Amazon比較テストで試せる6種類と利用条件、推奨8〜10週間の期間、結果の見方を元Amazon出身者が解説。
「商品画像を変えたけれど、売上が上がったのか分からない……」
「比較テストを試したら、商品が選べなかった……」
元Amazon JapanでEC支援に携わってきた私、南雲が、Amazonの比較テストの使い方を解説します。比較テストは、商品ページの閲覧者を分けて2案を同時に見せ、売れるほうを判定するセラーセントラルの機能です。画像や商品名を差し替えて前月と比べる方法では、セールや季節の差が結果に混ざってしまいます。本記事では、使える条件、ASINが選べないときの対処、何からテストするかの決め方、B案の作り方を整理しました。設定の6ステップから結果の見方、勝った案を公開するときの注意まで扱うので、最初のテストを出せるはずです。
この記事のまとめ
- 比較テストは、セラーセントラルの「比較テストの管理」で使えるA/Bテスト(2つの案を同時に試して比べる仕組み)です。同じ期間に2案を出し分けます。
- 使えるのはブランド登録済みのブランド所有者です。対象ASIN(Amazonの商品識別番号)には、過去数週間の十分な閲覧数も要ります。
- テストする要素は、売上をセッション(商品ページの訪問数)・CVR(ここではユニットセッション率)・平均単価に分けてから決めます。
- B案(テストしたい新しい案)は現行のバージョンAと明確に変え、1回で変える要素は1つに絞ります。期間は推奨の8〜10週間が基本です。
- テスト自体は検索順位に影響しないと公式は説明しています。注意が要るのは、勝った商品名やメイン画像を公開するときです。
商品ページの改善と検索順位の関係については、解説動画も公開しています。
※ ここからは、比較テストの仕組みと使い方を順に見ていきます。
Amazonの比較テストとは?ブランド登録で使えるA/Bテスト機能の仕組み

まず、比較テストが何をする機能なのかを押さえます。前後で比べる方法より判断を誤りにくい理由と、何をテストできるかまでをこの章で整理します。
比較テストの仕組みは、閲覧者を2グループに分けて同じ期間に2案を出し分けること
比較テストは、商品ページの閲覧者を2つのグループに分け、同じ期間に2案を見せる機能です。
現在公開中の内容がバージョンA、テストしたい新しい内容がバージョンBです。閲覧者はランダムに2グループに分けられ、テスト中は同じ人に同じ案が表示され続けます。どちらが売れたかは、商品数や売上、コンバージョン率などの数字で比べます。(出典:Amazonセラーセントラル ヘルプ「比較テストの管理」)
使う画面は、セラーセントラルの「比較テストの管理」です。日本でも提供されています。Amazonが無料のプログラムと案内しているブランド登録を済ませたブランドで使えます。
前後比較との違いは、セールや季節の影響を受けにくいこと
同じ期間に出し分けるため、セールや季節の影響が結果に混ざりません。
差し替えて前月と比べる前後比較では、時期の差がそのまま結果に乗ります。広告の出し方やセールの有無が月をまたいで変われば、画像の効果だけを取り出せません。同じ画像でも、良く見えたり悪く見えたりします。
私たちがセールの効果を評価するときも、通常期との比較は使いません。セール期間は必ず良く見えるため、評価になりようがないからです。比べるのは前回参加したセールとの間です。時期が違う比較は、それだけで結果が動きます。
だから、差し替えの効果を確かめたい要素は、比較テストが使えるなら比較テストで確かめましょう。対象外の施策については、このあと別の確かめ方を示します。
【要素別】比較テストでテストできるコンテンツと、主に動く指標
テストできるのは、商品画像・商品名・商品仕様・商品説明・商品紹介(Aプラス)コンテンツ・ブランドストーリーの6種類です。商品仕様は、商品詳細ページに載る箇条書き(最大5項目)です。商品紹介(Aプラス)コンテンツは画像とテキストを組み合わせて作る説明欄で、以下A+と書きます。
| テストできる要素 | 表示される場所 | 主に動く指標 | 勝った案を公開したときの順位リスク |
|---|---|---|---|
| 商品名 | 検索結果と商品詳細ページ | クリック率 | 高い(書き換えが順位に影響) |
| メイン画像 | 検索結果と商品詳細ページ | クリック率とCVR | 高い(書き換えが順位に影響) |
| 商品仕様(箇条書き) | 商品詳細ページ | CVR | − |
| 商品説明 | 商品詳細ページ | CVR | − |
| A+ | 商品詳細ページ | CVR | − |
| ブランドストーリー | 商品詳細ページ | CVR | − |
このほか、商品名・画像・商品仕様を1回でまとめて試す「複数項目」というタイプもあります。表の「順位リスク」は、テスト中ではなく、勝った案を公開してページを書き換えたときの話です。詳しくは最後の章で扱います。
メイン画像はクリック率とCVRの両方に効きます。一方、ページの中に置く要素が効くのはCVRです。検索結果に出ない場所をいくら作り込んでも、クリック率は動きません。
この「主に動く指標」の列は、何からテストするかを決めるときにそのまま使います。
Amazon比較テストを使える条件と、ASINが選べないときの対処
始める前に、自社の商品が対象になるかを確かめます。確認する条件は5つです。ASINが一覧に出てこないときに、まず疑う原因も整理します。
利用条件のチェックリスト(ブランド登録・対象ASIN・閲覧数)
比較テストは、ブランド登録済みのブランド所有者だけが使えます。次の条件をすべて満たしているか確認しましょう。
- ブランドがAmazonブランド登録に登録済みであること
- 自社がブランド所有者として登録されていること(ブランドの内部関係者で、販売権限を持つ)
- 対象のASINが、登録したブランドの商品であること
- 対象のASINが、過去数週間に十分な閲覧数を得ていること
- A+とブランドストーリーをテストする場合は、それらが公開済みであること(同ヘルプの「利用資格」より)
他社ブランドの商品ページに相乗りで出品している場合は、この機能を使えません。比較テストを使えるのはブランド所有者だけで、商品ページを編集する権限もブランド側にあるためです。サブ画像やA+といったページの主要な要素も、相乗りからは変更できません。
運用を外部に任せる場合は、ページ改善が支援範囲に入るかだけでなく、編集権限がどちらにあるかを契約前に確認してください。在庫の集約だけが目的なら相乗りでも成立します。目的で構成を選ぶのが先で、権限はその結果として決まります。
※ ブランド登録の費用と期間から確認したい方はAmazonブランド登録の費用と期間は?申請3ステップまで解説もどうぞ。
ASINが一覧に出てこないときに疑うのは、過去数週間の閲覧数の不足
ブランド登録などの条件を満たしていてもASINが一覧に出てこないなら、まず疑うのは過去数週間の閲覧数の不足です。
公式ヘルプによると、閲覧数が少ないASINは作成画面の一覧に出ないことがあります。閲覧数が多いASINは、カテゴリーによって週に数十件以上の注文があることもあるそうです。
一覧に出ないのは、判定に足る流入がまだないというサインです。少ない訪問数で2案に分ければ、どちらの数字も小さくなり差が出にくくなります。公式も、広告などで閲覧数を増やすよう勧めています。
とはいえ、流入が増えるまで検証を止める必要はありません。次の方法で代わりに確かめます。
比較テストが使えない施策の確かめ方は、広告のクリック率と前後比較
比較テストで扱えない部分は、広告のクリック率と前後比較で確かめます。
比較テストの結果に出るのは、商品数・売上・コンバージョン率などです。検索結果でのクリック率は出ません。メイン画像を変えたときのクリック率は、広告アカウントの数字で比べることになります。
私たちが支援した、単価3,000円程度のスイーツでの例です。メイン画像を変えただけで、クリック率がおおむね2%程度から3%程度に上がりました。レビューが多い商品ではありません。広告アカウント上のクリック率での比較です。
動画の追加や価格、クーポンは、比較テストの対象外です。こうした施策を広告のクリック率や前後比較で確かめるときは、次の3点を守りましょう。
- 動画なら、見るのはCVRと主要キーワードの検索順位の2つに絞る
- セール期間とその前後は、判定から外す(変数が増えるほど、何が効いたのか分からなくなるため)
- 広告のクリック率での比較と比較テストは、判定にかける期間を別に考える(片方の期間をもう一方に当てはめない)
なお動画は、設定しただけで順位が上がることも支援現場では少なくありません。
※ 画像の作り方はAmazon商品画像のサイズと規約|推奨1,600px以上と売れる画像の作り方もどうぞ。
主力のASINが比較テストの対象にならず、検証が止まっていませんか。
LINK株式会社は、Amazonの商品ページ改善から広告運用まで一貫して支援しています。
- 対象ASINの条件確認と、選べない場合の流入設計
- 比較テストで扱えない施策の確かめ方の設計
- 相乗りとブランド登録を含む、編集権限の整理
無料相談にて、どのASINから検証を始めるかの考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
Amazon比較テストは何からテストするか。売上を3つに分解して優先順位を決める
何からテストするかは、売上を3つに分けて、課題のある指標から決めます。テストできる要素は6種類ありますが、順番に全部試すには期間が足りないからです。要素別の表にあった「主に動く指標」の列を、ここで使います。
まず売上をセッション・CVR・平均単価に分け、課題のある指標を特定する
テストする要素は、売上を3つに分けてから決めます。
売上は「セッション×CVR×平均単価」で説明できます。どの指標に課題があるかで、打つべき手が変わります。
私たちが改善に入るときも、施策からではなく課題から入ります。同じ施策でも、課題が違えば効きません。セラーセントラルのビジネスレポートで、セッションとユニットセッション率を確認してください。
【課題別】テストする要素の優先順位(クリック率ならメイン画像、CVRならA+や箇条書き)
課題が3つのどれに当たるかで、最初にテストする要素が決まります。
| 売上の課題 | 最初にテストする要素 | 次に試す要素 | 効果の確かめ方 |
|---|---|---|---|
| 検索結果でクリックされない | メイン画像 | 商品名(末尾の追加程度) | 広告アカウントのクリック率(コンバージョン率は比較テストで) |
| 商品ページで買われない | A+ | 商品仕様(箇条書き)と商品説明 | 比較テストのコンバージョン率と個別の訪問者ごとの販売数 |
| 検索で見つからない | テストより先に商品名とキーワードの設計 | 商品名の末尾に語を足す | 主要キーワードの検索順位(変更の前後で比べる) |
クリック率とCVRの両方に効く打ち手として、私たちが最も注力しているのはメイン画像の改善です。「この数値を下回ったら直す」という固定の閾値は持っていません。ただ、両方に効く場所なので、まず画像から着手することが多くなります。
一方、サブ画像やA+が効くのはCVRだけです。検索結果でクリックされていない商品の説明ページを作り込んでも、入口は広がりません。課題と要素がずれたテストは、8〜10週間を使っても「決定的でない結果」で終わりがちです。
課題が決まれば、テストする要素は1つに定まります。
なお、CVRを上げるテストは広告の効率も一緒に引き上げます。入札を触らなくても、CVRが2倍になれば同じ広告費で売上は2倍になるからです。
※ 計算の例はAmazonのユニットセッション率とは?計算式・確認方法と、平均に頼らない目安の決め方・上げ方もどうぞ。
テストする要素を、思いつきで選んでいませんか。
LINK株式会社では、売上をセッション・CVR・平均単価に分けて課題を特定してから施策を決めます。
- ビジネスレポートを使った課題指標の特定
- 課題に紐づくテスト要素の優先順位づけ
- CVRの改善と広告効率をつなげた設計
売上向上実績100社以上、売上平均上昇率420%以上、ベストセラー1位多数獲得です(※お客様実績に基づく参考値)。無料相談にて、どの指標から着手するかの考え方から一緒に整理します。
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Amazon比較テストで結果が出るB案の作り方。仮説を立て、変える要素は1つに絞る
テストする要素が決まったら、B案を作ります。現行との差が小さいと、テストは「決定的でない結果」で終わりやすくなります。
B案は現行と明確に違う案にし、1回のテストで変える要素は1つに絞る
B案は現行と明確に違う案にします。そのうえで、1回のテストで変える要素は1つだけにします。
公式ヘルプも、良い比較テストの条件の1つめに「2つのバージョンが互いに大きく異なること」を挙げています。差が大きいほど、結果が偶然ではない可能性が高くなるためです。(出典:同ヘルプ「比較テストの作成」)文言を少し直した程度では、差が出ないまま期間だけが過ぎます。
同じテストで複数の要素を同時に変えると、何が効いたのか分かりません。最初の章で触れた「複数項目」タイプでまとめて試す場合も、要素ごとに変える点は1つにしましょう。
仮説は、次の形で1文にまとめます。
- 形:誰の、どの不安を、何で解消するか
- 例:初めて買う人の量が分からない不安を、手に持った比較写真で解消する
この1文があると、負けたときに何が否定されたのかが分かります。
画像のB案のコピーは、検索用語ではなくレビューから拾う
画像のB案に載せる言葉は、検索用語ではなくレビューから拾います。
支援現場では、ブランド分析の検索用語のデータを画像のコピー選びに使っていません。画像のコピーは、レビューを読んでカスタマーベネフィット(購入者が得る利点)を拾います。
一方、商品名のB案では検索用語のデータを使います。商品名は検索で見つけてもらうための欄だからです。画像と商品名で、言葉の拾い先を分けましょう。
【価格帯別】B案の方向の決め方と、ガイドラインを守る前提
B案をどちらの方向に振るかは、価格帯で変わります。
- 1万円以上の高単価商品:情報を足すより、削ぎ落とすほうを基本にします。スペックを並べると、かえって廉価品に見えることがあります。象徴的な言葉と世界観で構成したB案を用意しましょう。
- 1万円未満の商品:削ぎ落としは前提にせず、課題別の表で決めた要素の中で、仮説どおりにB案を作ります。
ただし高単価でも、世界観だけでは価格の理由が伝わりません。手作業での製造、素材、重厚感など、他社が真似しにくい事実だけは少数に絞って明示しましょう。
高単価かどうかの線引きは、競合との値差で変わります。一律には決まらないので、カテゴリー上位の商品を並べて自社がどちら側かを見てから決めてください。
B案の前提は、規約に違反しないことです。アテンションシールを入れる場合も、実際の荷姿と食い違わないようにします。規約の境目を狙う作り方は、検証で止まるか、公開後に削除されることがあります。
Amazon比較テストのやり方。セラーセントラルで作成から開始までの6ステップ

B案と仮説が用意できたら、設定は画面の案内に沿って進めます。迷いやすいのは、ステップ5の期間の選び方です。
ステップ1〜2 「比較テストの管理」を開き、テストするコンテンツを選ぶ
セラーセントラルで「比較テストの管理」を開きましょう。メイン画面の「新規の比較テストの作成」から始めます。
次に、テストするコンテンツの種類を選びます。A+、商品仕様、商品画像、商品説明、商品名、ブランドストーリー、複数項目から、決めた1要素を選びましょう。作成の途中で下書きとして保存でき、下書きは最長2週間残ります。
在庫管理の画面で商品名を直接更新すると、商品名の比較テストが自動で作られる仕組みもあります。新しい商品名がバージョンBになり、勝ったほうが自動で公開されます。母の日のような商戦期の語をすぐ反映したいときは、商品名の下のチェックを外して登録を解除しましょう。
ステップ3〜4 対象ASINを選び、B案と仮説を登録する
対象のASINを選び、テスト名と仮説、B案の内容を登録しましょう。
一覧には、ASINごとに対象かどうかが表示され、一部のASINには対象外の理由も出ます。一覧に出てこないときは、前述の閲覧数の不足を疑いましょう。
仮説の欄には、用意しておいた1文をそのまま入れます。テスト名には要素と狙いを入れておくと、複数走らせたときに見分けがつきます。
ステップ5 期間を設定する。「有意性」と期間指定の違い
期間は、日数を決めるか「有意性」を選ぶかの2通りです。
日数を決める場合、公式が推奨する期間は8〜10週間です。「有意性」を選ぶと、統計的に意味のある結果が出た時点でAmazonがテストを終了します。「有意性」はベータ版で、商品名と画像のテストで選べます。
商品名や画像のテストで期間に迷ったら、「有意性」を選びましょう。公式もそう勧めています。結論が出るまでの日数は、ASINの閲覧数によって変わります。季節商材の時期の決め方は、最後の章で扱います。
ステップ6 送信して開始する。テスト中に避けること
送信すると、Amazonがコンテンツを検証してからテストが始まります。検証に時間がかかるため、最も早い開始日が数日先になることがあります。
B案が通常の出品と同じガイドラインを満たしていないと、検証に失敗し、テストは予定どおりに始まりません。送信の数日後に「比較テストの管理」で、検証に合格したかを確認しましょう。
開始後に避けたいのは、途中の数字で勝ち負けを決めてしまうことです。設定した期間、または有意性の判定が出るまで待ちます。数日分の差は、翌週にひっくり返ることがあります。
B案は作れても、期間の決め方で迷っていませんか。
LINK株式会社は、テストの設計から実施後の改善まで並走しています。
- 仮説の言語化と、現行との差の付け方
- 季節とセールを踏まえたテスト期間の計画づくり
- 検証で止まらないためのガイドライン確認
無料相談にて、自社の商材に合わせた進め方の考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
Amazon比較テストの結果の見方と、勝者を公開するかの判断基準
テストが終わったら、「どちらがどれだけ売れたか」と「その差がどれだけ確かか」を分けて読みます。順番を逆にすると、偶然の差を成果として報告してしまいます。
結果画面で見る指標(個別の訪問者ごとの販売数・コンバージョン率・サンプル数)
結果には、商品数、売上、コンバージョン率、個別の訪問者ごとの販売数、サンプル数が案ごとに表示されます。結果は、テストが終わるまで週に1回更新されます。
サンプル数は各案を見た個別の訪問者の数で、個別の訪問者ごとの販売数は商品数をサンプル数で割った値です。総販売数だけを見ると、期間中の流入の偏りに引きずられます。1人あたりどれだけ売れたかを見るほうが、案そのものの良し悪しに近い数字です。(出典:同ヘルプ「比較テストの結果」)
完了したテストには「予測される1年間の影響」も表示されます。勝った案の1日平均の売上増分に365を掛けた値で、季節性や価格変動は考慮されていません。社内の報告に載せるときは、予測値であることを添えてください。
勝者の判定と「決定的でない結果」の扱いは、確率の表示で判断する

勝ち負けは、結果画面に表示される確率で読みます。
結果には、どちらの案が優れているかの確率が表示されます。たとえばバージョンAが優れている確率が75%なら、Aの公開で売上が伸びる可能性が75%という意味です。自動公開を選んだ場合、Amazonが公開するのは勝った案が「66%以上優れている」ときだけです。
「決定的でない結果」で終わることもあります。公式が挙げる理由は次の4つです。
- 変更が少なすぎて、購入者の行動が変わらなかった
- 高い信頼度で判断するには、閲覧数が足りなかった
- 2つの案の効果が、もともと似ていた
- 変えた内容が、多くの購入者にとって購入の決め手ではなかった
実務で打ち手が分かれるのは、2案の差が小さいか、閲覧数が足りないかです。サンプル数の表示で切り分けましょう。差が小さければB案の変え幅を大きくして作り直し、閲覧数が足りなければ流入を増やしてから再テストします。同じB案をそのまま回し直すのは避けてください。
勝者を公開した後に確認すること。検索順位と売上を分けて追う
勝者を公開したら、検索順位と売上は分けて追います。自動公開を選んでいない場合、テストが終わっても勝った案は自動では公開されません。商品名や画像は通常の出品ツールで、A+とブランドストーリーは商品紹介(Aプラス)コンテンツの管理で公開します。
公開したら、次の3点を分けて見ていきましょう。
- 検索順位と売上は時間差で動く:検索順位はこれから売れる力を示す先行指標、販売個数は結果指標です。順位が上がった直後に売上が動いていなくても、失敗とは言えません。社内で共有するときは「売上への反映はこれから」と添えましょう。
- 売上はセッション・CVR・平均単価に分解する:CVRが動いていれば、公開した案の効果と見てよい根拠になります。セッションだけが動いているなら、別の要因を疑います。
- 順位は実際に検索して確かめる:計測ツールの数値は、取得のタイミングやスポンサー枠の混入で実際より良く出ることがあります。良すぎる数字ほど、シークレットモードで検索して目視で確かめてください。
結果画面の数字を、社内でどう説明するか迷っていませんか。
LINK株式会社は、テスト結果の読み解きから公開後のモニタリングまで支援しています。
- 結果指標の読み分けと「決定的でない結果」への対処
- 公開後の検索順位と売上の追い方
- 売上をセッション・CVR・平均単価に分けた報告設計
無料相談にて、テスト結果の読み方と公開後に追う指標の考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
商品名・メイン画像の勝者を公開するときの注意点と、テストの時期
公式ヘルプは、比較テスト自体は検索順位に影響しないと説明しています(出典:同ヘルプ「比較テストの管理」)。気をつけたいのは、勝った商品名やメイン画像を公開して、ページを書き換えるときです。
商品名の大幅な変更は避け、B案は末尾に語を足す程度にとどめる
商品名のB案は、末尾に語を足す程度にとどめます。勝てばそのまま公開する案だからです。B案の章では「現行と明確に違う案」を勧めましたが、商品名だけは公開後の順位を優先して変え幅を抑えます。
商品名を大幅に変えると、検索順位が大きく落ちます。解説動画でもお話ししている、運用上の傾向です。月商100万円程度の商品で大幅に変えた場合の目安は、次のとおりです。
- 月商:その後1ヶ月程度は、おおむね70万〜80万円程度まで落ちる
- 1位だったビッグワードの順位:2〜3位程度まで下がり、1ヶ月ほどかけて戻っていく
やってよいのは、現在の商品名の末尾に単語を足す程度です。ブランド名以降の全面的な書き換えや、先頭に近い語の入れ替えは避けてください。
2026年7月27日から、メディアを除くすべてのカテゴリーで、商品名はスペース込み75文字以下になりました。超えた商品名はAmazonのAIの推奨内容に順次書き換えられ、ブランド所有者は実施前の14日間に確認・修正できます。B案の商品名も75文字以内で作り、狙っているキーワードが残っているかを目視で確認してください。
※ 75文字への対応はAmazonの商品のハイライトとは?75文字制限で商品名から何を移すかもどうぞ。
※ 商品名の基本構成はAmazon商品名の付け方|基本構成と禁止ワード、カテゴリー別ルールもどうぞ。
メイン画像は変更自体に順位リスクがある。2案を用意し、規約の範囲で作る
メイン画像も、公開して差し替えること自体に順位が下がるリスクがあります。支援現場での実感です。
私たちがメイン画像のテストをするときは、できれば2枚は制作します。変更自体にリスクがある以上、思いつきで1枚差し替えて様子を見る進め方は勧められません。
B案の方向は、大きく3つあります。
- 粉や液体なら、中身のテクスチャを背景に添える
- 商品に貼られている形で、アテンションシールを入れる
- パッケージ箱と商品を並べる
注意点は、商品の横幅を超えるサイズのシールは削除されやすいことです。縦長の商品なら横に沿わせるなど、はみ出さない設計にしましょう。
メイン画像の規制は、以前の完全な白背景から緩んできています。ただし、これは解説動画を収録した時点での傾向です。最新のAmazon公式ガイドラインで、自社カテゴリーの扱いを確認してから作ってください。
セール期間と季節のピークを外して実施する理由と、時期の決め方
テストの時期は、セール期間と季節のピークを外します。
セール中やその前後は、価格と流入が普段と大きく変わります。2案とも同じ条件で比べられますが、その期間に出た差が通常期にも続くとは限りません。テストの開始日を決める前に、参加予定のセールを確認してください。
季節商材は、主力キーワードの検索が増える直前に、商品名や箇条書きの勝ち案を反映しておきたいところです。目安はピークのおおむね1週間前です。変更から順位に反映されるまでのラグも見込んでおきます。これは参考レベルで、確証のある数値ではありません。
つまり、テストはピークから逆算して早めに回します。推奨期間は8〜10週間です。ピークの1週間前に反映するなら、その分を見込んで前倒しで始めましょう。
商品名やメイン画像を変えて、順位が落ちた経験はありませんか。
LINK株式会社は、順位リスクを抑えたうえでの商品ページ改善を支援しています。
- 順位への影響を抑えた商品名のB案づくり
- メイン画像の方向出しと、規約に沿った制作
- セールと季節を踏まえたテスト時期の設計
無料相談にて、順位への影響をどう抑えるかの考え方から一緒に整理します。
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Amazon比較テストのよくある質問
- Amazonの比較テストに費用はかかりますか?
比較テストは、ブランド登録済みのブランドで使える機能です。ブランド登録そのものは、Amazonが無料のプログラムと案内しています。
費用として見込んでおきたいのは、B案を作るための制作費です。画像やA+を外注する場合は、その費用が主な出費になります。
- B案の画像を外注するといくらかかりますか?
サブ画像の外注は、1枚1万円前後が一つの目安です。品質を抑えた作りなら、1枚4,000〜5,000円程度のケースもあります。
これは支援現場での実感値であり、業界統計ではありません。点数や作り込みの度合いによって変わるため、実際の金額は依頼先に個別にお問い合わせください。メイン画像のテストでは2案を用意するので、その分の費用も見込んでおきましょう。
- 1つのASINで同時にいくつテストできますか?
1つのASINで同時に実施できる比較テストは1つだけです。ただし「複数項目」タイプを使えば、商品名・画像・商品仕様などを1回のテストでまとめて試せます。(出典:Amazon公式ヘルプ「比較テストの管理」)
まとめて実施する場合も、1つの要素の中で変える点は1つに絞りましょう。同じ要素で複数の変更を重ねると、何が効いたのか読み取れなくなります。
- 結果が出るまでどれくらいかかりますか?
日数を決めるなら、推奨は8〜10週間です。商品名と画像のテストでは「有意性」も選べ、統計的に意味のある結果が出た時点で終わります。(出典:Amazon公式ヘルプ「比較テストの作成」)
閲覧数が少ないASINほど、判定に足るデータが集まるまで時間がかかります。季節商材の場合は、この期間がピークと重ならないように開始日を決めてください。
- 相乗り出品のASINでも比較テストは使えますか?
他社ブランドの商品に相乗りで出品している側は、使えません。比較テストを使えるのは、ブランド登録済みのブランド所有者です。相乗り出品では、商品ページを編集する権限がブランド側にあります。
サブ画像やA+といったページの主要な要素も、相乗りからは変更できません。ページ改善を含めて外部に任せる場合は、編集権限がどちらにあるかを契約前に確認してください。
- ブランドストーリーも比較テストできますか?
できます。ブランドストーリーは、比較テストで選べる6種類のコンテンツの1つです。
ただし、テストするにはブランドストーリーが公開済みであることが条件です。まだ作っていない場合は、先に公開してからテストに進みます。作り方はAmazonブランドストーリーとは?A+との違いと作り方6ステップ・画像サイズの調べ方で解説しています。
- 勝った案は自動で商品ページに反映されますか?
作成時に「自動公開」を選んでいれば反映されます。対象は商品名と画像のテストで、勝った案が「66%以上優れている」ときだけAmazonが公開します。選んでいない場合、テストが終わっても自動では公開されません。(出典:Amazon公式ヘルプ「比較テストの作成」)
商品名をテストしている場合は、B案を送信する前に、狙っているキーワードが残っているかを目視で確認しましょう。自動で切り替わったあとに流入が落ちても、原因に気づきにくいためです。
- 楽天市場でも同じようなA/Bテストはできますか?
楽天市場には、同じページで複数の案を同時に配信する仕組みがありません。そのため、作り替えて前後で比べる方法になります。
私たちの支援現場では、楽天のページ改修の判定は最短3日、できれば5〜7日程度で行います。1ヶ月待つ必要はありません。3日で判断がつかないなら、そもそも判定に足るアクセスがない可能性が高いです。
なお、Amazonで「メイン画像」と呼ぶ枠は、楽天では「サムネイル」と呼びます。名称も設置場所も違うため、Amazonの比較テストの期間をそのまま楽天に当てはめないでください。
まとめ:Amazon比較テストは課題の特定から公開後の確認まで順に回す
Amazonの比較テストは、同じ期間に2案を出し分けるので、セールや季節の影響が結果に混ざりません。
まず、主力ASINが作成画面で選べるかを確認しましょう。次に売上をセッション・CVR・平均単価に分け、課題に紐づく1要素でB案を作ってください。途中の数字で勝ち負けを決めず、商品名とメイン画像は勝った案を公開するときの順位の動きに注意しましょう。
比較テストを、単発の検証で終わらせないために。
LINK株式会社は、Amazonの商品ページ改善から広告運用まで一貫して支援しています。
- 主力ASINの選定と、テスト計画の組み立て
- B案の制作と、結果の読み解き
- 公開後の検索順位と売上のモニタリング
売上向上実績100社以上、サービス満足度97%以上、1年以上継続率90%以上です(※お客様実績に基づく参考値)。無料相談にて、主力ASINのどこからテストを始めるかの考え方から一緒に整理します。
LINK株式会社は、元Amazon出身者が在籍するAmazon専門チームとして、100社以上の運用改善に伴走してきました。まずは無料相談で、貴社の状況と目指すゴールを伺ったうえで、運用代行によるご支援内容をご提案します。
- 参照した一次情報・公式情報
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「比較テストの管理」(テストできる6種類、利用資格、閲覧数の条件、1ASIN1テスト、検索ランキングへの影響。2026年9月27日確認)
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「比較テストの作成」(作成手順、推奨期間、有意性、自動公開、下書き、コンテンツの検証。2026年9月27日確認)
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「比較テストの結果」(結果の指標、確率、予測される1年間の影響、決定的でない結果。2026年9月27日確認)
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「比較テストに関するよくある質問」(提供国、自動公開、有意性、商品名の自動テスト。2026年9月27日確認)
- Amazonセラーセントラル公式告知「[比較テストの新機能] 下書きの保存と商品名のテストを実施できるようになりました」(商品名の自動テストと登録解除。2026年9月27日確認)
- Amazonセラーセントラル公式告知「商品名の改善に関する更新は7月27日より開始」(2026年7月27日からの商品名75文字、ブランド所有者の14日間の確認。2026年9月27日確認)
- Amazon「Amazonブランド登録」(ブランド登録は無料のプログラム。2026年9月27日確認)
- 記事監修
- 公開日: 2026年9月28日 / 最終更新日: 2026年9月28日
- 監修:南雲 宏樹(LINK株式会社 代表取締役 / 元Amazon Japan)
- LINK株式会社はAmazon公認パートナー(Adsパートナー認定)で、元楽天ECCも在籍しています。
- 本記事はAmazonセラーセントラル公式ヘルプおよびLINK株式会社の支援実績データを基に作成しました。
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