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Amazonの薬機法ルールとは?商品区分別の出品条件と禁止表現、違反時の対処【2026年最新版・元Amazon出身者監修】

2026 10/02
2026年10月2日

Amazonの薬機法ルールを6つの商品区分で整理し、出品条件と禁止表現、違反時の対処を元Amazon出身者が解説。

「商品ページが突然削除された。通知を読んでも、どの表現が悪いのか分からない……」
「化粧品と健康食品で、書ける範囲の違いを整理できていない……」

元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、Amazonで商品を売るときの薬機法のルールを解説します。薬機法は医薬品や化粧品などの品質と広告を定める法律で、Amazonでは商品の区分と表現の2つの場面で問題になります。区分によって許可と出品条件、書ける効能の範囲が決まり、表現を守る責任はAmazonの規約上も出品者にあります。本記事では、6つの区分ごとの条件と使えない表現、違反時の措置、出品前の確認手順と削除時の対処までを整理しました。読み終えるころには、自社商品で確かめるべき点と進める順番が分かるはずです。

この記事のまとめ

  • 薬機法は「商品の区分」と「表現」の2つの場面で効きます。健康食品や雑貨も、効能を書けば対象になります。
  • 医薬品は販売の許可が、医療機器は区分に応じて許可や届出が要ります。医薬品と一部の医療機器は、FBA(Amazonの倉庫に在庫を預け、配送まで任せる仕組み)を使えません。
  • 書ける効能は区分で決まります。化粧品は国が定めた56項目の範囲で書けます。健康食品と雑貨は、医薬品のような効能を書けません。
  • 違反すると、Amazonでの削除や出品停止に加え、行政の措置命令や課徴金の対象になります。

まずは、薬機法がAmazonのどんな場面で問題になるのかから見ていきましょう。

目次

Amazonで薬機法が問題になるのはどんなとき?対象になる商品の種類と出品者の責任

Amazonの薬機法で押さえる法律・規約・区分と表現の2つの場面の全体像

Amazonで薬機法が問題になるのは、商品の区分と、商品ページの表現の2つの場面です。化粧品やサプリを扱う出品者なら、ほぼ必ずどちらかに当てはまります。

この章では、法律の概要と、Amazonの規約が出品者に求める責任を押さえましょう。そのうえで、2つの場面がそれぞれどう効くのかを整理します。

薬機法とは?医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器の品質と広告を定める法律

薬機法とは、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器などの品質や安全性、広告を定める法律です。正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」です。

医薬部外品は、薬用化粧品や育毛剤、制汗剤のように、人体への作用が穏やかな商品の区分です。

広告については、主に2つの条文が効きます(出典:厚生労働省「医薬品等の広告規制について」)。

  • 第66条:虚偽・誇大な広告の禁止。対象は「何人も」で、メーカーだけでなく出品者や制作会社も含まれます
  • 第68条:承認前の医薬品などの広告の禁止

Amazonの商品ページも、この「広告」に当たると考えるのが実務の前提です。平成10年9月29日の厚生省(現・厚生労働省)の通知は、次の3つを満たすものを広告と判断するとしています。

  • 顧客を誘引する意図が明確であること
  • 特定の商品名が明らかにされていること
  • 一般の人が認知できる状態であること

商品名を掲げて購入を促す商品ページは、3つとも満たします。商品ページのすべての文言が、薬機法の広告規制の対象になると考えて準備しましょう。

Amazonの規約で出品者に求められる責任とは?文言が法令に沿っていることの保証

Amazonは、商品の文言が法令に沿っていることを、出品者が保証するよう求めています。出品できたことは、表現が適法だという意味ではありません。

Amazonのヘルプ「禁止されている商品広告・宣伝文言」は、景品表示法・健康増進法・薬機法の3つを並べています。そのうえで、文言がガイドラインに完全に準拠していることを保証する責任は出品者にある、と定めています。

「制限対象商品」のヘルプも、商品例はすべてを網羅するものではないとしています。出品可能な商品例に載っていても、すべての法令に適合する必要があります。法律の疑問は、法律の専門家に相談するよう勧められています。

薬機法は「商品の区分」と「表現」の2つで効く【健康食品・雑貨も対象になる理由】

2つの場面で確かめる中身は、次のとおりです。

  • 区分:医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・健康食品・雑貨の6つ。区分によって、必要な許可・届出とAmazonの出品条件が決まります
  • 表現:区分ごとに書ける効能の範囲

健康食品や雑貨は、薬機法の許可が要らない区分です。ただし、医薬品のような効能を書くと、承認のない医薬品(未承認医薬品)として扱われます。Amazonでも、医薬品的な効能をうたう食品や雑貨は出品禁止です。許可の要らない商品ほど、表現で違反しやすいという関係を押さえておきましょう。

私たちも、食品や化粧品、健康食品の商品企画に関わるときは、景品表示法と薬機法の確認を当然の前提にしています。売り方や訴求を考える前に、まず表現の可否を確かめる順番です。

区分は次の章で、表現の範囲はその次の章で詳しく扱います。

【商品区分別】Amazonでの出品に必要な許可とAmazon側の条件

Amazonの6つの商品区分を許可が入口の4区分と表現が関所の2区分に分けた図

必要な許可とAmazonの出品条件は、6つの区分で大きく異なります。まず一覧で全体をつかみ、そのあと許可や届出が絡む4つの区分を詳しく見ます。

【比較表】6区分の許可・届出とAmazonでの出品条件、FBAの可否

表は、商品そのものに必要な手続きと、売る側に必要な許可・届出を分けて並べています。

商品の区分商品に必要な承認・届出出品者に必要な許可・届出Amazonでの主な出品条件FBAで扱えるか
医薬品(一般用)品目ごとの承認店舗販売業または薬局開設の許可出品審査に通り、販売リストにある商品のみ不可(FBA禁止商品)
医薬部外品品目ごとの製造販売承認国内品の販売は不要日本語の法定表示。小分け・試供品は不可可(スプレー缶などのエアゾール製品は不可)
化粧品品目ごとの製造販売の届出国内品の販売は不要全成分など日本語の法定表示可(スプレー缶などのエアゾール製品は不可)
医療機器区分に応じて承認・認証・届出区分に応じて許可・届出・不要区分と医療機器番号の確認。書類の提出依頼あり区分により可・不可
健康食品(サプリを含む)薬機法上は不要薬機法上は不要全成分の表示。サプリは販売前に書類を提出。医薬品成分や効能の標ぼうは不可可(室温で保管できるもの)
雑貨不要不要医薬品や医療機器と誤認させる表現は不可可(危険物などを除く)
Amazonの薬機法対応で確認する6区分の許可・届出と出品条件

Amazon出品サービスの各ヘルプページ(2026年10月1日確認)と薬機法の規定をもとに作成しました。FBAの可否は、ヘルプ「FBA禁止商品」によります。条件は改定されるため、出品前にセラーセントラルで最新の内容を確認してください。

表の補足は次のとおりです。

  • 化粧品・医薬部外品:国内で製造販売された商品を仕入れて売るだけなら、販売業の許可は不要です。自社で輸入して売るなら、製造販売業の許可などが必要です
  • 日本語の法定表示がない海外の化粧品・医薬部外品は、FBAにも納品できません
  • サプリ:Amazon独自のサプリ審査があります。HACCP(衛生管理の手法)とGMP(適正製造規範)の認証工場で作ることが条件です。販売前に認証書などの書類を出します
  • 機能性表示食品などは、薬機法とは別の食品の制度で扱われます

※サプリの審査書類と出品の手順はAmazonでサプリを出品するには?必要な審査書類4つと出品手順7ステップ、薬機法の注意点で解説しています。

医薬品を出品する条件は販売業の許可とAmazonの出品審査の2つ

一般用医薬品を出品できるのは、許可とAmazonの審査の両方を満たした出品者だけです。

一般用医薬品(ドラッグストアで買える市販薬)の販売には、店舗販売業か薬局開設の許可が要ります。そのうえで、Amazonの一般用医薬品出品審査を受ける必要があります。審査後も、出品できるのはAmazonの販売リストに載った商品だけです。出品者が新しく商品ページを作ることはできません。

要指導医薬品や医療用医薬品は、Amazonでは出品できません。事前審査を受けていない医薬品は、通知なく出品をキャンセルされることがあります。アカウントの停止に至る場合もあると、Amazonの医薬品のヘルプに明記されています。

医薬部外品と化粧品は承認・届出が前提【輸入品・小分け・日本語表示のない商品は出品できない】

医薬部外品は品目ごとの製造販売承認、化粧品は品目ごとの製造販売の届出が前提です。承認や届出を済ませた商品は、パッケージに法定の表示が日本語で記載されます。

Amazonの医薬部外品および化粧品のヘルプが出品を禁止している主な例は、次のとおりです。

  • 承認や届出のない医薬部外品・化粧品
  • 容器から取り出して小分けした商品
  • 製造販売業の許可なく、海外から購入者へ直送する形の出品
  • 製造番号を塗りつぶした商品や、法定表示が日本語で書かれていない並行輸入品
  • 「試供品」「小売販売不可」と表示された商品や、外箱のない商品

並行輸入品を扱う場合は、日本語の法定表示があるかを必ず確かめましょう。

このほか、商品やカテゴリーによっては、出品前にAmazonの出品許可の申請を求められることがあります。

医療機器は区分によってFBAの可否が分かれる【特定管理・高度管理は出品者出荷のみ】

医療機器の区分ごとのFBAの可否(FBAで扱える・出品者出荷のみ・扱えない)

医療機器は、区分によって出品者に必要な手続きとFBAの可否が変わります。

  • FBAで扱える:絆創膏などの一般医療機器と、管理医療機器のうち電子体温計や家庭用マッサージ器などAmazonが一覧で示すもの
  • 出品者出荷のみ:電子血圧計などの特定管理医療機器と、コンタクトレンズなどの高度管理医療機器
  • FBAで扱えない:特定保守管理医療機器(区分を問わない)

出典はAmazonの「医療機器および関連商品」と「医療機器の取り扱いについて」です(2026年10月1日確認)。特定管理と高度管理がFBAを使えないのは、倉庫に薬機法上の営業所管理者を置いていないためです。

区分と医療機器番号(届出・承認・認証番号)は、出品前にメーカーに確認しましょう。区分についての質問には、Amazonは回答しません。

支援現場の実感として、出品の規制が特に厳しいのは、度入り眼鏡を含む医療機器と、電池が入った商品です。一方で食品は、一般に思われているほど厳しくありません。医療機器を新しく扱うときは、この厳しい側に入ることを織り込んで準備しましょう。

※区分ごとの許可・届出とFBA可否の一覧や、登録の書類はAmazonで医療機器を出品するには?もどうぞ。

ここまでの4区分は、許可や届出が出品の入口になります。一方、健康食品と雑貨は許可が要らない代わりに、表現を誤ると医薬品として扱われます。次の章では、区分ごとに書ける表現の範囲を見ていきましょう。

自社の商品がどの区分に当たり、何が足りないか整理できていますか。

LINK株式会社は、Amazonでの販売を伸ばす立場から、商品ページや広告の運用を支援しています。区分ごとの出品条件を踏まえた商品ページの設計も、運用の一部として考えます。

無料相談にて、自社の商品区分と、Amazon側で確認が残っている点を一緒に整理します。

LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。

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Amazonの商品ページで使えない表現とは?商品区分ごとに書ける効能の範囲と禁止例

Amazonで使えない表現を区分ごとの範囲・共通の禁止・記載場所の3層で確かめる図

書ける効能の範囲も、前の章で確認した6つの区分で決まります。区分ごとの範囲を一覧にすると、次のとおりです。

商品の区分書ける効能の範囲範囲を超える表現の例
医薬品承認された効能効果と添付文書の範囲承認にない効能を書き足す
医薬部外品承認された効能効果の範囲承認にない効能を書き足す
化粧品厚生労働省の通知が定める56項目の範囲「若返る」「メラニン色素の生成を抑える」
医療機器承認・認証・届出と添付文書の範囲「難病が治る」
健康食品・サプリ医薬品的な効能は書けない(保健機能食品は制度の範囲)「血糖値を下げる」「免疫力を高める」
雑貨効能は書けない医療機器ではない商品に「体温計」と書く
Amazonの薬機法対応で確認する区分別の表現の範囲

化粧品の範囲は厚生労働省の通知に、健康食品と雑貨の例はAmazonのヘルプにもとづきます。以下、区分ごとに詳しく見ていきます。

化粧品は56項目の範囲内、医薬部外品は承認された効能の範囲内で書く

化粧品が表示できる効能は、厚生労働省の通知で定められた56項目の範囲に限られます。

平成23年7月21日の厚生労働省の通知には、「肌荒れを防ぐ」「皮膚にうるおいを与える」などが並びます。「日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ」や「乾燥による小ジワを目立たなくする」も含まれます。

ただし小ジワは、学会のガイドラインに沿った試験で効果を確かめた場合に限られます(出典:医薬品等適正広告基準の解説)。一方で、東京都健康安全研究センターの案内では、若返りやメラニン色素の生成を抑える効果は範囲外です。

医薬部外品は、承認を受けた効能効果の範囲で表示でき、承認書にない効能は書き足せません。医薬品と医療機器も同じで、承認などの内容や添付文書の範囲を超えて書けません。

※(56)の小ジワの表現を使う条件や、出品許可・FBAの条件はAmazonで化粧品を出品するには?出品許可と薬機法、FBA危険物の4つの関門と7ステップで解説しています。

健康食品・サプリ・雑貨は効能を書けない【Amazonが禁止する疾患・効能の例】

健康食品やサプリ、雑貨の商品ページには、病気や不調の治癒・緩和・治療・予防をうたう表現を書けません。Amazonのヘルプは、該当する疾患や効能の例として次のようなものを挙げています。

  • がん、糖尿病、認知症、うつ病、肥満などの病名
  • 血圧・血栓・血糖、コレステロール、血行・血流
  • 老化・アンチエイジング・若返り、新陳代謝、細胞再生
  • ダイエット・痩身、デトックス、便秘、むくみ
  • 免疫、疲労回復、睡眠障害、育毛・発毛

例外は、一部の保健機能食品だけです。保健機能食品は、特定保健用食品や機能性表示食品などの総称です。これらも、制度で認められた範囲の表示に限られます。

雑貨も同じ考え方です。医療機器ではない商品に、医療機器や医療行為を連想させる表現は使えません。Amazonのガイドラインは、医療機器ではない商品に「体温計」と書く例を挙げています。

区分を問わず避ける表現【効果の保証・最大級表現・医師の推薦】

区分に関係なく、効果や安全性の保証、最大級の表現、医師などの推薦は避けましょう。厚生労働省の「医薬品等適正広告基準」が禁じている表現です。医薬品だけでなく、医薬部外品や化粧品、医療機器にも適用されます。

  • 「全快する」「副作用の心配はない」のような効果や安全性の保証
  • 「最高のききめ」「無類のききめ」のような、効き目についての最大級の表現
  • 医師などの医薬関係者が推薦している、と受け取れる表現

例は、厚生労働省の「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について」に載っているものです。健康食品や雑貨の商品ページでも、この3つは避けるのが安全です。言い回しの具体的な良し悪しは、東京都保健医療局の医薬品等広告講習会資料が参考になります。

見落としやすい記載場所【商品名・ハイライト・画像・動画・検索キーワード・広告】

表現を確かめる記載場所を購入者に見える場所と見えない検索キーワードに分けた図

表現の確認は、商品説明文だけでは足りません。購入者の目に触れる場所と、検索用に登録する語のすべてが対象です。確認したい記載場所は次のとおりです。

  • 商品名、商品のハイライト、箇条書き、商品説明文
  • メイン画像とサブ画像、A+(画像と文章で商品を紹介するコンテンツ)
  • 商品動画のテロップとナレーション
  • 検索キーワード(購入者には見えない登録欄)
  • 広告のクリエイティブ、出品者が書くQ&Aの回答

検索キーワードは特に見落とされがちです。Amazonの栄養補助食品のヘルプは、病名などを検索キーワードに登録したサプリメントを出品禁止にしています。購入者に見えない欄でも、病名などを登録すれば出品禁止の対象です。

商品名まわりも確認漏れが起きやすい場所です。2026年7月27日から、商品名は75文字以下が要件になりました。商品名の下には「商品のハイライト」が表示されます(Amazonのセラーフォーラムの告知)。ハイライトに書く特徴も、区分の範囲で書く必要があります。

画像と動画、広告は、売上に効く場所です。支援現場と解説動画で見てきた注意点は、次のとおりです。

  • 画像:規約に違反しないことと、実際の荷姿と一致していることが大前提です。解説動画の収録時点では、メイン画像にアテンションシール(店頭の化粧品に貼られる訴求シール)を入れる運用も広がっていました。シールの文言も表現の一部です
  • 動画:解説動画で紹介した健康食品メーカーの例では、月商60万〜70万円程度だった商品が、動画の実装後に100万円程度で安定しました。テロップやナレーションも同じ基準で確かめましょう
  • 広告:化粧品やサプリは、スポンサーブランド動画広告(SBV)の効率が出やすい商材です。解説動画で紹介している目安では、SPとSB(検索結果などに出る商品広告とブランド広告)の広告費に対する売上はおおむね100〜150%程度です。それでもSBVは200%程度出るケースが多くあります

どれも商品ページと同じ範囲で書きましょう。画像の規約は変わることがあるため、最新のガイドラインも確認してください。

商品ページのどこに、区分に合わない表現が残っているか把握できていますか。

LINK株式会社は、商品名から画像、動画、広告までを横断して運用を支援しています。記載場所ごとの見直しも、売上への影響を見ながら進めます。

無料相談にて、記載場所ごとに見直す観点を一緒に整理します。表現の適否の最終判断は、行政の相談窓口や専門家でご確認ください。

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薬機法違反で起きることと注意点【Amazonの出品停止と、行政の措置命令・課徴金】

薬機法違反で起きるAmazonの措置と行政の措置(措置命令・課徴金・刑事罰)

違反の影響は、Amazonの措置と行政の措置の2つの方向から来ます。表現の確認を後回しにできない理由として、両方を見ておきましょう。

Amazonの措置とは?商品削除・出品停止・在庫の廃棄・送金の留保

Amazon上では、商品ページの削除から在庫の廃棄まで起こり得ます。

「制限対象商品」のヘルプでは、出品禁止の商品を売ると、販売が一時停止や終了になり得るとしています。Amazonの倉庫にある在庫が、補償なしに廃棄される場合もあります。アカウントが違法な行為に使われたと判断されると、送金や支払いが留保・没収されることもあります。

医療機器のガイドラインは、適切でない表現を予告なく修正・削除するとしています。FBAで在庫を多く預けている商品ほど、損失は大きくなります。

行政の措置とは?措置命令・課徴金・刑事罰と、景品表示法・健康増進法との重なり

行政の側では、措置命令と課徴金、刑事罰の3つが問題になります。

  • 措置命令:違反広告の中止や再発防止に必要な事項を命じるもの(第72条の5)
  • 課徴金:2021年8月1日に始まった制度。虚偽・誇大広告をした期間(やめた後の一定期間を含め最長3年)の売上(対価の合計額)に、4.5%を掛けた額が課されます
  • 刑事罰:第66条の違反には刑事罰の規定もあります

課徴金は、違反が発覚する前に自主的に報告すると半分に減額されます。景品表示法の課徴金納付命令を受けた場合は、売上の3%分が差し引かれます。課徴金額が225万円未満のときは、納付は命じられません。対象の売上でいえば5,000万円未満です(出典:厚生労働省「課徴金制度の導入について」)。

刑事罰の内容は、e-Gov法令検索の薬機法の条文で確認できます。

健康食品は、薬機法に加えて景品表示法と健康増進法の規制も重なります。消費者庁は「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」を公表しています。食品の広告を作るときは、あわせて確認しておきましょう。

どの商品のページから見直すべきか、優先順位はついていますか。

違反の影響は、売上や在庫の大きい商品ほど重くなります。LINK株式会社では、商品ごとの売上や広告の状況を見ながら運用を支援しています。

無料相談にて、見直しを始める商品と記載場所の順番を一緒に整理します。表現の適否の最終判断は、専門家とあわせてご確認ください。

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Amazonの出品前に薬機法違反を防ぐチェック手順5ステップ

Amazonの出品前に薬機法違反を防ぐ5ステップ(区分・表示・表現・記載場所・相談)

ここまでの区分と表現の確認を、出品前の実行順に並べると5つのステップになります。STEP1とSTEP2で区分を固め、STEP3とSTEP4で表現を確かめます。STEP5で、迷う表現を外部に相談します。

STEP1〜2 商品の区分と承認・届出番号をメーカーに確認し、パッケージ表示と照合する

STEP1は、メーカーに商品の区分と番号を確認することです。医薬部外品なら承認、化粧品なら届出、医療機器なら区分と医療機器番号を確かめます。健康食品なら、医薬品成分を含まないことと、全成分の表示を確かめましょう。

STEP2は、パッケージの法定表示と商品ページの記載をそろえることです。パッケージに「医薬部外品」とあるのに、ページで化粧品として扱うと区分がずれます。容量や成分など、パッケージの事実と食い違う記載も残さないようにしましょう。

STEP3〜4 区分の範囲で表現を書き、記載場所ごとに確認する

STEP3は、前の章で見た区分ごとの範囲で表現を書くことです。書いた文言は、Amazonが挙げる疾患・効能の例とも照らし合わせましょう。

書けない表現は、区分の範囲に沿った言い方に置き換えます。代表的な書き換えは次のとおりです。

商品の区分書けない表現書き換え例
化粧品「シミが消える」「日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ」
化粧品「シワがなくなる」「若返る」「肌にはりを与える」
化粧品(洗顔料)「ニキビが治る」「洗浄によりニキビ、アセモを防ぐ」
健康食品・サプリ「疲労回復」「代謝を上げる」「毎日の栄養補給に」「健康維持に」
健康食品・サプリ「血圧が下がる」原材料と配合量の事実(「1粒に〇〇を△mg配合」)
雑貨(医療機器でないマッサージグッズなど)「肩こりが治る」「血行を良くする」素材・サイズ・使い方の事実(「〇〇素材」「強さは〇段階」)
Amazonの商品ページで使う薬機法の書き換え例

化粧品は56項目の文言に沿って書きます。健康食品と雑貨は、効能ではなく栄養補給や原材料、使い方の事実で書きましょう。

STEP4は、記載場所ごとの確認です。商品名、ハイライト、画像、動画、検索キーワード、広告の順に1つずつ見ていきましょう。担当者ごとに見る場所が分かれていると、確認の抜けが起きやすくなります。記載場所の一覧をチェック表にして、全員で同じ表を使うのが確実です。

STEP5 判断に迷う表現は、行政の相談窓口と専門家で確認する

判断に迷う表現は、自社だけで決めずに行政の相談窓口を使いましょう。医薬品等の広告は、都道府県の薬務担当の部署に相談できます。東京都の窓口は、薬務課の監視指導担当です(東京都保健医療局「薬事関係 事業者の方 相談窓口」)。

都内の事業者の健康食品の表示・広告案は、同じ担当が予約制の面談で事前相談を受けています。用意するのは、原材料と国内での販売形態、日本語のパッケージ案です。出典は東京都保健医療局「健康食品に関する医薬品医療機器等法上の問い合わせ先」です。最終的な判断は、社内の責任者と薬機法に詳しい専門家で行いましょう。

この表現は書いてよいのか、迷ったまま止まっている商品ページはありませんか。

サプリや化粧品は、効能の言い方ひとつで商品ページの削除や出品停止につながります。迷う表現が残ったままだと、ページの改善も広告も後回しになりがちです。LINK株式会社は、商品ページと広告の運用を最低3名体制で支援しています。

無料相談にて、迷っている表現を区分の範囲でどう書くか、考え方を一緒に整理します。表現の適否の最終判断は、行政の相談窓口や専門家でご確認ください。

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Amazonで商品ページが削除・停止されたときの対処【表現の修正と申し立ての進め方】

商品ページが削除・停止されたときの表現の修正・再審査・直し方の注意の流れ

削除や停止の通知が届いたら、表現を直してから再審査に進みましょう。慌てて商品名ごと作り直すと、別の損失が生まれるため注意が必要です。

通知を確認し、該当しそうな表現を区分の範囲まで直す

まず通知の内容を読み、対象の商品と理由を確かめます。通知で問題の箇所が特定されない場合もあります。その前提で、見落としやすい記載場所の一覧に沿って全体を見直しましょう。直すときは、区分で書ける範囲まで表現を戻すのが基本です。

医療機器では、添付文書や法定表示の写真の提出を求められることがあります。依頼が来たら、メーカーから資料を取り寄せて速やかに提出しましょう。商品と添付文書の内容が合わないと、商品が削除される場合もあります。

修正後の再審査はテクニカルサポートと正攻法で詰める【却下の理由は種別で分かれる】

修正したあとは、テクニカルサポートと根気よくやり取りを重ねるのが正攻法です。私たちが出品規制の解除を支援するときも、裏ワザは使いません。正規の申請をアカウント本体で積み上げ、書類の不備や却下に一つずつ対応します。

却下される理由は、トラブルの種別によって大きく分かれます。「よくある却下はこの型」と一つに決めつけず、ケースごとに詰める前提で臨みましょう。出品用アカウントが停止された場合は、改善計画書を添えて申し立てます。

※改善計画書の書き方はAmazon出品停止の原因4系統と、改善計画書で解除する方法で解説しています。

商品名を大きく変えると順位が落ちる【修正は最小限に、表現は初回の登録で決め切る】

修正は必要な箇所に絞り、商品名を大きく作り替えないようにしましょう。商品名は、検索順位への影響が大きい要素だからです。解説動画で紹介している目安は、次のとおりです。

  • 月商100万円程度の商品で商品名を大幅に変えると、その後1ヶ月ほどは月商70万〜80万円程度まで落ちることがある
  • 1位だったビッグワード(検索数の多い主要な語)も2〜3位程度まで下がり、1ヶ月ほどかけて戻る

違反の語を消すだけなら、1〜2語を削る程度の小さな修正にとどめましょう。

カテゴリーの変更は、さらに慎重に扱います。解説動画で紹介した、過去に支援した会社の事例では、カテゴリーを変えた結果、狙っていた語だけが検索対象外になりました。テクニカルサポートに問い合わせても戻らなかった、2021年頃の事例です。現在の仕組みは変わっている可能性もあります。ただ、化粧水として実績を積んだ商品を移すと、「化粧水」での表示に響くおそれがあります。

区分に合うカテゴリーと表現は、初回の登録で決め切るのが確実な予防策です。

削除された商品ページを、順位を落とさずに直す方法で迷っていませんか。

修正の範囲を広げすぎると、売上と検索順位に影響が出ます。LINK株式会社は、商品名やカテゴリーの設計を含めて商品ページの運用を支援しています。

無料相談にて、修正する範囲と、順位への影響を抑える直し方の考え方を一緒に整理します。

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Amazonの薬機法対応を社内で回すか外注するか【社内に残す判断と依頼先に確認すること】

薬機法対応で社内に残す判断と、外注先に契約前に確認する3点を分けた図

薬機法の対応は、社内に残す判断と、外に任せる作業を分けて考えます。全部を丸ごと外注すると、責任の所在があいまいになるからです。

区分・許可の確認と表現の最終判断は社内に残す

商品の区分と許可の確認、表現の最終判断は、社内で持っておくべき役割です。最初の章で見たとおり、第66条の対象は「何人も」で、Amazonの規約上も文言を保証するのは出品者です。外注先が書いた表現でも、出品者の責任は残ります。

外注するなら、発注側に窓口の担当者を残しましょう。外注先が常に正しい判断をするとは限りません。窓口には、自社商品の区分や許可、届出の内容を外注先に正確に伝える役割があります。提案をうのみにせず、確かめたうえで指示を出せることも必要です。

商品ページや広告を外注するときの確認点【担当者・体制・編集権限】

外注先を選ぶときは、契約前に確かめられる次の3点を聞いておきましょう。どの会社にも同じ質問で確かめられるものに絞ると、比べやすくなります。

  • 表現を書く担当者:営業の担当者と、運用に入る担当者が別の人であることはよくあります。誰が商品ページや広告の文言を書くのかを、商談の段階で確かめましょう
  • 体制:1名で担当するのか、チームで担当するのかで、確認の厚みと対応の速さが変わります
  • 編集権限:相乗り出品(他社が作った商品ページに出品する形)では、サブ画像やA+などの主要な要素を変更できません。編集権限のあるアカウント本体を扱える契約かを確かめましょう

社内の窓口と外注先の役割を分けたうえで、任せる範囲を決めましょう。

※サプリの運用代行の費用と選び方はサプリのAmazon運用代行とは?薬機法対応と費用相場・選び方7軸で解説しています。

Amazonの薬機法でよくある質問

健康食品やサプリの商品ページに「効果」と書いてもよいですか?

病気や不調の治療・予防をうたう「効果」は書けません。健康食品やサプリは医薬品ではないため、医薬品のような効能を書くと未承認医薬品として扱われます。

味や原材料、使い方、飲みやすさなど、商品の事実は書けます。効能に当たるか迷う言い回しは、都道府県の相談窓口で確認しましょう。

機能性表示食品なら、届け出た内容を商品ページに書けますか?

消費者庁に届け出た表示の範囲であれば書けます。機能性表示食品は、薬機法ではなく食品表示の制度にもとづく食品です。

届け出た内容を超える効能や、病気の治療・予防をうたう表現は書けません。Amazonのヘルプも、疾患に関する表現の例外を「一部の保健機能食品」に限っています。

雑貨として売っている商品でも薬機法の対象になりますか?

効能を書けば対象になります。雑貨でも病気の治療や予防をうたうと、未承認の医薬品や医療機器として扱われるおそれがあります。

Amazonのガイドラインは、医療機器ではない商品に医療機器を連想させる表現を使うことも禁止しています。たとえば、医療機器ではない商品に「体温計」と書く例が挙げられています。

薬機法違反の責任は、出品者・メーカー・制作会社の誰が負いますか?

虚偽・誇大広告の禁止は「何人も」が対象で、関わった誰もが責任を問われ得ます。メーカーだけ、制作会社だけが負うものではありません。

Amazonの規約上は、文言がガイドラインに沿っていることを保証するのは出品者です。外注先が書いた表現でも、出品者として内容を確認してから掲載しましょう。

海外の化粧品やサプリを輸入してAmazonで売れますか?

自社で化粧品を輸入して売るには、製造販売業の許可と品目の届出などが必要です。許可のない出品者が、海外から購入者へ直送する形の出品もAmazonでは禁止されています。

日本語の法定表示がない並行輸入品も出品できません。サプリは、医薬品成分を含む商品や、日本で承認のない医薬品に当たる商品が出品禁止です。食品として輸入する手続きも別に必要になります。

医療機器をFBAで販売できますか?

一般医療機器と、管理医療機器のうちAmazonが一覧で示すものはFBAで扱えます。特定管理医療機器と高度管理医療機器、特定保守管理医療機器はFBAを使えません。

特定管理と高度管理が使えないのは、倉庫に薬機法上の営業所管理者が置かれていないためです。区分はAmazonに問い合わせても回答されないため、メーカーに確認しましょう。

レビューやQ&Aに効能が書かれていたら、出品者の責任になりますか?

出品者が自ら書いたQ&Aの回答は、出品者の表現として扱われるおそれがあります。回答の文言も、区分の範囲で書きましょう。

購入者が自発的に書いたレビューの扱いは、個別の判断になります。気になる場合は、行政の相談窓口や専門家に確認してください。

薬機法に違反しているかどうかは、どこに相談すれば確認できますか?

都道府県の薬務担当の窓口に相談できます。東京都では、医薬品・医療機器等の広告の窓口は薬務課の監視指導担当です。

都内の事業者の健康食品の表示・広告案は、同じ担当が予約制の面談で事前相談を受けています。原材料や販売形態、日本語のパッケージ案を用意しましょう。最終的な判断は、薬機法に詳しい弁護士などの専門家とあわせて行いましょう。

Amazonの禁止ワード一覧はありますか?

Amazonのヘルプ「禁止されている商品広告・宣伝文言」に、疾患や効能の例が載っています。ただし、これは例示です。

一覧の語を避けるだけでは不十分です。区分ごとに書ける効能の範囲を基準に、文全体で判断しましょう。

Amazonの薬機法対応のまとめ【区分の確認→表現の範囲→違反時の修正の順で進める】

Amazonの薬機法対応は、区分の確認、表現の範囲、違反時の修正の順で進めましょう。区分で許可・届出とFBAの可否が決まり、書ける効能の範囲も区分で決まります。商品名やカテゴリーは大きく変えず、初回の登録で決め切ることが予防になります。

まずは主力商品の区分と番号を、メーカーに確認するところから始めましょう。

薬機法に沿った商品ページのまま、Amazonの売上を伸ばしたい方へ

LINK株式会社は、元Amazon Japan出身の代表が率いるAmazon運用の支援会社です。商品ページ、広告、動画、商品名の設計を横断して確認します。

  • 区分と表現の範囲を踏まえた商品ページの設計と改善
  • 動画や広告のクリエイティブを含む広告運用
  • 商品名やカテゴリーを大きく崩さない修正の進め方

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サプリや化粧品など、薬機法の表現に迷う商品ページもご相談ください。無料相談にて、自社の商品区分と、表現に迷っている箇所を一緒に整理します。

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参照した一次情報・公式情報
  • Amazonセラーセントラル ヘルプ「制限対象商品」(2026年10月1日確認)
  • Amazonセラーセントラル ヘルプ「禁止されている商品広告・宣伝文言」
  • Amazonセラーセントラル ヘルプ「医薬品」
  • Amazonセラーセントラル ヘルプ「医薬部外品および化粧品」
  • Amazonセラーセントラル ヘルプ「栄養補助食品」
  • Amazonセラーセントラル ヘルプ「医療機器および関連商品」
  • Amazonセラーセントラル ヘルプ「医療機器の取り扱いについて」
  • Amazonセラーセントラル ヘルプ「FBA禁止商品」
  • Amazonセラーフォーラム「商品名の改善に関する更新は7月27日より開始」
  • 厚生労働省「医薬品等の広告規制について」
  • 厚生労働省「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について」
  • 厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年7月21日)
  • 厚生労働省「課徴金制度の導入について」
  • e-Gov法令検索「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
  • 消費者庁「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」掲載ページ
  • 東京都保健医療局「薬事関係 事業者の方 相談窓口」
  • 東京都保健医療局「健康食品に関する医薬品医療機器等法上の問い合わせ先」
  • 東京都保健医療局「医薬品等広告講習会資料」
記事監修
  • 公開日: 2026年10月2日 / 最終更新日: 2026年10月2日
  • 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
  • 本記事はAmazon公式ヘルプ、厚生労働省・消費者庁・東京都保健医療局の公開情報、およびLINK株式会社の支援実績データを基に作成しました。

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