぎると、本来の売上をそのまま削ることになります。
リピートしやすい商材なら、初回の配送だけ価格を下げて定期おトク便に誘導する「定期おトク便向けクーポン」とも比べましょう。LINK株式会社の支援現場では、リピート率が高い商品にこのクーポンをよく使います。
定期便に誘導したいなら定期おトク便向けクーポン、既存客にだけお礼の割引を出したいならブランド割引が向いています。
※関連:Amazonのカスタマーエンゲージメントとは?終了した管理ツールと、日本の出品者がリピート購入を増やす6つの手段
リエンゲージメントとクロスセル【購入が途絶えた顧客・関連商品に関心がある人】

リエンゲージメントは購入が途絶えた人の呼び戻し、クロスセルは別の商品を試してもらう使い方です。
リエンゲージメントは、消耗品などで購入の間隔が空いた人に向きます。以前に買ってくれた人は、商品の良さをすでに知っています。久しぶりの購入を後押しする程度の、控えめな割引率から試すのが無難です。
クロスセルは、関連する商品を複数持つブランドでしか成り立ちません。単品しかないブランドには、勧める別の商品がないからです。
クロスセルでは、自社の商品ページに自社の別商品の広告を出す「守りの広告」と組み合わせます。商品ページの下部には、競合の広告が並びがちです。監修者が解説動画で紹介している方法で、要点は次の3つです。
- 自社商品同士は関連性が高く、クリック単価が1桁台で出せることもある
- 色違いや容量違いなど、近い商品を3〜4つ以上持つ事業者で特に効きやすい
- 月商1,000万円程度の事業者で、この広告を入れただけで大きな効果が出た例もある
広告で自社の別商品を見せ、ブランド割引で最初の1回を後押しすると、役割を分けられます。相手が決まったら、次はいくらまで割り引けるかを決めます。
ブランド割引の割引率の決め方【利益が残る上限を先に計算する】
割引率は、「何%なら売れるか」ではなく「何%まで出せるか」から決めます。
10〜50%の範囲なら、どの数字でも設定はできます。ただ、上限がないまま始めると、割引の分だけ利益が削れていきます。ここでは、上限の出し方、管理の仕方、出す期間の順に見ていきます。
割引率の上限の計算方法【原価と手数料から逆算する】

割引に使える上限は、定価から原価・手数料・配送料・広告費・残したい利益を引いた残りです。
式にすると、次のとおりです。定価を100%としたときの比率で計算します。
割引に使える上限(%)=100−原価率−販売手数料率−配送料率−広告費率−残したい利益率
仮に、原価率30%、販売手数料率10%、配送料率10%、広告費率15%、残したい利益率15%とします。この場合、割引に使える上限は20%です。定価を基準にした概算なので、目安として使ってください。
式に入れる率は、自社の実額から出しましょう。
- 販売手数料率:カテゴリーごとに異なるため、Amazon出品サービスの料金ページで確認する
- FBAの配送料:サイズと重量で決まる金額なので、FBA料金シミュレーターで実額を確かめてから比率に直す
原価率の目安を持っておくと、判断が速くなります。LINK株式会社の支援現場での目安は、次のとおりです。
- 原価率はおおむね30%程度を一つの目安にし、残りの差分からポイントや割引などの販促費を出す
- 食品はパッケージまで含めると原価率がおおむね40〜50%になることが多く、広告費は全体の売上の10%以下に抑えたい
- 新商品でメーカーと価格を決める段階なら、仕切り値の交渉を最低2回は行いたい(最初の見積もりは高めに出てくることが多い)
割引は、この販促費の枠の中で出すものです。原価が高い商材ほど、割引に回せる余地は小さくなります。
割引額の管理方法【広告費と同じく売上に対する比率で見る】
割引額は、広告費と同じように全体の売上に対する比率で管理します。
TACOSは、広告費を自然検索も含めた全体の売上で割った比率です。たとえば全体の売上が100万円、広告費が20万円ならTACOSは20%です。
割引も同じで、割り引いた金額を全体の売上で割って見ます。広告費と割引を足した比率が、決めた上限に収まっているかを確認しましょう。
割引の原資を「月◯万円」のような固定の金額で決めないことも大切です。売上が落ちた月に同じ金額を使うと、比率が跳ね上がります。比率で握っておけば、売上に合わせて割引の量も調整できます。
ブランド割引の予算も、この比率の枠から逆算して決めましょう。ヘルプでは、最低限の予算を次の式で見積もる例を示しています。
- 式:平均注文額×割引率×対象者の人数×利用率
- 例:3,000円×10%×10万人×5%=150万円(利用率5%はヘルプが示す平均的な割引の例)
- 予算が低すぎると数時間で使い切り、一部の購入者にしか割引が届かないことがある
割引を出す期間の設計【出し続けるとブランドの印象を損ねやすい】

割引は、出す期間と事業のフェーズを決めてから使いましょう。
立ち上げ期は、原価計算上トントンか多少の赤字も覚悟して販促費を使う時期です。監修者も解説動画で、3ヶ月や半年と期間を決めて投資する設計を勧めています。
- 立ち上げ期:TACOSを20%程度まで踏み込み、セールも打ち続ける
- 利益を残す時期:TACOSを10%前後に絞る
割引も、このフェーズに合わせて量を変えましょう。
気をつけたいのは、割引の出しすぎがブランドの印象を下げかねないことです。いつも割引している商品は、定価で買う理由が薄れます。売上だけでなく、利益とブランドの両方を見て判断してください。
同じ対象者に割引を続けて出さず、期間を区切ることが基本です。次に出すかどうかは、今回の結果を評価してから決めましょう。評価の方法は、効果測定の章で説明します。
割引率を感覚で決めて、利益が残っているか分からなくなっていませんか。
LINK株式会社は、原価計算をもとに広告費と販促費の比率を決め、Amazonの運用を一貫して支援しています。
- 原価から逆算する広告費と割引の上限
- TACOSを軸にした広告運用
- 立ち上げ期と利益期のフェーズ設計
無料相談にて、ご状況に合わせて割引率の上限をどう置くかを一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
ブランド割引の設定手順【セラーセントラルで作る5ステップ】

ブランド割引は、目的・商品・対象者・割引率と予算・期間の順に決めて作成する流れです。
手順と数値は、セラーセントラルヘルプ「ブランド割引の作成」に基づいています。対象者より先に商品を選ぶのは、選んだ商品によって対象者の人数が変わるためです。
- ブランドと目的を選ぶ:「広告」メニューの「ブランド割引」から「プロモーションの新規作成」に進み、4つの目的から1つを選ぶ
- 対象の商品を選ぶ:ブランドの全商品、一部を除いた商品、特定の商品のいずれか。除外できるASINは最大100個
- 対象者を選ぶ:目的と商品に合う購入者層が人数つきで表示される。1,000人未満の層は選べない
- 割引率と予算を決める:割引率は10〜50%で、前章で出した上限を超えないようにする。予算は100円以上で、使った額が予算の80%に達すると割引は止まる
- 期間を決めて送信する:開始日は作成から48時間以上先かつ60日以内、終了日は開始から90日以内
送信後は、ダッシュボードで「スケジュール済み」と表示されます。ヘルプ「ブランド割引の管理」によると、作成後に変えられる範囲は限られます。
- 開始の6時間前までは、割引率と予算を編集できる
- 開始後は、予算の増額だけができる
- 商品の選択は、送信後に変えられない
- 実施中・スケジュール済みの割引は、合わせて20件まで
どの目的と対象者から始めるべきか、迷っていませんか。
LINK株式会社は、商品構成と売上の状況を見たうえで、割引・クーポン・広告の使い分けを支援しています。
- 商品構成に合わせた目的と対象者の選び方
- クーポンやタイムセールとの使い分け
- 割引期間に合わせた在庫と広告の計画
無料相談にて、ご状況に合わせて目的と対象者の組み合わせを一緒に考えます。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
ブランド割引で失敗しない3つの注意点【二重割引・レビュー規約・欠品】

失敗しやすいのは、二重割引、レビューの求め方、欠品の3つです。どれも、作成前か期間中に出品者が手を打てば防げます。それぞれ、やることとセットで見ていきます。
注意点1:クーポンやタイムセールとの二重割引で上限を超える
ブランド割引は、ほかの割引と重なる前提で計算しておきましょう。
日本のヘルプには、ブランド割引はタイムセールやクーポンと組み合わせられると書かれています。つまり、同じ商品で割引が重なります。なお、ブランド割引同士が同じ買い物に重なることはありません。
作成前に、同じ商品のクーポン、タイムセール、プライム会員向けの割引を確認しましょう。重なる期間があれば、合計の割引率が上限を超えないかを計算してください。たとえば上限20%の商品に、10%のクーポンと15%のブランド割引が重なると超えてしまいます。重なる期間は、どちらかの割引率を下げるか、時期をずらしましょう。
※クーポンの作り方はAmazonクーポンの発行手順|手数料150円+1.5%の費用・条件と利益を削らない使い方もどうぞ。
注意点2:割引の見返りにレビューを求めると規約違反になる
割引を出した相手に、見返りとしてレビューを求めてはいけません。
Amazonのカスタマーレビューポリシーは、割引などの報酬と引き換えにレビューを求めることを禁じています。「割引するのでレビューをお願いします」という案内は、規約違反です。対象者を絞った割引でも、この点は変わりません。
レビューを増やしたいなら、公式の手段を使いましょう。1つは、注文ごとに送れる「レビューをリクエストする」ボタンです。もう1つは、Amazonが招待したレビュアー(Vineメンバー)に商品を提供するAmazon Vineです。Vineの条件と費用は変わることがあるため、公式ヘルプで確認してください。
注意点3:割引で売れ行きが伸びたときの欠品対策
割引で売れ行きが伸びたときに一番怖いのは、在庫切れです。
在庫切れは、Amazon運用で最も避けたい失敗です。支援現場での実感として、検索順位に最も効くのは直近の販売個数で、在庫切れはそれを止めてしまいます。在庫切れそのものもマイナスに働き、一度落ちた順位は戻りにくいと感じています。
監修者が解説動画で紹介している在庫の目安と、支援現場で続けている確認の頻度は次のとおりです。割引を出す前に、見込みの販売数に合わせて在庫を積み増してください。
- 直近の販売ペースで、おおむね2ヶ月分の在庫をFBAに置く
- 残りが1ヶ月分程度になったら、追加で納品する
- 期間中は週に1回以上販売数を確認し、向こう1ヶ月の見込みを更新する
割引期間は過去の平均より売れやすいため、過去の実績だけで発注すると欠品しやすくなります。
ブランド割引の効果測定【期間中の売上だけで判断しない】

ブランド割引の効果は、期間中の売上だけでなく、期間後の数字まで見て判断しましょう。
割引の価値は、期間中に売れた分だけではありません。見る数字、読み方、次の判断の順に整理します。
見るのは期間中の売上・期間後の検索順位・期間後の売上水準の3点
評価は、①期間中の売上、②期間後の検索順位、③期間後の売上水準の3点で行います。
注意点3のとおり、支援現場の実感では、検索順位に最も効くのは直近の販売個数です。評価は親ASIN単位だと考えています。親ASINは、色やサイズ違いをまとめた親の番号を指します。
割引で販売個数が増えれば、期間が終わったあとに順位が上がることがあります。順位が上がれば、割引なしで売れる量が増えます。期間後の順位と売上水準まで見ないと、割引の本当の効果を見落とします。
割引ごとの実績は、ブランド割引ダッシュボードで「売り上げ」「費用」「利用回数」を確認できます。注文単位やASIN単位のレポートはないため、商品ごとの売上や訪問数の推移はビジネスレポートで見ましょう。
売上の変化はセッション・CVR・平均単価に分けて読む
売上が動いたら、セッション・CVR・平均単価のどれが動いたかに分けて読みます。
割引が直接効くのは、主にCVR(ここではユニットセッション率)です。割り引いた分だけ、平均単価は下がります。セッションが増えたなら、順位が上がって訪問が増えた可能性があります。どの数字が動いたかで、次に打つ手が変わります。
また、検索順位は「これから売れる力」を示す、先に動く指標です。順位が上がっても、売上に表れるまでには時間差があります。単月の跳ねで判断せず、以前は良い月だった水準が普通になったかで見てください。
前回と比べて評価し、次に出す時期を決める【競合の割引と大型セール】
評価は、通常期ではなく前回の割引と比べて行います。
割引した期間は、通常期と比べれば必ず良く見えます。比べるべきは、前回の割引や前回のセールの結果です。目的・対象者・割引率を変えたときの差を見れば、次の打ち手が決まります。
次に出す時期は、競合の動きも見て決めましょう。同じ検索結果で競合だけが割引の表示を持つと、クリックや購入を奪われやすくなります。監視する相手は、自社と同じ検索結果の上位にいる競合に絞れば十分です。
大型セールの時期も、重ね方を先に決めておきましょう。押さえたいのは次の3点です。
- LINK株式会社の支援現場では、プライムデーやブラックフライデーは先行セールより本セールに人が集まる(特に最終日の21〜24時ごろ)
- ブランド割引は開始の48時間以上前に作成が必要なので、本セールに合わせるなら早めに用意する
- 重ねる場合は、注意点1のとおり合計の割引率が上限に収まるかを先に計算する
割引の結果を、期間中の売上だけで判断していませんか。
LINK株式会社は、セールや割引の結果を、順位と売上の水準まで含めて振り返る運用を支援しています。
- 期間中の売上・期間後の順位・売上水準の3点での評価
- セッション・CVR・単価に分けた売上の読み解き
- 競合の割引と大型セールを踏まえた次の時期の判断
無料相談にて、前回の割引の結果をどう読むかを、数字を見ながら一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
ブランド割引の運用は自社でやるか支援会社に頼むか【判断基準と確認点】

自社で回せるかは、原価計算・比率の管理・効果測定の3つができるかが判断材料です。
ブランド割引の設定自体は、画面の案内に沿えば難しくありません。差がつくのは、割引率の上限を決め、結果を読み、次に生かす運用の部分です。
自社で回せる会社と外部の手を借りたほうがよい会社の違い
次の3つがそろっていれば、自社で回せます。
- 商品ごとの原価率と、手数料・配送料を含めた利益の計算ができている
- 割引・クーポン・広告費を、全体の売上に対する比率でまとめて管理している
- 割引の効果を、期間中の売上・期間後の順位・期間後の売上水準で見られる担当者がいる
1つでも欠けているなら、割引を増やす前に仕組みを整えるのが先です。社内で整えるのが難しければ、外部の手を借りる選択肢もあります。その場合も、何を任せて何を社内に残すかを先に決めておくと進めやすくなります。
支援会社に確かめる3点【実務の担当者・不在時の引き継ぎ・割引を利益で考えるか】
支援会社には、契約前に次の3点を確かめましょう。
- 実際に運用を担当するのは誰か:商談に出る営業担当と、運用の担当者は別の人であることがよくあります。担当者の経験と、品質を確認する人がいるかを聞きましょう
- 担当者が不在のときに誰が運用を引き継ぐか:休暇や退職で担当が抜けると、割引や広告の調整が止まりかねません。引き継ぐ人と、そのときの連絡の窓口を確認しましょう
- 割引を利益・在庫・ブランドの観点でも考えるか:売上だけでなく、利益が削られていないか、在庫は足りるかまで一緒に考える相手かを確かめましょう
商談で「割引率の上限をどう決めますか」と聞くと、考え方が分かります。
割引・クーポン・広告を、利益の視点でまとめて見直しませんか。
LINK株式会社は、1案件につき最低3名体制で、Amazonの運用を一貫して支援しています。
- 原価計算にもとづく販促費と広告費の設計
- 割引と広告を組み合わせた運用
- 在庫とブランドまで含めた施策の判断
売上向上実績100社以上、1年以上継続率90%以上です(※お客様実績に基づく参考値)。無料相談にて、自社で回す部分と任せる部分の分け方を一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
Amazonブランドテイラープロモーション(ブランド割引)に関するよくある質問
- ブランドテイラープロモーションとブランド割引は同じものですか?
同じ機能です。英語名がBrand Tailored Promotionsで、日本のセラーセントラルでは「ブランド割引」と表示されます。
名前が似た「ブランド専用クーポン」は、通常のクーポンの対象を絞る別の機能です。
- ブランド割引に手数料はかかりますか?
かかりません。負担するのは割り引いた金額で、作成時に決める予算がその上限になります。
なお、ブランド専用クーポンには通常のクーポン手数料がかかります。2025年6月2日以降は、1件150円とクーポン売上の1.5%です。
- ブランド登録していなくても使えますか?
使えません。Amazonブランド登録をして、ブランド代表者として指定されている必要があります。
登録がまだの場合は、先にブランド登録を進めてください。
- 対象者が1,000人に届かないときはどうすればよいですか?
特定の商品に絞っているなら、対象の商品を増やしましょう。選んだ商品の数で、対象者の人数が変わります。
広告や商品ページの改善で訪問数を増やしつつ、全員向けのクーポンやタイムセールで販売個数を作る方法もあります。
- クーポンと同時に出すとどうなりますか?
割引が重なります。日本のヘルプに、ブランド割引はタイムセールやクーポンと組み合わせられるとされています。
重なる期間は、合計の割引率が上限を超えないようにしてください。
- 割引率は何%に設定すればよいですか?
一律の正解はなく、自社の原価から上限を計算して決めましょう。上限は「100−原価率−販売手数料率−配送料率−広告費率−残したい利益率」で出します。
その範囲の中で、目的と対象者に合わせて設定しましょう。もともと買う見込みが高い層には、割引率を上げすぎないようにしましょう。
- 効果はいつ、何で判断すればよいですか?
期間が終わったあとまで含めて、3つの数字で判断しましょう。期間中の売上、期間後の検索順位、期間後の売上水準です。
比べる相手は通常期ではなく、前回の割引の結果です。
まとめ:ブランド割引は目的と割引率の上限を決めてから小さく始める
ブランドテイラープロモーションは、狙った顧客だけに10〜50%の割引を手数料なしで出せる機能です。成果を分けるのは、原価から割引率の上限を先に計算し、期間後の順位と売上水準まで見て評価することです。最初の一歩として、主力商品1つで割引率の上限を計算し、目的を1つに絞って短い期間で試してください。
ブランド割引を、利益が残る形で始めたい方へ
LINK株式会社は、Amazonの商品ページ、広告、販促、在庫を横断して運用を支援しています。
- 原価から逆算する割引と広告費の上限
- 目的に合わせた対象者の選び方と、クーポンとの使い分け
- 期間後の順位と売上水準まで含めた効果の振り返り
売上向上実績100社以上、売上平均上昇率420%以上、サービス満足度97%以上です(※お客様実績に基づく参考値)。無料相談にて、ご状況に合わせて最初の割引の考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
LINKのEC支援サービスは、動画でも紹介しています。
- 参照した一次情報・公式情報
- セラーセントラルヘルプ「ブランド割引」(資格条件、対象外の商品、顧客層の一覧、1,000人以上、20件、手数料なし、表示場所、予算の目安、他の割引との組み合わせ。2026年9月29日確認)
- セラーセントラルヘルプ「ブランド割引の作成」(作成の手順、割引率10〜50%、予算100円以上、開始日と終了日、1人1点。2026年9月29日確認)
- セラーセントラルヘルプ「ブランド割引の管理」(編集できる範囲と時期。2026年9月29日確認)
- Amazon出品者フォーラムの告知「ブランド専用のクーポンを使用して、ブランド商品の割引をカスタマイズしましょう」(告知時点の人数条件=各対象層5,000人以上、通常のクーポン手数料。2026年9月29日確認)
- セラーセントラルヘルプ「クーポンの対象者の選択」(ブランド専用クーポンの現在の人数条件1,000人以上、ブランド代表者が利用可。2026年9月29日確認)
- Sell on Amazon公式ブログ「What are Amazon Brand Tailored Promotions?」(英語・2026年1月20日公開。提供国。2026年9月29日確認)
- Amazon出品者フォーラムの告知(タイムセールとクーポンの手数料改定)(2025年6月2日以降の手数料。2026年9月29日確認)
- セラーセントラルヘルプ「カスタマーレビューポリシー」(報酬と引き換えのレビュー依頼の禁止)
- Amazon出品サービス「料金プラン」(カテゴリーごとの販売手数料)
- 記事監修
- 公開日: 2026年9月30日 / 最終更新日: 2026年9月30日
- 監修者:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
- 本記事はAmazon公式ヘルプ・公式フォーラムの告知・公式ブログ、およびLINK株式会社の支援実績データを基に作成しました。
▶ Amazonクーポンの発行手順|手数料150円+1.5%の費用・条件と利益を削らない使い方
▶ Amazonタイムセールの出品条件と手数料(1日150円+売上1%)|作れる2種類と作成5ステップ

